血管と肌と関節と全身をも守る!! 抗酸化栄養とコラーゲン Part.3
Part. 1とPart.2では、肌と血管とを守るコラーゲンと抗酸化物質についてお知らせしましたが、書き足りなかったコラーゲンの効能について補足をしたいと思います。
女性の方は肌に現れる老化を防ぐためにコラーゲンを摂られる方も多いのですが、その効能は血管をはじめとして全身の健康状態を保つために大きく寄与していることを申し上げました。このことから男性にもぜひとも摂っていただきたい栄養素なのですが、これら以外にもコラーゲンには大きな役割、効能が有ります。
そのうち最重要と思われるのが骨を強く折れにくくすることで、高齢者の要介護になる原因の約4分の1を占めるのが骨折であることを考えると、骨を強く保つことが如何に重要かがお分かりいただけるかと思います。
■骨は何で出来ているか?
私たちの骨は大部分がカルシウムで出来ているように教えられてきましたが、これは正確な知識ではなく、カルシウム以外にもリンが多く含まれ、このリンとカルシウムが結合してヒドロキシアパタイトという無機質の結晶が骨の重量の70%程度を占めます。残りの30%程度はコラーゲンで出来ており、このコラーゲンが硬いがもろいヒドロキシアパタイトに柔軟性を持たせ(工学でいう靭性を持たせ) 強靭にしています。
これは、コンクリートの構造によく似ています。コンクリート自体は圧力には強いのですが、引張や、曲げには弱いという弱点があります。そこに鉄筋を入れることで曲げにも引張にも強い鉄筋 コンクリートの強靭性が得られているのです。
■カルシウム摂取について
高齢の方、特に閉経後の女性には骨粗鬆症といって骨がスカスカに(低密度に)なることが多いため、カルシウムの多い食品やカルシウムサプリメントが勧められることが今でも多いようです。ですがカルシウムの摂り過ぎは、血管にカルシウムが沈着して心血管障害を起こしたりする危険があります。ですから、1日0.5グラム以上のカルシウムを サプリメントで摂ることは勧められません。
また通常の食事でも牛乳やチーズなどの乳製品から充分なカルシウムがとれている場合はカルシウムのサプリメントはお勧めできません。
このカルシウム過剰摂取の害は特にビタミンKが不足している場合に顕著です。というのもビタミンKはカルシウムを骨のヒドロキシアパタイトに取り込む反応に必要だからで、ビタミンKが不足している状態でのカルシウム過剰接種は血管や腎臓へのカルシウム沈着ないし石灰化を招きかねません。 逆に言えば、ビタミンKさえ十分にあれば、カルシウムを十分にとって骨の形成と強化を目論むことに問題はないのです。
■コラーゲンの役割
ここで話を戻して、骨におけるコラーゲンの 役割ですが、コラーゲンが十分な骨は、多少力が加わって曲がっても、簡単には折れません。しなやかに曲がって衝撃を吸収して荷重に耐えてくれます。
逆にコラーゲン不足の骨は(鉄筋の入っていないコンクリートのように)あまり曲がることなく、ポキッと折れてしまうわけです。特に骨粗鬆症の方では、リンとカルシウムからなるアパタイトが不足していますが、コラーゲンも不足している方が殆どのようです。
それから多くの方がご存知ないのが、「運動」の必要性です。この場合の骨を強くする運動というのは骨に衝撃を与える運動で、例えば走ったり、ジャンプしたりの運動では大腿骨や足の骨が強くなりますが、自転車競技などは、衝撃が無いために骨の強化には殆ど寄与しないことも分かっています。
■コラーゲンの効能のまとめ
Part.3では、コラーゲンの骨密度UP、骨の強度アップの効果についてお話ししましたが、Part.1とPart.2の重要な効能と追加の項目も含めてまとめてみます。
1.血管の強化、弾性アップ、動脈硬化の防止
血管が強くなることによる、心臓病、脳内出血や脳梗塞の低減
2. 関節の軟骨の修復促進と関節痛の緩和
リューマチの発症防止、進行抑止
3.骨密度アップ、骨の強化、骨粗鬆症の防止
4. 肌を若々しく保つ (しわやたるみの軽減)
(以下は重要度が少し低いのですが新たに加えます)
5.筋肉量アップ
6.傷やけがの回復が早くなる
7.薄毛防止、脱毛の軽減
8. 血糖値を下げる可能性あり(この可能性は未証明)
9.爪を強くする
1,2の重要な効果に加え、今回のお話の骨の強化も含めると、コラーゲンを充分に摂る、あるいは体内で造らせることが如何に大切かがお分かりいただけるでしょう。
このため、老化防止と病気防止の観点からビタミンと同じくらいに非常に重要であり、女性ばかりでなく男性もどなたも毎日摂るべきだという事が分かってきたためにニュートラジェンの第3の製品としてニュートラプリスタが数年前に作られたわけです。
そして、9月にリニューアルされたニュートラプリスタデュオにはコラーゲン以外にもいくつかの成分が配合されており、その中でも特筆すべきものをここで解説します。
【プロテオグリカン】含有鮭鼻軟骨抽出物 25000μg
これは糖とたんぱくとが結びついた糖たんぱくの一種で、鮭の軟骨から抽出されています。この成分のすごいところは 微量でもコラーゲンの生成を促進すること、そしてまたEGF (肌や血管内壁の生成や修復を促進するホルモン様物質)のような作用を持ち、肌、血管や軟骨の修復を促進します。それ自体がヒアルロン酸と同程度の補水性を持つこともあり、関節にある軟骨の体積を増したり軟骨の再生を促して、変形性関節症の症状を和らげたりします。高価な成分ですが、微量でも非常に大きな効果を出すために配合されています。
また炎症を抑制する効果や、血糖値、HbA1Cを低下させる効果も認められています。
【プロリン】150mg
これはコラーゲンの構成要素のアミノ酸の一種ですが、体内では生成されず、一般の肉や大豆には殆ど入っていない(筋や軟骨には入っていますが)ために、その不足がコラーゲン合成のネックになっている場合が多いので多めに配合されています。
【グリシン】400mg
これもコラーゲンの重要な構成要素となっているアミノ酸です。他のアミノ酸から体内で生成はできますが、念のために400mgと多く配合されています。
【ビタミンC】60mg
コラーゲンの生成過程において重要な役目を果たすのがビタミンCです。
昔はビタミンCを含んだ果物や野菜を 長い航海にもっていかず、そのために
コラーゲンが出来ずに血管がぼろぼろになって出血する壊血病で多くの船員や海軍兵士が亡くなったのは有名な話ですね。
【ジオスゲニン】含有ワイルドヤム100mg
これは山芋から抽出される物質で、人間の数種類のホルモンの前駆体である、DHEAと形も効能もよく似ています。これから体内でできる成長ホルモンや女性ホルモンは、骨密度を増し、肌の状態を若く保つなどの効果が報告されており、これらは、細胞の増殖を促していることから起こると考えられます。細胞を造る原料を供給することも大切ですが、その原料を使って新たな細胞や タンパク質、コラーゲンを造り出す力を与えるのが、ジオスゲニンのようなホルモン様物質なのです。(この点ではプロテオグリカンもその働き方は似ていますね)
今回は前回のコラーゲンのお話の補足でしたが、特に強調したかったことは、コラーゲンを摂ることは体の中でコラーゲンを造る原料を供給しているだけであって、それよりもむしろコラーゲンを体内で造る力を強化してあげることが非常に大事だという事です。ですから、むやみにコラーゲンを大量に摂るよりも、コラーゲンの生成や、軟骨細胞の生成を促進することが証明されているプロテオグリカンやジオスゲニンのようなホルモン様物質を摂ることがより大切だという事をお知らせしたかったのです。
血管を若く保つことだけでも、その抗老化効果、健康維持効果は絶大なものがあるのに加え、肌、骨、関節を若々しく健康な状態に保つ、こんな素晴らしい効果を与えてくれる栄養素を摂らないことは、ビタミンを摂らないのと同様かそれ以上にも大きな損失ではないでしょうか?