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Day1からグローバルを目指した決断【業界No1を目指す道筋・ストーリー・行動】


NutmegLabsでCEOをしている中口です。前回は観光業界の中でも「現地体験で起業した理由」をお伝えしました。

なぜ現地体験業界だったのかというと、グローバルNo1になれるポテンシャルがあったからに他なりません。グローバルNo1になるということは、当たり前ですが起業の当初Day1からグローバルになる必要があります。

このDay1からグローバルになるために、一体どんな考えをしてどのように行動しかのかを詳しくお伝えしたいと思います。

最近ではDay1からグローバルに起業される日本人も増えたと思いますが、Nutmegにはユニークなストーリーが詰まっていますので是非紹介させてください。

グローバル起業に興味のある方、Day1からグローバルを目指したい方、Nutmegに興味を持って頂いた方などに少しでも参考になれば嬉しいです!


Day1からグローバルを目指したワケ

金メダルを取りたい

業界No1になれるポテンシャルがあった

前回の記事で「現地体験業界」中でスタートアップを起業しようと思ったの理由の1つに、グローバルレベルでNo1になれるポテンシャルがあることに触れました。マーケットの状態調べるとともに、前職で同じ業界で仕事をしていた実感からも本当にチャンスがあると感じていました。

具体的には以前に現地体験業界でEチケットプラットフォームの新規事業立ち上げをした時に、当時の競合分析や取引先との対話を通じて壮大なOppurtunityがあるのに、まだ誰も取りに行っていない事実があることに気づいたのがキッカケです。

ただ実際にどんなサービスを作ればグローバルで勝ち誇れるものなのかは、起業当時はまだまだ不明。一体どんなことを考えれば良いのか、こんな時に役立ったのが私が大切にしている金メダルマインドです。

普段から金メダルマインドを持っていた

私はスポーツ全般を見るのが好きで、中でもオリンピックやワールドカップなどを見るたびに心が踊って刺激されます。

理由は簡単、金メダルを取ってNo1になるアスリートに強さと美しさに惹かれているからです。そして毎回思うのが、なぜこの「アスリートは金メダルと取れたのか?」という考えです。

もちろん才能に恵まれて努力してきたのはあるとは思いますが、それ以上に感じるのは「金メダルを取るための徹底的な拘りと意志の強さ」です。詳細はまたどこかで記事にできればと思いますが、Day1から金メダルを取ることだけに執着してきたのが大きな差なのだと感じています。

Day1からグローバルNo1を目指すと決めた

起業に選んだ現地体験業界で金メダルを目指すには、起業するDay1からグローバルNo1を目指すと決めて走ることに決めました。しかし正直どうやっていいかも分かりませんし、一緒にNo1を目指す創業者(Co-founder)やチームも必要です。

そこで私がNutmegLabsの創業を通じてDay1からグローバルを目指した背景いやストーリーについて詳しくご紹介したいと思います。主に3つの構成に分けて、当時の裏話など含めて解説。

  • なぜ業界No1になれると感じたのか?

  • グローバルで通用するProduct作りを考える

  • 強いProductを作るためには

今までは語ってこなかった事ばかりなので、興味のある部分を中心に読んでいただければ嬉しいです!


なぜ業界No1になれると感じたのか?

No1を知るために視察したGoogle本社

初めに大事な部分として「なぜ業界No1になれると感じたのか」を紐解いていきたいと思います。直感的な部分もありますが、しっかりとロジカルに要因分析をしたのでその背景をご覧ください。

世界レベルで同じ課題が発生

私は旅行が好きで様々な国や都市を巡っているのですが、旅行者として現地体験業界を見た時には、世界レベルで同じ課題が発生していると気づきました。

例えば観光先進国と言われているヨーロッパですが、パリにあるルーブル美術館だろうが、ローマ近郊にあるバチカン美術館だろうが、最大手と呼ばれる施設の現地で起きている課題は全く変わらなかったのです。

オンラインの予約がしづらい、現地の入場時に並ぶ、中に入ったらどこに何があるか分からない、オーディオガイドは使いづらいなどなど。タビナカを楽しむために、デジタル化できる部分をあげればキリがありません

つまり世界トップレベルの事業者でも、解決できる課題はまだまだ多くあるという点がポテンシャルの高さを物語っています。

新規で課題を解決するサービスはなし

このような旅行者視点でのペインを解決するサービスは当時は全くなく、最先端を行っていると言われていた大手の予約サイト・OTAでは、オーディオガイド付きの入場券を販売しているのが精一杯でした。

例えば行列に並ばずに入れる「スキップ・ザ・ライン」と呼ばれるチケットが人気でよく売れているのを知っていたのですが、窓口で並んで買うチケットよりは少しマシなぐらいなのが実態です。マーケティング的には魅力的なのですが、タビナカの体験としては課題だらけです。

現地体験業界に眠っている様々なペインを解決するサービスがないのに気づき、これはいけるのではないかと真剣に思いました。この点からもグローバルNo1を目指せる要因だと考えています。

他の業界では先行的な事例が起きている

なぜ課題を解決するサービスがないのか?という考えた時に、そもそもニーズがないのでは?と悲観的に分析したこともありました。しかしそんなことはないと気づいたのが起業をする大きなキッカケです。

別の業界を調べていくと、消費者の課題を解決しつつ事業者の課題を解決するサービスがあることに気づきました。近い同じ観光業界で言えば「航空業界」が良い代表例です。

アプリから座席指定できるのはもちろん、スマホでQRを表示して搭乗ゲートを簡単に通過できる。機内のエンターテイメント(映画・動画)を自分のスマホで楽しめたり、今では手荷物を預けるのも自動化されて機械に荷物を乗せるだけで自動的に運んでくれる空港が増えています。

また、今ではレストラン業界のバーティカルSaaSである「Toast」やホテル業界のAll-in-one SaaSである「MEWS」など、顧客体験を切り口として課題と事業者の課題を同時に解決するサービスが増えており、確実に現地体験業界でも必要になると確信できたのです。

整理すると、以下のような要因からグローバルNo1になれると思っています。

  • 世界レベルでタビナカの課題が多く眠っている

  • 課題を解決するような新サービスがない

  • 他の業界では顧客体験を切り口とした課題解決サービスが出ている

では実際にグローバルNo1を目指すためにどのようなことをすれば良いのか?この問いに答えるように、悩みに悩んで進めた起業の裏側をお伝えしていきます。


グローバルで通用するProduct作りを目指す

Twitterの本社を視察

将来的にニーズがあり、大きなペインを解決すべきというストーリーは見えたのですが、問題はどのようなサービスを提供できるかです。特にグローバルで通用するProduct作りと考えると、ここが一番の課題だと感じました。

まずはグローバルで通用しているProductとは何かを紐解いていきたいと思います。

Productの差別化がもっとも大事

グローバルNo1サービスを改めて見ていくと、やはりProduct自体がイケていて競合に比べて圧倒的に差別化されていると感じることが多いです。皆さんもそう思いませんか?

例えばGAFAMのサービスを見ると、全てが圧倒的にProductが優れていると感じています。また、スタートアップとしてイケているサービスほど成長も早くグローバルレベルでの展開ができています。最近だとSlack、Notion、Figma、Asanaなど今では仕事に欠かせないツールはProduct自体が差別化されていますよね。皆さんもご存知の通り、他にはない洗練されたProductです。

一方でProduct自体が差別化できていないサービスは、一時的なマーケットシェアの獲得はあるものの、長続きはしないという発見もありました。この点は長くサービスを続けるという点では、非常にクリティカルに感じます。他と似ていてどちらでも良いサービスではダメなのだと強く思いました。

強いProductの傾向とは

次に強いProductはどのように作れるのか?という疑問です。確かに良いProductはグローバルで通用するのは分かりますが、どのように作って良いかは全く分かりません

これも分かる範囲で分析したところ、1つの共通点を発見。それは圧倒的にProductの開発スピードが早く、短期間のうちに目まぐるしいほど進化するということです。

私の過去のキャリアにおいていくつかITサービスとしてのProduct開発を経験をしましたが、グローバルレベルのスピードには一生かかっても追いつかないという圧倒的な差と絶望感を感じたのを覚えています。

なぜこんなにも違うのだろうと考えた時に、だったらその違いを直接見てみたいという思い立ち聖地シリコンバレーへ単身乗り込みました。(こういう行動力があるのは、思い返しても良かったと思っています)

シリコンバレーのProduct作りを視察

様々なコネを使ってシリコンバレーの視察を実施し、以下のHQを赴いた上で各社のProduct作りに関わっている方々にインタビューをしました。(当時にアレンジしてくれた方々は本当に感謝しています!)

  • Google

  • Apple

  • Uber

  • Twitter

  • Airbnb

インタビューを通じて、本当に大きな発見ができました!1つは想像の世界でしかなかった「スーパーエンジニア」という人たちが実際にいるという事と、もう1つは彼らが例外なくビジネスを推進する立場にあったことです。

日本でもエンジニアが強い会社はいくつかあると思いますが、ビジネスに対して主導権を持って推進しているというところはなかなかありません。ここに衝撃を受け、だからあれだけ早くProductを進化できるのだと感じました。単純にビジネスができる人がProductを作れればそれが一番早いに間違いないからです。


強いProductを作るためには

スタンフォード大学でエンジニア探し

シリコンバレーの視察を得た後に一番悩んだのが、日本でどのように彼らみたいなスーパーエンジニアと一緒に仕事ができるかということでした。

もちろん日本にも多くのスーパーエンジニアがいることは理解していますが、シリコンバレーとは圧倒的な母数の差があると感じています。

当時は正直どうして良いか分からなかったですが、どのようにそれを解決しようとしたのかをご紹介したいと思います。

悩んだトップエンジニアとの繋がり

まず初めに考えたのが、日本でスーパーエンジニアと起業するという安直なアイデアです。私のメンターでもある元Googleのエンジニアマネージャー、元Googleのトップエンジニアの方々にもお話を聞き、なんとか強いエンジニアリングの創業者やチームを作れないか相談をしていました。

ただ結論としては難しく、いわゆるTech的な面白さがスタートアップの立ち上げ段階では担保しにくいため、Googleで働いてもいないネットワークのない私には縁のない世界だと気付かされました。同じような立場の方もいるかと思いますが、ここは本当に難しいと感じています。

そんな時に頼りになったのが、当時Eチケットプラットフォームを手伝ってくれていたAndrewです。元々は日本語留学のために日本に来ていたところで上手く出会い、最初はパートタイムで開発を手伝ってくれていたのです。

当社のCTO Andrewとの出会い

世界で戦えるProductをどのように作れば良いか悩んでいた頃に、普段から1on1で話をしていたAndrewに相談してみることにしました。

そこで彼からもらった言葉として印象的だったのが、一緒にシリコンバレーで探せば良いし、自分も手伝うよという心強い言葉です。確かに彼はMicro softの本社で長く働いていたシニアエンジニアでもあり、グローバルレベルのProduct開発を知る1人の強力なパートナーです。

この瞬間に衝撃が走ったことは今でも忘れません。感銘を受けたことで、思い切ってシリコンバレーでやってみよう!という決断をしました。決断をしたら急げとばかりに、改めてAndrewと一緒にシリコンバレーへ旅立つことに。強いProductを一緒に作れるエンジニアを探し始めます。

シリコンバレーエンジニアとの出会い

Andrewとともにシリコンバレー入りし、様々なネットワークを使って創業当初のエンジニア集めを行うことにしました。

1人はAndrewと同じくMicrosoftの本社で長年働いた経験があるKさん、もう1人はシリコンバレーのアテンドをしてくれたYさんと出会うことができました。二人とも本当に素晴らしい方々で、これなら世界レベルのProduct作りができると確信できる出会いでした。

しかも場所がスタンフォード大学のキャンパス内で話をしたのが良い思い出で、一緒にバスケをしながら夢を語り合ったのが本当に良い経験になっています。

この後でシリコンバレーでの起業に繋がるのですが、これは次の記事で詳しくご紹介したいと思います。彼らに出会っていなければ、私がシリコンバレーで起業することはなかったでしょう。


まとめ

NutmegLabsがDay1からグローバルを目指した理由と、グローバルNo1になるためのストーリーをご紹介してきました。

グローバルNo1になるためには絶対的な強いProductが必要だという結論と、強いProductを作るための素晴らしいチームを作るという意気込みを感じていただけと思います。

思い返すと、当時はとても運に恵まれていたと感じます。Andrewがサポートしてくれたことや、シリコンバレーでエンジニア探しをして見つけられたことなど。もう1度同じことをしてと言われても無理だと思います。

ではどのようにシリコンバレーで創業したのか?以下の記事でご紹介していますので、良ければご覧ください。


当社NutmegLabsでは、シリコンバレー式の最新の開発メソッドを取り入れたProduct作りを行なっています。興味のある方は是非一度お話しできればと思いますで、お問い合わせください。

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