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おいハンサム!!感想

タイトルからどんなドラマなのか想像がつかないでしょうが……

冬ドラマでもっとも面白かったのが「おいハンサム!!」でした。

いま、ノリにのっている吉田鋼太郎さんが父親役で、その三姉妹が織りなすホームコメディです。

原作は伊藤理佐さんの漫画「おいピータン!!」をメインに「渡る世間はオヤジばかり」「チューネン娘。」「あさって朝子さん」などを混ぜているらしいですが、うまく一本のストーリーに落とし込んだなと感心します。

ストーリーには三本の軸があります。

妻のいる男と別れたものの、なかなか理想の男性に巡り合えない長女。

夫の浮気を知り、結婚先の大阪から出戻ってきた次女の話。

ダメ彼氏と別れ、合コンで優秀な男と知り合うものの、その男が無意識にハラスメントを仕掛けてくるタイプで、じょじょに自分らしさを見失っていく三女の話。

最後に吉田鋼太郎さん(これまた、ステテコに腹巻きの昭和のクラシックオヤジなんですが)が毎回、人生訓っぽいのを朗々とした声で詠みあげます。

「娘たちよぉ! やり残しのある人生こそが、素晴らしい人生だぁ!」

そして娘たちが「ハンサムで、なに言ってんの」と締めます。

エッセイ漫画から複数のエピソードを選りすぐっているので、作中には小ネタが散りばめられています。

「別れ話のときにコーヒーゼリーを頼むようなチャラついたやつは信用できない」

「体重計に158センチ25才と、女性とおぼわしきデータが登録されていて夫の浮気に気が付く」

などなど、ディテールが細かくて、くすっと笑えます。

平成ライダー好きとしては

このドラマ、仮面ライダー出演俳優が多くて嬉しかったです。

次女の夫役に仮面ライダーWの左翔太郎(菅田将暉が演じたフィリップの相方)を演じた桐山漣さん。

長女の不倫相手に仮面ライダー鎧武で斬月(メロンアームズ)を演じた久保田悠来さん。

長女に言い寄る若い男の子に、仮面ライダージオウで主人公だった奥野壮さん。

三女とつきあうハラスメント彼氏には、仮面ライダー鎧武で龍玄(ブドウアームズ)を演じた高杉真宙さん。

変身しない人でも、三女の武田玲奈さんは仮面ライダーアマゾンズに出ていたし、長女の元彼役の浜野謙太さんは仮面ライダードライブに出ていましたね。

配役について

МEGUМI(40才)がお母さん役というのはちょっと無理があるかなと、最初は思っていましたが、すぐに慣れました。俳優が実年齢より、若い役を演じるのはよくありますが、不思議ですね。

三女の彼氏、学さんを演じた高杉真宙さんも素晴らしかったです。仮面ライダー鎧武でも闇深な役をしていたのですが、モンスター感のある役がものすごい上手いです。普通の好青年を演じてもらうのは勿体ないくらいです。これからもサイコパス臭のある人物を熱演(冷演?)してもらいたいです。

そして次女役の佐久間由衣なんですが、いままでは見た目と役柄がいまいちマッチしていないことが多かったのですが、今回はすごいフィットしていました。夫に浮気されて実家にもどっているという、ともすれば暗くなりそうな設定を、佐久間さんのサバサバ感が中和していた気がします。

すこし短めで全八話で終わってしまいましたが、もうちょっと見ていたいドラマでした。多くの人の目についてほしかったのに、深夜ドラマだったのがもったいない。いや、逆に深夜だからこそ自由に作れたのか……。

とにかく続編を期待しています。


#テレビドラマ感想文

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