こころを安らかにする読書と料理
#口喧嘩
三連休の中日、日没過ぎくらいの時間に妻と口喧嘩をした。
どちらも、いわゆる悪口でバカだのボケだのと罵るようなことはせず、
また、完膚なきまでに理詰めで言いくるめたりするようなのもやらない。
おかしいと思うところをお互いに3文くらいずつ言う。
妻は西の生まれなので、東側の僕より言葉の勢いは少々強い。
(彼女に今まで最も多く発したツッコミは恐らく「その言い方!」だろう)
それらにそれぞれがちょっとずつ言い返して応戦する。
最終的に、どっちも“黙り”に突入する。
たまたま昼食が遅かったのと、喧嘩の腹いせもそれなりに込めて、
晩ごはんらしいものを作るにも食べるにも至らなかった。
妻は早々に自分の部屋へ去っていった。
僕はリビングで、どハマり中の「ストレンジャー・シングス」を4話も見た。
(おかげでシーズン1が見終わった。)
#積ん読
いつもは朝起きると猫の投薬やごはんなどの世話を2人でやるが、
ごはん担当の僕がそれをやろうとすると、「わたしやる」と言われた。
何かカチンときたので、「あっそ」と言って立ち去ってみた。
立ち去ったのはいいが、猫のごはん準備というある種のルーチンを省くと、
触角を抜かれたアリのように、一瞬何をしていいかわからなくなった。
気を取り直して、ちょうど沸いたお湯でコーヒーを淹れ、
積ん読(つんどく)していた本を手に取り、読み始めてみる。
過去に一度心を患って以来、時々ドーンと落ちてしまうことがあるので、
改善すべく半年ほど前に買った本なのだが、向き合う気がせず置いていた。
少し脱線するが、積ん読は誰しも積極的に取り入れた方がいいと思う。
妻はめちゃくちゃ本を読む。活字中毒のレベルと言っていい。
トイレ用、風呂用、寝室用など、常時数冊を併読しているのも不思議。
雑誌の写真のキャプションまで隈なく読み尽くすタイプ。
そんな人は気がのらなくても気に入らない本でも読破できそうだが、
僕程度の読み手は、いつ読みたくなるかわからない。
だから買っておいて、積んでおく。
だから今朝、ふいにこうして手に取り、開くことができた。
「マインドフルネス ストレス低減法」J. カバットジン 著 / 春木 豊 訳
とても有名な本らしくて、古くから色々な人がおすすめしている所為もあり、
Amazonなどでも定価以上で売られている場合がほとんど。
半年ほど前の時は2倍近い価格だったが、今は少し落ち着いているみたい。
なぜあの時はすぐに閉じてしまったのかと思うほど今日はマッチする。
瞑想法や呼吸法はずっと興味があるのに、まだ取り入れることができていない。
今年こそは始めたい。
妻が猫の世話を終えた。
リビングのソファーに座り、本を読み始めるのが見えた。
触発されたのかもしれない。(なぜか優越感。笑)
#キーマカレー
2時間ほど読んでいたら、お腹がすいてきた。
昨日の晩、本当はキーマカレーを作ろうと予定していた。
だから半日遅れで、ランチにキーマカレーを作ることにした。
合挽き肉と大豆肉のミンチタイプを両方たっぷりとニンニクで炒める。
砂糖少量とナスのいちょう切りをドサっと加えて、肉汁をナスに吸わせる。
細かくしたエリンギとにんじんで食感を加えたら、
大玉1個分の粗みじんで作った焦がし玉ねぎでコクを追加。
最後に、細かくしたピーマンで青味、クミンパウダーで風味、
少しの八丁味噌と僅かに水を足して、弱火で20分ほど煮込む。
その間に市販の固形カレールーを刻んでおく。
キーマカレーの時は水分が少ないので、刻むと溶かしやすい。
刻んだルーをまぶし入れ、木べらで混ぜ溶かしたら、
仕上げの火入れと水分の蒸発を兼ねて5分ほど加熱し、完成。
お店のカレーみたいに丸く盛り付け、中央に窪みを作り、温泉卵を割り置いた。
#平和条約
リビングに向けて「キーマカレー食べる人」と聞いたら、
「はいっ!」と妻の手が挙がった。
人間はカレーの匂いの前では無力だ。笑
喧嘩の痕跡もなく、普段の食事のようにカレーを食べていると、
まだ大切に割られていない温泉卵が残る皿を妻が僕に突き出して、
「ちょっとおかわり」と言った。
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