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「泣ける映画」のどこに泣くか?
「涙活」って言葉がありますよね。
最近だいぶ市民権を得ているようで、私の周りでも「○○見て涙活した」みたいな感じで話題になります。
涙活に限らず、「泣ける作品」と呼ばれる映画やドラマ、漫画、小説などは一定の需要があるような気がするのですが、なんでか私はこの「泣ける○○」にカテゴライズされる作品に「え?それ泣ける?」と思うものもちらほらあって。
また、たしかに泣けるけど、みんなが泣くポイントと微妙にズレているいうか…そんな感覚を持つこともあります。
こういうことが起きる、簡単な理由としては…
・選り好みが強いから
・血も涙もない人間だから
・ひねくれているから
みたいな、やや私の感性や個性が独特すぎるケース。
まあ、否定はしないよ。(笑)
でもきっとそんな人は私だけじゃないはず!
…ということで、今回は「泣ける○○」の中でも「映画」をピックアップして、「なぜ私は『泣ける映画』に泣けないのか?」について、ちょっと考えてみようと思います。
一般的な「 泣ける映画 」って?
一般的に泣ける映画と呼ばれる作品ってどんなのでしょう?
よく↓みたいなまとめ記事がネットに沢山あると思います。
ざーっくりジャンル分けをするなら、
・ラブストーリー
・ヒューマンドラマ
・その他(SF・アクション・スポーツ・青春など)
あたりが主になっている感じがします。
アクションものはどちらかと言うと映像の派手さを売りとしている作品が多く、ラブストーリーやヒューマンドラマや人の感情を揺さぶるストーリーを売りとするものが多いです。
泣くために必要な” 感情の揺れ ”が起きやすいラブストーリーやヒューマンドラマがより多く選ばれるのは、必然といえば必然でしょう。
しかし、私にはこの中でもやっぱり「え、それ泣ける作品?」っていうのがちらほら……
例えば、
「タイタニック」は泣けないけど、「アルマゲドン」は泣ける。
「火垂るの墓」は泣けないけど、「君の名は。」は泣ける。
(※「君の名は。」はリンク先のランキングに入ってないですが、これも泣ける映画の定番だそう)
みたいな感じでして、ラブストーリーだから泣けるわけでもないし、アニメより実写の方が感情移入出来るとかっていうわけでもなさそうです。
なんだろう、この差は……と考えていた時、
私が気づいたのは「泣くポイント」が違うのかもしれないことに気づきました。
「 泣ける映画 」は” どこ ”に泣けるか?
考えてみれば、泣ける映画の「 泣けるポイント 」って結構違います。
例えば「タイタニック」の泣けるポイントどこでしょう?
※以下「タイタニック」のネタバレをやや含みます。
「タイタニック」のストーリーをざっくりいうと、
「船上の『ロミオとジュリエット』」。
この文言は、タイタニックの映画を作るため、制作費を集める際の資料に書かれていたコンセプトだそう。
ご覧になったことがある方は分かると思いますが、身分や結末などに多少の違いはあるとはいえ、展開までほぼほぼロミオとジュリエットです。(笑)
それもあって大体の人は、
船の上で男女が恋をするものの、悲劇的な結末を迎える
というのがタイタニックの「泣けるポイント」なのではないでしょうか?
では、「アルマゲドン」はどうでしょうか?
※ここからは「アルマゲドン」のネタバレがややあります。
「アルマゲドン」のストーリーをざっくり説明するなら、
地球の未曾有の危機を、命がけで救う人達のドラマ
といった感じでしょうか?
泣くポイントはおそらく、
愛する家族のために自らを犠牲にする、精神的な強さと生き様
に泣ける人が多いのではないかと思います。
(あとは、家族のために自分を生かしてくれた仲間への思いとか…その選択をさせてしまったことへの切なさ、とかもありそう)
もちろん映画の見方は人それぞれなので、それぞれ感じ方や泣けるポイントは違うと思います。しかしその作品を見ている人の心が揺れ、そして涙という形でその気持ちが表に出てくれば、それは「泣ける映画」になる、ということになります。
悲しい気持ちになっても、嬉しい気持ちになっても、泣くことは出来ます。
人は人が亡くなっても泣けるし、生まれても泣ける。
結婚式みたいなお祝いの場でも泣く人がいるし、大学入試で自分の番号がなかった人も悔しくて泣くかもしれない。
人が泣くのって、決してワンパターンではないんですよね。
どうやらここに、
「私が泣ける映画の境界線」があるような気がしてきました。
私は悲劇で泣けない。
この記事を書くにあたって、あちこちにある泣ける映画ランキング的なものを見て回ったのですが、その中で一つ気づいたことがありました。
私、「悲劇」で泣かなくない?
そうなのです。
私は、
・実らない恋(俗にいう悲恋)
・病気などで余命のカウントダウンが根底にあるようなお話
・時代や主人公の特性等のせいで報われない人のお話
に、あまり泣けないのです。
報われない人の話はエンディング次第でまだ泣けるのですが、上の2つは泣けない、もしくは好んで観ないので、そもそも観てないものが多いことにも気づきました。
逆によく泣ける(?)ものの傾向としては…
・奇跡的に恋が実る
・不遇の人が成功したり、成し遂げたり幸せになるお話
・自分の意志を貫く人が出てくるお話
このあたり。
仮にある角度からは悲劇だとしても、別角度から見ると何か一つでも報われているとか、人間のたくましさを感じられるような映画に泣くことが多い気がします。
どう考え、どう行動し、どう自分の目標を成就させるか。自分や周りのためにむしゃらに頑張る、まさに「生き様」に泣いているということにも気づきました。
生き様に憧れる。
私は、意志を貫く人、そしてやり遂げる人への憧れがあります。
自分が初志貫徹があまり得意じゃないのもありますが、一本気の人ってやっぱりカッコよく見えると思うんですよね。
なので、伝記のような著名人の生い立ちから何か成し遂げるまでを追う作品は気に入って観ることが多いです。
世界的な著名人じゃなくても、その地域で有名なおばあちゃん、みたいな方でもOK。
そういう作品内で描かれる人は、知名度に関係なく、大抵どこかにかっこいい生き様を持っているので、そこに惹かれて見ることが多いような気がします。
理解者や味方がいなかったり逆境にさらされていたりしても、それに負けずに突き進もうとする人(キャラクター)が映画などで描かれているのを見ると、自然と感情移入してしまうところがあるようなのです。
だからこそ、そのキャラクターが上手くいけば「やった!!」と純粋に思えるし、喜びという形で心が揺れて、涙になる。
生き様のカッコよさと成功の追体験がをにとっての「泣けるポイント」なのだと気づきました。
また、追体験的な感覚を大事にする私は、悲劇的なエンディングは好みません。
なぜなら、感情移入が強い分、出来ることなら報われたいと思うから。
そして、悲劇的な体験をしていると、「くぅ!!なにくそ!!」という気持ちになってしまうから。(笑)
キャラクターに気持ちが入りすぎているので、「なんて可哀想なのかしら…」という同情的な少し引いた気持ちにはあまりなれません。
むしろ「なんでこんなことが起きてしまうの!?」「彼(彼女)は頑張っているのに!」という悔しさや怒りに近い感情を覚えてしまうことも多いのです。
色々思い出しながら書いているうちに、あるミュージカル作品のことを思い出しました。
それは数年前のこと。
そのミュージカルはわりと知名度のある作品で、一度は観ておこうと思い観に行ったものでした。
内容が悲劇であることは自覚していたのですが……時代に翻弄されたヒロインが悲劇ばかりに見舞われていく展開にびっくり。
クライマックスで周りの観客が咽び泣く中、私は周りのキャラクターに怒り覚え、険しい顔で舞台を観ていた……というようなことがありました。
それくらい、悲劇を見ているとなんか違うスイッチが入ってしまうんですよね、私。
だから私は同情を誘うような悲劇的なお話をあまり楽しめないのです。
まとめ。
こうやって自分の中で丸まっていた考えを広げて、改めて見直して見ると……私、やっぱりちょっと変なのかもしれないな。(笑)
フィクションという作り物の世界の話に、本気でぶつかりに行っている感じにも見えて……我ながらちょっと恥ずかしいです。
そして楽しみ方は人それぞれと言いつつ、楽しみ方が間違ってる感じがすごい……。
まぁ、みんな違ってみんないい、だよね!!
(と、強引にまとめました)
最後まで読んでくださりありがとうございました!
※この下に大分前のメモが残ってたので削除しました。すみません><
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