マガジンのカバー画像

悟塔雛樹の!!「つれづれなる松葉ガニ」

377
ファミコンと翻訳関係のものを除く、エッセイ一般をこちらにまとめました。表題には深い意味が……ありません。写真と動画もあるよ!
運営しているクリエイター

2023年5月の記事一覧

『キン肉マン』に思うこと

 『キン肉マン』という作品はどう考えても、日本を代表する民俗学者のひとり折口信夫(おりくちしのぶ)の言う「貴種流離譚」そのものである。貴種流離譚とは、身分が卑しいと思われていた人物が苦難の末に成功し、実は高貴な血筋であったことを見出されるパターンの物語だ。スグルも幼少期より酷い目に遭いつつ、大王になっている。こういうキャラクター造形には、やはり作者ゆでたまご先生たちの無意識が反映されているのだろう。  それにしても、スグルがたいてい「のほほん」としている様に見えるのは本当だ

「コックリさん」隠語説

ただの妄想というか思いつきに過ぎないが、「コックリさん」という呼称は「降霊術」の隠語に由来するのではないだろうか。「狐狗狸さん」という表記は、基本的に当て字だと言われている。筆者は発音面から呼称を考察しようと思うのだ。 「コックリさん」とは学校内でも時折り流行る降霊術ないしテーブル・ターニングの一種である。ちなみに心理学者ユングの博士論文は、彼自身が参加した降霊術に関してのものであった。同じ時期には世界各地に、似たような風習はあった。ユングはそれを、心理学的に考察しようと試