苦手でも未経験ではなかった、読書の思い出
読書が苦手とはいえ、今までに自分で買って、何とか読み切った本が、たぶん10冊くらいある。
どうして読んだのか考えてみると、その時興味があった話か、もしくは作者が気になって読んだ本しかない。
本を読む理由ってよく分かってないけど、ほとんどこのふたつのうちどちらか、だよね…?
わざわざ買った最初の本は、以外にも一番苦手な小説。
アニメ「雲のように風のように」を正月にテレビで観て、何年かたったのち、アニメブックというのかな?カラーの漫画になってるのを見つけ、そこで初めて原作の小説があると知ったのでした。
原作は酒見賢一さんの「後宮小説」
後宮に入れば三食昼寝付きだからと、お后候補に志願した田舎娘のお気楽な主人公と、後宮で相部屋になる友人、後宮での勉強、最終的には権力闘争に巻き込まれる話だった。
アニメの映像が、苦手な小説を読む手助けをしてくれたので、何とか読み終えられた。
それに気を良くして、酒見賢一さんの他の小説「墨攻」「陋巷に在り」も読んだ。とにかく、すごく時間がかかって諦めたかったけど、途中で辞めるのが気持ち悪くて、読み終えた記憶がある。
その中ですごく記憶に残ってるものが「陋巷に在り」の孔子の弟子、主人公の顔回の話だったと思う。
礼儀とは自分の身を守るもの
場面としては戦闘の最中、敵陣に突き進むところ。
顔回はきちんと礼に則ってお辞儀をしたり、膝を着いたりしながら進む。仲間ははらはらしながら見守るんだけど、礼儀正しくお辞儀をすると矢を避けられたりして、結果、無傷で目的地に着いてしまう。
見守る仲間の一人に位の高い人がいたんじゃなかったかな?はらはらしながら見守ってた仲間に、礼儀とはこのような場でも身を守ってくれるものだと教えを解いたような…??
とにかく。
「身を守るって、え?そういう物理的な?!」と思いながら読んだ記憶がある。だけどそこはお話の中のことだからと解釈しつつも、礼儀がなぜ必要なのか?がしっかり心に残ったんだよな〜、、、ということを、なぜか今日は思い出していました。
小説が一番苦手で、とにかく読み終えるのが大変でした。当時、酒見賢一さんの著書は全部買い揃えたはずなんだけど、手元にあってもあんなに大変だったのだから、二度と読まないだろうと、現在はひとつも手元にない。
それは惜しいことしたなと、ちょっと後悔してる。