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ドイツ生活1週目、海外生活で大切なことに気づかされる

ドイツに来て1週間が経ちました。
1日ずつまとめていこうかなとも思ったのですが、日によっては重い話になりそうなのでさくっとまとめていこうと思います。

【1】ストライキをすり抜け無事到着

乗り継いだのは小さい飛行機、ドキドキでした。

最近、ストライキ・デモが頻発しているヨーロッパ。
そのせいで、空港・航空会社・鉄道・路線バスなどなど、交通機関がガッツリ停止するのが日常化しつつあるらしいのですが、幸い私は数時間の遅延で無事に家まで到着することに成功しました。
飛行機の乗り継ぎ云々は、また改めて記事にしようかなと!

あいにく夫は空港へ迎えに来ることができず。
慣れない土地のタクシーを慣れない言葉を駆使して乗り、行ったこともない住所へ40kg以上の荷物を持って移動するのはなかなか大変と思い、現地で観光ガイドや通訳などもされている現地在住の日本人ガイドさんに送迎をお願いしました。

送迎だけでなく乗り継ぎのサポートもしてくださろうとしたり、移動中も色々なドイツ情報をもらって助かるばかり。
渡独早々ちょっと贅沢なサービスを受けすぎたかな……なんて思っていましたが、このガイドさんとの出会いが、翌日の私と夫を救うことになるのです。


【2】ドイツ生活2日目、夫が救急搬送

 ドイツ生活2日目。
 まだまだ時差ボケが抜けないなか家電製品を買うなど、ドイツ生活を本格的に始めるための準備にかかりました。

時差ボケのなか買ってよかった電子レンジ。今めっちゃ救われてます。


 黒柳徹子さんは、飛行機に乗った時から現地の時間で寝起きをする、という話を聞いていたので私も実践してみたのですが、やはり時差ボケはそう簡単には抜けず。
 でも、時差ボケは抗ってなんぼだと思っている私は、ぼんやりした頭で必要な家電を買い、夫からこれからの生活の足となる路面電車(トラム)の乗り方を教わりました。

 そんな急速にドイツ生活を立ち上げようとしていた夜、夫が体調不良に。
休んでいても回復する見込みがなく、ずっと苦しんでいる夫。
 救急車に乗るにも、医者にかかるにも言葉の壁が高くそびえ立っています。
 しかし目の前の夫をどうにかしなければ……と思っていたとき、救いを求めたのは前日に出会っていたガイドさんでした。

 まだドイツ国内で電話もできない私は、夫のスマホを借りて急いで連絡。
夜遅くだったにも関わらず連絡を取ることができ、事情を知ったガイドさんは救急車を呼びつつ家まで急いで駆けつけてくれました。
 言葉の通じない私の代わりに救急車にも夫とともに同乗してもらい、病院での状況を伝えてもらうことに。

 結局、病状がある程度わかり容態が落ち着く夜中の3時過ぎまで、家でガイドさんからの連絡を待ち続けることになりました。


【3】 夫、ドイツで手術

 搬送された翌日の午後、夫は手術をすることに。
 私が病院へ行った時には、体調悪化の原因も特定されていてすでに容態は落ち着いていて、とてもホッとしたのを覚えています。
 手術自体はそこまで難しいものではなかったのですが、日本でも手術の立会いをほぼしたことがない私は、どんな心持ちでいればいいのかもわからず、落ち着かず。

 そんな私を察してか、ガイドさんは私に付き合ってくださり、手術が始まる前から終わって様子がわかるまでの時間、ガイドさんと夫のことだけでなく、お仕事のことや私のキャリア相談まで(笑)、いろいろなお話をさせてもらいました。
 そのとき話していたことも、とてもためになることが多かったので、また改めて記事にしようと思っています。


【4】夫退院、少しずつ回復中……

 今はこの段階です。
 大きな手術ではなかったとはいえ、手術から2,3日の抜糸も済んでいない段階の人を介抱することになるのは、サポートする私としてもかなり不安でした。

私の作ったドイツ風朝ごはん。パン・チーズ・ハム!

 ドイツの基本食はパン・チーズ・ハムやサラミ、そしてじゃがいも。
 それが日本食でいうところの「おにぎり」みたいな感覚らしく、胃の手術ではなかったとはいえ、手術の翌朝からパン・ハム・チーズという食生活は、手術で体力を奪われた日本人には耐えられなかったようで……。

 前日に乗り方を教わったトラムを駆使し、必死に買い集めた日本食材を使った食事と、家での休養の結果、退院日は歩くのもままならない状況だった夫が、この4日ほどで外へお散歩に出掛けられるくらいに回復しています。

 こうやってPCに向かう時間も出来てきたので、これからやっとドイツ生活を味わえるようになるのだろうと思っています。
 とはいえ、すでに家事と介抱の隙を見つけて、色々やっているのですが……
 そのあたりも、また記事にしようかと。


【5】ドタバタのドイツ生活のスタートで思ったこと

ここからはちょっとトゲもあるかもですが、真面目なお話。

 昨今、フォロワー獲得のために身近さや、憧れやすさを生むためなのか『現地語も英語も話せない』ところを全面に押し出した、キラキラの海外生活を発信したSNSがたくさんあります。

家の近くに流れるエルベ川。川周辺がとっても素敵

 もちろん、実際にそうやって生活できている人もたくさんいると思います。
 そこから頑張って現地の言葉や生活の仕方を学んで、日本では出来ない経験をしている人もたくさんいるでしょう。
 私も実際、この1週間で色々な経験をたくさんして、noteに書きたいことがたくさんできました。

 でもこの1週間で私が思ったのは、そういう生活は自分や一緒にいる家族が健康でいるからこそできることなのです。
 そうではない時のことも考える、「いざというとき、どうすれば命を助けられるか」を常に考えておくことが大切です。
 もし夫が倒れる前日に現地ガイドさんに出会えていなかったら、私は救急車を呼ぶことも出来なかったかもしれません。

改めてお伝えしたいのは、
言葉がちゃんと通じないというのは、
助けを呼べないのとほぼ同じ意味ということ。

 実際、救急車は電話口で「HELP! PAIN!」と叫んだだけでは来てくれません。
 仮に「お腹が痛い」などと現地の言葉で言えられたとしても、細かく病状を聞かれてそのひとつひとつにちゃんと答えて、その上で救急車の出動が必要だと判断されなければ、助けに来てくれません。

 そして緊急度が伝えられなければ、仮に病院に行けたとしても、診察は容赦なく後回しにされます。
 緊急度によって治療の優先順位がつくのは、日本の救急外来と同じかもしれませんが、言葉の不自由さがハンデになって実際の病状の優先度より更に後回しにされる可能性は大いにあります。

 キラキラしたSNSを鵜呑みにしていたわけではないけれど、SNSにいる多くの人と同じように多少勉強が足りていなくても、現地で勉強すればなんとかなると思っていました。
 今は本当に勉強と準備不足だったと反省しています。

 私は幸いにも人とのご縁があって、夫の一大事に助けを求めることができました。
 もし言葉の勉強が間に合わないのなら、いざとなったときに頼れる人を見つけておくことが大事だと思います。

 今回の夫のように急病に見舞われるのは稀なことなのかもしれませんが、備えあれば憂いなし。
 大切な人の苦しむ姿や、万が一のことはできるだけ早く、無事に解決したいもの。そのときに備えて予め用意しておけることはたくさんあるはずです。

 SNSにはドイツに限らず、海外赴任についていく人のための有益な情報がたくさんありました。でも、こういういざという時のことはほとんど書かれていません。
 でも実際に、着いて2日でもこういうことが起きる場合もあるのです。

 そういう情報も、これから海外留学や海外赴任、それに帯同される方の目に入るところに情報があって欲しいと思いました。

自分だけで解決できなくてもいい。
でも確実に助けを呼べる方法を見つけておくこと。
できるだけ早く、可能なら出発前に。


 現地にお住まいの方と知り合っておく、私のように現地在住の通訳さんと知り合いになっておくなど、やり方はたくさんあると思います。
 自分の都合に合う方法・人で良いと思うので、事前に頼れる人を見つけておくことを強くおすすめします。

 そして頼った場合はそれだけの対価、もしくは頼った分だけお礼と感謝をすること。困った時はお互い様ですが、同時にギブ&テイクも意識しておきたいところです。


 真面目な話は以上!!

 今後はドイツで色々気づいたことや、この記事で割愛したことも少しずつ記事にまとめていこうと思います。

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