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短鎖脂肪酸とケトン体の関係①

少しマニアックなお話にはなりますが、「短鎖脂肪酸」と「ケトン体(βヒドロキシ酪酸など)」には面白い関係性があります。

短鎖脂肪酸とは「腸内細菌」が「食物繊維」をもとに分解して作る物質(酢酸、酪酸、プロピオン酸など)で腸の栄養などとして知られています。(食物繊維が重要な理由。)

一方「ケトン体」とは「β-ヒドロキシ酪酸、アセト酢酸、アセトン」の総称で、絶食時や低炭水化物食の摂取、激しい運動時など、体内のブドウ糖が枯渇する状態となった時にブドウ糖に代わるエネルギー源として肝臓で産生されています。

この2つは「エネルギー代謝の調整、炎症、免疫機能、精神機能調整、発がんの抑制」などカラダの機能の多くに関与しています。

交感神経には「短鎖脂肪酸」の受容体(GPR41)が多くあります。
要するに、鍵(短鎖脂肪酸)に対する鍵穴(GPR41受容体)がたくさんあるということです。

その鍵穴を短鎖脂肪酸(鍵)で開けると
「交感神経の活性 →ノルアドレナリンの分泌促進 →体温、心拍数の上昇 →エネルギー消費が上がる」という流れがおこるそうです。

一方、「ケトン体」が鍵穴(GPR41受容体)と結合すると短鎖脂肪酸とは逆の反応をおこすことがわかっています。

つまり「ケトン体」では交感神経が抑制され、エネルギー消費が下がるということです。

「短鎖脂肪酸とケトン体」はお互いを保管する関係になっています。

なぜ、この様な仕組みになのか?は「短鎖脂肪酸とケトン体の関係②」に続きます。


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