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荷物だけじゃない。“ストーリー”も背負う「バッグ」
雑貨を選び、売る人は、どのようなモノを愛用するのか。NUTSは“物語のある雑貨”を販売するオンラインショップ。折りたたみ傘にイタリア食材、扱っているものは多岐にわたります。取扱のある素敵な雑貨たちを熟知するのは、働いているスタッフに違いない。
モノ選びのプロフェッショナルともいえるスタッフが、日常を快適に、あるいは楽しくするために使っている雑貨とは。
バイヤー・イワタさんがNUTSと出会った“意外な場所”
東京・青山を起点としたオンラインショップ、NUTSでバイヤー兼クリエイティブディレクターを担うイワタさん。NUTSとの出合いは18年前に遡ります。当時20代のイワタさんは建築学部を卒業後、都内の建築事務所で働いていたそう。
その事務所によく出入りしていたのが、オフィスが近くにあったというNUTS代表のヌマオさん。イワタさんがたまたまWEBの編集作業をしていたところを見かけたヌマオさんから、NUTSを手伝わないかと声がかかったことが始まりでした。
最初の頃は趣味だった写真を活かし、アルバイトで商品画像の撮影をしていたとのこと。程なくして社員になり、以降商品のバイイングや販売用ページ作成まで幅広く手がけてきました。ヌマオさんは、長年撮影をしてきたイワタさんのカメラの腕は、そんじょそこらのカメラマンにも勝ると語ります。
作る人、売る人、買う人——“みんながハッピーになれるバッグ”
クリエイティビティに富んだ仕事をされてきたイワタさんが、3つ目に選ぶおすすめ雑貨は「cotopaxi(コトパクシ)」のバッグ。(1つ目の雑貨紹介→ 、 2つ目の雑貨紹介→)
一目見てハッとする鮮やかな配色。日常使いに程よい大きさと、高品質なナイロン素材。そうしたデザインも然ることながら、イワタさんはそのストーリーにも魅力を感じて社内の企画会議に出したといいます。
コトパクシは、社会貢献活動を行っている証である“B corp”認定を受けた、社会的企業です。何をしている会社かと言えば、アパレルを中心としたエシカルなものづくり。具体的には、捨てられてしまうような余った布を集めてバッグや衣類を製造をしています。そして、その製造はフィリピンなどの途上国の工場で行い、現地の人に適正な労働を確保しているのだそう。
NUTSで取り扱うバックパックも、まさにそうやって作られた商品。さらに面白いのが、布同士の組み合わせは全て従業員に委ねられているところです。決められた型に従業員たちが自分で配色を考え、最後にはオンリーワンのバックパックが出来上がります。買う側にとっては、どんな配色のものが来るかわからないというのも楽しみの一つです。
一方で、「ネットで買って届いたものが好みと違った」ということも想定して、NUTSではバッグの“正面画像”だけは実際にお届けする商品の写真を掲載することにしました。その撮影、レタッチもイワタさんが担当です。
入荷したバッグ全てを撮影する手間はありますが、納品されるまでは私たちもどんなカラーかわからないので、開封して「この色もいいな」と楽しみながら撮っています。良いものを買いやすく。そんな気持ちを込めてお届けしています。
NUTSのオフィスで撮影。ビニールの上からでも鮮やかで見ていて楽しい。
(インタビュー・編集:カタヒラ)