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ファームが好きだ、大好きだ│中日ドラゴンズ

8月といえば、プロ野球は真夏の連戦が続きます。お盆は9連戦を戦い抜いたドラゴンズ、その傍ら、わたしはというと、人生初の流行り病で床に伏しておりました。

昨年4月、初めてバンテリンドームを訪れた時は、まだコロナが5類引き下げ前だった。その時から感染対策は抜かりなく、今まで罹患せずにいたものの、ついに無念の感染となりました。


そういえば昨年に比べて、バンテリンドームの観戦チケットが取りにくくなりました。(急に)WBCの歓喜そのままに開幕した昨年4月、試合の2週間前でも、3塁側なら通路側の席が空いていたのに、今年は販売開始と同時に埋まっている。いつ行っても満員御礼の大人気球団と相成りました。

大盛況のバンテリンドームも大好きだけど、同じくらい好きなのがナゴヤ球場。夢は、毎日ナゴヤ球場で試合を観る生活を送ること、そのくらい肌寒くて、灼熱のナゴヤ球場が大好き。

初めてナゴヤ球場を訪れたのは昨年9月。我が最推し、岡野祐一郎さんが8月26日に一軍登録を抹消されて9月に入ると、ファームでも打ち込まれる試合が続いた。「すぐに一軍に戻ってくるだろう」という淡い期待が、徐々に「来シーズンに繋がるように」と「もしかしたら今シーズンで…」の共存に変わっていく。

岡野さんがずっと頑張ってきた場所、ナゴヤ球場に行きたい。ナゴヤ球場を訪れる前日の9月15日、8回途中でリリーフ登板1/3回 3失点。明日はベンチ外だろうな…と思いながら向かったナゴヤ球場。外れてほしい予想ほど当たってしまうもの、翌日のナゴヤ球場に岡野さんの姿はなかった。

なにはともあれ、初めてのナゴヤ球場は新たな発見に満ちていた。まずファームには、デカデカと球歴と顔面を映す大型ビジョンは無い。場内アナウンスと打球音と拍手のなか、粛々と試合が進んでいく。

雨で壊れることもある電光掲示

選手の登場曲も、イニング間のイベントもない代わりに、サードとレフトの選手の声掛けが生で聞こえたり、スライディングする音、捕球音、ブルペンで投球練習するリリーフピッチャーの声、それを見つめる浅尾コーチの麗しいお顔が良く見える。

ファームのススメに「選手との距離が近いこと」がよく挙げられるけど、一軍の試合は色んな演出があって気付かないだけで、選手同士お互いの守備位置から、かなり大きな声を出して連携を取り合っている。

その姿は高校野球と同じだ。「9人で野球をしている」様子が、スタンドにいる私たちにも圧倒的な解像度で伝わってくる。

応援団の声援を背に、一軍の舞台で活躍することを夢見て飛び込んだプロの世界。きっと想像に反して、全く思い通りに行く世界じゃないけど、それでも暑く熱いナゴヤ球場で汗を流して頑張る姿は、必ずしも「自分も頑張ろう」と奮起まで出来ずとも「良いものを見せてもらった」という充足感に満ち足りる。

あとは、ナゴヤ球場は全席自由席で、前後両隣が埋まることがほとんどないので、びっちびちに埋まったバンテリンドームと違って、いわゆる隣人ガチャが無い。座席ゆったりの野外球場なので感染対策も取りやすいし、座席が気に入らなければ、途中で移動すれば良い。

5月、今年初めてナゴヤ球場に行ってきた。金曜日だったのに、想像以上に席が埋まっていて驚いた。名古屋の人たちにとって野球は、生活に組み込まれた娯楽なんだなぁ…と実感する。いつか毎日ナゴヤ球場に通う生活を送りたい、そのために早く今の社畜生活から足を洗わねば。

焼きそば食べながらのんびり観戦
毎回染みる最中あいす

実はこの日ハマスタに行くか、ナゴヤ球場に行くか前日まで悩みに悩んでいた。ビシちゃんも福永くんも一軍帯同している時期、ハマスタに行けば大好きなビジターユニフォームに身を包んだ二人に会える。

結局、ナゴヤ球場と、ドラゴンズストアでのお買い物コースをを選んで、弾むような思いを胸に名古屋へ向かった。

先発はメヒアさん…いつもは土曜日に行くからローテーションだもん、そりゃそうだよねのメヒアさん。その日は金曜日だったにも関わらず、先発メヒアさん。そういえば、昨年6月24日メヒアさん一軍初登板の日も現地だったし、初のハマスタ遠征もメヒアさんだった。(大激怒バウアーのあの日)

現在、メヒアさん怪我で今季絶望。昨年メヒアさんが来日して初めてナゴヤ球場で登板する日、たくさんの人が詰めかけた様子を公式YouTubeチャンネルで観た気がする。

その日バッテリーを組んだのが、おジャガこと石橋康太くん。公式YouTubeで小笠原の慎ちゃんにいじられてる姿を覚えていて、3イニング無失点で抑えた初陣、ベンチでハグする2人を今でも覚えている。

初陣や復活、そして最後に立ち会えるのも、ファームの魅力だと思う。みんなここから始まって戻ってきたり、また巣立ったりを繰り返して、プロ野球選手になっていくんだなぁ。

昨日は福谷さんが1年3ヶ月ぶりの一軍勝利。「これが最後になるかもしれない」そんな思いを吐露したヒーローインタビューは、多くの人の胸に響いたと思います。

今日は柳さんが一軍マウンドに戻ってきます。ファームでも苦しい登板が続いていたけど、夏場の苦しい先発事情を助けられるのはきっと選手会長だけ。

こういう時の柳さんって、やってくれそうな気がするんですよ。岡野さんの同級生だし(贔屓が凄い)同じ球場に居る時はよくお話をするらしいお二人は、今年なにか言葉を交わしたのかなぁ。


甲子園も終わって、いよいよドラフト会議まであと2ヶ月となりました。「ドラフト会議までは」と自分を奮い立たせて、期限を決めたことで、乗り越えられたことがたくさんありました。

それは、どんな選手を応援しようともやっぱり岡野祐一郎さんの存在を超えられず、未だに彼の姿がわたしにとって1番の活力だから。たくさんのプレッシャーから解放されて、少し柔和になった今年の表情もすごく素敵です。

ナゴヤ球場が好きな本当の理由は、きっと岡野さんが頑張っていた場所だから。それは隠しきれない本音ですが、彼と同じように直向きに汗を流す選手が素敵なプロ野球人生を送れますように。それもまた本音です。

人生の1番濃いであろう瞬間を見させてくれてありがとう。


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