その㉗『覇邪の封印』
『覇邪の封印』は1987年にアスキーより発売されたRPGである。筆者は過去にクリアしているのだが、この前 YouTubeで他の方の実況を目にして「オレよくこんなのクリアしたなあ」と思った。かなりクセのあるゲームなのだ。
普通のRPG(ドラクエ)などは自分の周囲が見渡せる。だから「あ、北のほうに町があるな」などと判断して移動するのだが、本作は違う。自分の周囲ひとマスしか見えないのだ。じゃあどうすんの? と思われるだろうが、代わりに紙のマップが同梱されているという……。筆者は雑誌の写真記事で凌いだかなあ。
もうひとつは、ダンジョンが無駄に広いこと。もちろん基本的に、周囲は見渡せないので方眼紙の出番! 一歩動いては塗りつぶしチクチクと埋める、気の遠くなる作業。何百マスもあるもののうち終盤のひとつを埋め終わってて驚いたのが、マップ全体に「キバ(アイテムの一種)を☓☓本 城へ持っていけ」というメッセージ(カタカナだったと思う)が出現したこと。あぶり出しの要領なのだが、無茶な仕様に悪びれないスタッフの確信犯ぶりが伝わってきた瞬間である。
だが個人的に本作でもっともドキドキしたのは、ターボファイル(セーブが簡単にできる周辺機器)を使用していたこと。これを使わないとパスワード文字数が半端ではなく普通は無理だからなのだが、ターボファイルの不具合から過去にデータが消えたことが。ちくちく方眼紙を埋めつつ、「この作業は無事に保存されるのか」とヒヤヒヤするスリル……。ほとんどゲーム内容と関係ねえよ!!
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