その㉝『バンゲリングベイ』
「クソゲー」と呼ばれることの多かった本作だが、筆者にとっては言わば「トイレゲー」と表現すべきものであった。両表現はなんとなく意味が被っているように考えられなくもないが、別にそういうことではなく……?
(以下、少々お下品なので閲覧注意)
筆者は幼いころからお腹が弱いこともあり、トイレに行くタイミングでピンチに陥ることが多かった。それは「小さいほう」でも同様で、日常的に危機が多かったのである。大なり小なり。それはそうと、筆者が本作より受けた印象を他の人に話すとき、トイレの比喩はけっこう共感されるのである。本作ではダメージを受けた自機が空母に帰還すると、回復する。九死に一生を得ることも多いのだが、その「空母に着いてホッとする」感覚が「トイレに間に合った」感覚に実に近いのだ。健康な身体の持ち主なら、誰しも理解できるのではないだろうか。
本作での空母は一定のコースを移動しているが、自機からは明確に確認する手段がない。つまり自分自身が移動したうえで、「動くトイレ」を探しているようなもの。ダメージを受けて瀕死の際、空母が見つからない絶望。それは現実世界で何かを催したとき、あるはずの場所にあるべき施設が無い絶望と全く同じーー「ハドソーン」‼︎‼︎
けっこう出来の良い本作が、「クソゲー」の代表呼ばわりされたのは考えてみれば不思議である。だが多くのプレイヤーが無意識に、やっぱりトイレを連想していたせいではないだろうか。知らんけど。
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