C-C-B楽曲レビュー⑯「カラフルコミックス」
C-C-Bの曲の中には、
どこにも音源が収録されていないものが何曲かあります。
ライブでしかやらないやつね。
そのうちの一曲、
「Good Night は早すぎる」はライブ映像では残っているけど、
CDとかにはなっていない幻の曲。
初期の頃のライブでやっていて、
関口さんがメインボーカルの曲ですがノリが良くて楽しい曲です♪
ちなみにもう一つのライブでの定番曲「Let's Go Climax」は
かろうじてライブ音源が「信じていれば-Plus」のアルバムに
収録されていますが、元々はライブでしか聴けない曲でした。
そして三大インスト曲(←私が勝手にそう呼んでます)の一つ、
「赤いセーターの女の子」も、
AJになってからの盤面には収録されているようですが、
C-C-B時代のものにはどこにも収録されていません。
なお、もう一つのインストの「走れ★バンドマン」は、
アルバムに収録されていますね。
さらにもう一つのインスト曲、「カラフルコミックス」。
これこそが幻中の幻曲ではないかと思っています。
C-C-B熱が再燃してから曲を聴き漁っていましたが、
「Good Night は早すぎる」と「赤いセーターの女の子」は、
忘れていながらも「あぁあったかも・・」とうっすら記憶がありました。
しかし「カラフルコミックス」は全く知らなかった曲。
いや、厳密に言えばこれはラジオ番組「カラフルココナッツ」の
ジングルで聴いていましたが。
でもあくまでこれは局側が用意した音だとばかり思っていました。
まさかメンバーオリジナルだったとは。
C-C-B熱再燃後、この曲が「カラフルコミックス」という名前で、
フルで楽曲が存在している事を知り、
YouTubeに上がっていたライブ音源を初めて聴いた時、
思わず「なんじゃこりゃ〜!!」と叫んでしまいそうな程、
その完成度に驚いたのでした。
この音源は86年6月に行われた
日清パワーステーションでのライブの音の様です。
この曲が演奏されてたであろう85〜86年頃は
まだバリバリアイドル的な活動をしていた頃だったはずですが、
この「カラフルコミックス」は全くもってアイドル色は皆無です。
「本当にC-C-Bなのか?」と何度か聴き直してしまったくらい。
れっきとしたミュージシャンとして誇れるレベルのクオリティです。
しかも作曲・編曲ともC-C-B自ら手がけているんですよね。
それにしてもこんなレベルの高い楽曲にも関わらず
どこにも収録していない、
そして「カラフルコミックス」なんて適当すぎる曲名を付ける
扱いの軽さよ・・。
(ラジオ番組の「カラフルココナッツ」と「いたずらコミックス」を
足して二で割った名前だそうです・・)
米川くんレベルのギタリストを端っこに置いておいたり、
本当、いろいろ贅沢すぎる。
でもって別の角度から売り出したら、
また違ったイメージがついただろうなと思わせるバンドですよね。
まぁアイドル的な魅力もあるとは思うからその方向性も
間違ってはいなかっただろうけどね。
(本人たちは乗り気じゃなかっただろうけど、
アイドル的なパフォーマンス・見せ方は上手かったと思う)
ただ、もう少し世間一般に彼らのレベルの高さを
伝える術があったらなぁと今更ながら残念に思う。
さて、この曲ですが、
もうのっけから「ダダダダーン!」と勢いに飲まれます。
本当、イヤモニのない時代によくここまで呼吸を合わせて
同時に音を鳴らせるなとそれだけでも驚きですが。
確かにラジオのジングルと同じ曲なんだけど、
全く別物に聴こえます。 かっこいい!!
(ちょっと「ゴーストバスターズ」風にも聞こえますが。^ ^;)
ちなみにAメロ?のギターカッティングは関口さんの音だそうで、
普段なかなか関口さんの音は耳で拾えないので貴重です!
途中はキーボードが立つ所、ギターが立つ所、
ベースが立つ所と、それぞれも聴かせどころもあり。
そう言えばこの曲は86年のEASTライブでも演奏されているんですね。
「晴」の方のライブ映像には収録されています。
(86年EASTの映像は「試験に出るC-C-B」と二種類あります)
ほとんど「C-C-Bのひみつコーナー」のBGMと化してしまっていて、
じっくりとは聴けませんが・・。
その時の映像ではゴンドラに乗せられて
すごい高い所で演奏しているんですよね。
(高すぎな気もするけどお客さんからちゃんと見えたのだろうか?)
ココナッツボーイズ時代は「売れないだろう」と周りから囁かれ、
何度も危機的状況に陥ったにも関わらず、
不思議と救いの手が差し伸べられたのは、
彼らの人柄のせいもあるだろうけど、
やはり演奏技術が卓越していたんだろうな。
歌謡界を渡っていくには歌が不可欠だったから、
彼らも歌っていたけれど、歌唱力という点では、
やはりカリスマボーカリストなんかと比べてしまうと
弱かったのは否めません。
(ただ、各々の声質は魅力的でコーラスは秀逸)
彼らは楽器の人なんだよなとインスト曲を聴くとつくづく思いますね。
中高生時代はどうしても歌にばかり耳が行ってしまって、
楽器の音の良し悪しはわからなかった・・というか、
気にもしていなかった。
ほんともったいない聴き方をしていましたね。
そんな楽器の演奏に長けた彼ら、
今となってはもっとインスト曲もやってほしかったなと思いますが・・。
そして願わくばこの「カラフルコミックス」が
いつかどこかに収録される日(配信でも良い!)が来ると良いなぁ。(祈)