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主に積読した本を備忘替わりにメモってます。他のSNSで投稿した原稿の加筆、再掲もありま…

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主に積読した本を備忘替わりにメモってます。他のSNSで投稿した原稿の加筆、再掲もあります。気まぐれに余談、他の趣味の話もするかもしれません。

最近の記事

積読メモ「ムーンシャイン」

「ムーンシャイン」円城塔の短編集。デビュー前後の2編と、割と最近の作品を収録。初期2編は、メタで物理、数学を中心とした用語を絡めた結構難解な物語展開に、数理苦手な私はすっかり迷走させられてしまった。時間かかるが、面白かった。 「遍歴」は、数学SF。生まれ変わりを教義の中心におく〈エルゴード教団〉の歴史を綴る。奇怪。たぶん数学わかると理解深まるだろう。 生成AIと機械学習を取り上げた「ローラのオリジナル」は、この作品集の中でもわかりやすい。たぶんそれだけAIの話題が身近になった

    • 積読メモ「調べる技術」

      調べ物の本を探すことを効率よくできればうれしいかもと思い、ちょっと手に取ってみたのがこの「調べる技術 国会図書館秘伝のレファレンス・チップス」。著者の小林昌樹氏は、国会図書館のレファレンス業務に従事していたという「調べもの」のプロだ。 ぐぐることはもちろん、図書館で司書が使用するようなツールの紹介、合理的で最適なレファレンスツールの選択など、コツが語られていて、感心することが多かった。 それにしても、知らないツールいっぱいあるんだよね。そういうツールをうまく使いこなすと知識も

      • 積読メモ「きのう何食べた? (23)」

        よしながふみの「きのう何食べた?」23巻。発売日にX投稿見て、その日の夕方に購入。 小日向さん、ジルベールの式後、旅行からのシロさん還暦というのが今巻収録の話。 シロさん、おめでとう!!!ケンジも良かったね。今回めちゃ頑張った。周囲の良い人に囲まれてのサプライズで温かいお祝い。 実際の年代が近いので、作品内のできごとのわかりみがある。 そして、料理は相変わらず美味しそう…。ほんといろいろ作るなー。シロさんのメニューには毎回感心してしまう。 これからのメニューと話がまだまだ楽

        • 積読メモ「はなとゆめ」

          「はなとゆめ」。漫画雑誌じゃなくて、冲方丁の歴史小説。清少納言が内裏に上がり、清少納言となり、定子中宮強火推しで枕草子執筆、推しを見送る話。 今季大河の"サイドききょう"。 大河の流れを思い出しながら読むと、何となくの時期が見えてこうなのね!と感心。ドラマで描かれなかった清少納言と中宮のサイドストーリーを垣間見た気分になれた。いとをかし。良かった。 なお、この作中の道長は悪者w そりゃそーだよね。定子担の清少納言から見れば、道長は推しに酷い仕打ちをした相手だし。 もちろんまひ

        積読メモ「ムーンシャイン」

          余談:本は好きだけど、読書感想文は苦手という話

          今回は余談。 夏休みや冬休みの宿題などの読書感想文はとても苦手だった。 人付き合いは寧ろ苦手で、余暇には本を読む子供だったけど、感想のアウトプットが苦手。 面白い、つまらない、好き、苦手、楽しい、カッコいい、ダサい、もっと知りたい、興味ない、読みやすい、読みにくい…。 そういう読後感はあるんだけど、400字原稿用紙埋めるくらい書くのは苦痛でしかなかった。 Twitter(X)140字位がちょうどいいかも。子ども時代の私にはそれでも多いかもしれない。 成長し、書評読むようになっ

          余談:本は好きだけど、読書感想文は苦手という話

          積読メモ「成瀬は信じた道をいく」

          先日読んだ「成瀬は天下を取りに行く」の続編。1作以外は書下ろし。 時期的には、成瀬の大学受験から大学進学後の話。幼馴染の相方、島崎は東京に引っ越して離れてしまう。進学してもやはり成瀬は成瀬なのがうれしい。島崎との交流も続いているし、スマホも導入。マイペースぶりも相変わらずだけど、ぜぜからの活動も続いているし、新しく出会った人もそのペースに巻き込まれていって、なじんでいく様子が面白すぎる。 成瀬と周囲の様子が面白くて一気に読んでしまった。 個人的にお気に入りは大学受験当日の話(

          積読メモ「成瀬は信じた道をいく」

          積読メモ 著作権関連の入門書3冊

          仕事で著作権関連を調べることがあったので、3冊ほど図書館から借りて読んだ。 「教育現場と研究者のための著作権ガイド」 → 教材、オンライン講座などの引用や使用許可が必要な状況がまとめられていた。 「60分でわかる!最新著作権超入門」 → 概要知るには充分な感じ。わかりやすくて良かった。 「駆け出しクリエイターのための著作権Q&A」 デザイナー、業者対応考えると読んで良かった本。状況をQ&A形式でまとめている。 読んでみて、検索だけじゃ気付かないこともわかったし、も少しいろい

          積読メモ 著作権関連の入門書3冊

          積読メモ「古道具よろず屋日乗」

          わかつきめぐみさんの漫画。半年ほど前に購入。 叔父から継いだ古道具屋の旦那サマと気の強い女中さんの話。わかつきさんなんでただの古道具屋さんではないw 細やかな線もほどよい不思議で優しいキャラクター描写も変わらず。 あとがき読んでて、手描き派の作家さんはトーンや画材に苦労されているんだなーと。シュルツさんが愛用のペン先の生産中止を聞いて買い溜めした話を思い出した。

          積読メモ「古道具よろず屋日乗」

          積読メモ「ドッグスレッド」

          野田サトルさんの漫画「ドッグスレッド」。 半年ほど前に購入。 試し読みが流れてきて、読んでみたら面白かったので購入。フィギュアからホッケーに転向しようとしている話で、勢いがすごい。迫力ある。これからの展開が楽しみ。 2巻発売時の書店特典のイラストカード見ていたら、ほんとホッケー描きたかったのね…と、思った…。

          積読メモ「ドッグスレッド」

          積読メモ「かゆうま」

          「かゆうま」。TLで流れてきて試し読みしたらおもろかったんで、電書で購入。女子中生がロボ乗って戦うコメディ(雑)防災放送が炎上したり、インターネット老人会が現れたり。一方でハードSFっぽい設定もあり、これからの展開が楽しみだったりする。 https://a.co/3cZcrhZ

          積読メモ「かゆうま」

          積読メモ「トゥーサン版ルバイヤート」

          フランス語散文訳からの邦訳「トゥーサン版ルバイヤート」。 ルバイヤートはルバイーイというペルシア4行詩形式なんだけど、トゥーサンによるフランス語散文詩からの訳ということで4行詩の形式にはなってない。文語調の文体で趣きあって、美しい詩文なのでとても良い。フィッツジェラルド版よりもペルシア語からの訳出に近い印象。 訳者の解説もとても読み応えあって、良かった。フランスでこういう訳が出ていることが日本でも紹介されるとはいい時代になったもの。 トゥーサンはサーディのグリスタンもフランス

          積読メモ「トゥーサン版ルバイヤート」

          積読メモ「マダムたちのルームシェア」

          「マダムたちのルームシェア」現時点で3巻。 SNSで流れてきて、web連載の試し読みも気に入ったので電書購入。学生時代から仲良しのマダムたちの共同生活。ずっと一緒ではなく、パートナーとの別れをきっかけに友を頼り、呼び寄せたイメージかな。3人がそれぞれ気遣い、尊重し、ちょっと気ままに楽しいことや面白いことを共有する生活。オシャレで楽しそうだけど、実際やるには難しいだろなと思う。 マダムたちの生活見ていると楽しいので、続きが心待ちで更新されるとすぐ読んでいる。 a.co/eNN

          積読メモ「マダムたちのルームシェア」

          積読メモ「八月の御所グラウンド」

          「八月の御所グラウンド」。 ずっと追っている作家のひとりで、読みたかったんだけど、直木賞発表後からずっと積んでいた。漸く先日の金沢往復で読んだ。 2作収録。補欠から本番走ることになった高校生の女子駅伝の話と年に1度開催で巻き込まれた草野球の話。京都は不思議な話が似合う街だ。野球できて良かったよね。。。八月のこの時期がほんとに似合う物語だった。とても良かった。

          積読メモ「八月の御所グラウンド」

          積読メモ「成瀬は天下を取りにいく」

          「成瀬は天下を取りにいく」読みたいなーと思っていたら、本屋大賞受賞。成瀬近くにいたら気になるの、めちゃわかる。ということで、続編も読みたくなったんで、買ってしまった。 最近、地元のデパートが閉店になったのだけど、店頭でカウントダウン掲示している様子見て、成瀬のことを思い出した。そういえば、西武池袋店も成瀬が見たものとはかなり変わってしまうね。

          積読メモ「成瀬は天下を取りにいく」

          積読メモ「幽霊を信じない理系大学生、霊媒師のバイトをする」

          「幽霊を信じない理系大学生、霊媒師のバイトをする」。お気に入りの作家さん作品。理屈っぽい大学生と奇妙な霊媒師の助手をするバイトの日々の不思議な話。 今回の本もとても良かった。最後はちょっと切ないかな?でもそれでいい気がしている。

          積読メモ「幽霊を信じない理系大学生、霊媒師のバイトをする」

          積読メモ「月と日の后」

          「月と日の后」。図書館から借りてきた。冲方丁の時代小説はとても好き。 藤原彰子が主人公。今年の大河の「サイド彰子ストーリー」。複雑な人間関係と政治、紫式部との関係などが描かれていて、読み応えあった。これから大河の「サイドまひろ」はどんな感じか楽しみ。

          積読メモ「月と日の后」