![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/77860092/rectangle_large_type_2_0ec9327e017b586429ecec74987fee3e.png?width=1200)
4月に読んだ本から🍀
長い人は10連休。仕事を辞めて毎日がホリデーのような、毎日がウィークデー
のようなわたしにとって、GWなんかいらないのよね😌
なぜなら昼食一食分家事が増えるからですね。意外と本を読む時間がないのです。
■小説
・『タイムマシンに乗れないぼくたち』 寺地 はるな
・『世界の美しさを思い知れ』 額賀 澪
・『子のない夫婦とネコ』 群ようこ
・『ワンダフル・ライフ』 丸山 正樹
・『ペッパーズ・ゴースト』 伊坂幸太郎
・『羊は安らかに草を食み』 宇佐美まこと
・『うちのご近所さん』 群 ようこ
・『同志少女よ、敵を撃て』 逢坂 冬馬
・『まあまあの日々』 群 ようこ
・『たまごの旅人』 近藤 史恵
まずは小説部門。4月に読んだ10作品のうち”★5つ”が3作品でした。
『ワンダフル・ライフ』、『羊は安らかに草を食み』、『同志少女よ、敵を撃て』の3作品です。
たいてい本を選ぶ時は、新聞の書評や読書メーターのレビューを参考に図書館で探しますが、読みたい本がどんどん溜まって、いざ借りるころにはその本の筋などすっかり忘れています。
なのでこの3冊、全て自分の想像したストーリーとかけ離れていて、そこでまずビックリ❗️でした。
こちらはお初の作家さんでした。
事故による頸髄損傷で肩から下が動かず寝たきりの「妻(49)」を自宅で介護している「わたし(50)」。妻と二人だけで「外出訓練」をする場面で、夫は「すいません」と「ごめんなさい」を繰り返す。誰も譲ろうとしないエレベーターで「全員降りて」と言い放つ妻のひと言に凍りつきました。障害者は謙っていて当たり前、見えているのに見えないふり、痛いところを突かれた気がしました。
ここまで深く障がい者の問題を描いた本を読んだことがなかったので、衝撃的でした。多様性という言葉がもてはやされる時代ですが、自分の無知をあらためて知らされました。
これはロシアのウクライナ侵攻前に図書館に予約。なんかよくわからんけど、売れてるみたいだし、タイトルもかわってるし。
まさかこんなことになるとは…。
ニュースとコテンラジオの『特別編 緊急収録ウクライナとロシア』などの情報とリンクしながら読んでいました。
これは第2次大戦(独ソ戦争)で実際にいた少女狙撃手の話です。
「凄いよね、復讐の力って。生きる希望を与えてくれる」(ユリアン)
復讐を遂げるという目標によって生きる理由が生じる。そして過酷な戦闘を戦う意義が生まれる。思えば無数のソ連人民の動機もまた復讐にある。それが国家に基づくものであれ、家族に基づくものであれ、復習を果たすという動機が戦争という莫大なエネルギーを必要とする事業を成し遂げ、それを遂行する巨大国家を支えているのだ。
セフィマは殺したフリッツの数をスコアと呼ぶ生き方ではなく、ターニャのように戦わない生き方を選ぶこともできた。国家とは、民族とは何なのか。自分を本当に守ってくれる存在なのか。ソ連が唯一「女性兵士」を採用したこと、しかも狙撃兵。戦後同じ女性からも疎外されたという。
21世紀になってもまた同じことを繰り返していることに唖然としました。学ばない人間に、絶望しかありません。
正直、『同志少女よ、敵を撃て』はかなり精神的ダメージでした。なのでこの本のタイトルと表紙画から、今度は少しほっこりできるかなと読んだらとんでもなかった。
認知症の益恵(84歳)と俳句仲間のアイ(80歳)、富士子(77歳)の3人が益恵の過去を巡って”最後の旅”をするお話。
この益恵の過去が壮絶すぎて、本を閉じてもなかなか現実に戻れないくらいぐったりと疲れました。『同志少女よ、敵を撃て』はドイツとソ連の戦争ですが、これは大陸の東側、満州から引き上げる日本人の話が挿入されています。あまりに生々しい。結局どの国も過去に同じようなことを繰り返しているんだなと思いました。
ところがこれだけでは終わらない。まさかのミステリーだったんですね。お初の作家さんだったので、本当に驚きました。ばあちゃんたち、やるなぁ〜。
最後の最後に装丁画の意味がわかり、にんまり。
こちらは安心して読めます!コロナ禍Web上で連載されていたもの、らしい。
海外旅行の添乗員と看護師、どちらも大変な状況に置かれた方々を描きながら、紙上で海外旅行気分も味あわせてくれる。ツアー客のわがままに、何とかこたえようとする添乗員の遥に、プロ意識を感じます。添乗員という高いスキルを求められる職業なのに、待遇は非正規がほとんどなんですよね〜。読後感も◎。
いま自分の中で一番好きな作家さんです。この本の装丁を見ただけで、期待値が上がる❗️
短編集。
「コードネームは保留」→「タイムマシンに乗れないぼくたち」→「灯台」→「対岸の叔父」の順に良かった。
「一人はさびしいでしょ」藤野すばるがそう言った時、なんか違うと思った。でもさっき古川さんが言った「ひとりでいられてかっこいい」という言葉もまた、わたしの実態とはぜんぜん違う。
星と星みたいに遠い。けれどもお互いがそこにいると知っていればそれでじゅうぶんだ。こんなふうにときどき交信できたら、なおいい。
「コードネームは保留」
厳しい現実を「設定を生きる」ことで、なんとかやり過ごす。大人も子どもも大変だ。
今回は濃い内容の本が多かったので、長くなりました。なので”絵本”と”ノンフィクション”部門の感想は、「4月に読んだ本 その2」にします。
ちなみに、群ようこさんはともかく、大好きな伊坂幸太郎さんの感想はどうした?(誰も期待はしてないでしょうが…)てことですが、ようやく回ってきた予約本なのに、いまいち楽しめず😌
年のせいか、複雑な構成に頭がついていかなかったんですよね。きっとせっかく張り巡らされた伏線も、半分も回収されずに終わっちゃった感じです。個人的には『マリアビートル』くらいのエンタメ希望です💕
ではまた👋