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世界一キライなあなたに

こんばんは。
今日は、『世界一キライなあなたに』を観たので紹介します!

あらすじ

舞台はイギリスの田舎町。
ルイーザ・クラークは、お洒落をすることが大好きな26歳。
前向きな性格だが、自分の夢にチャレンジすることを躊躇してしまい、仕事を転々としながら、毎日をなんとなく過ごしている。

ある日、働いていたカフェが閉店することになり、突然、職を失ってしまったルーが、新たに得た職は、
元々は快活でスポーツが大好きな青年実業家だったが、バイクの事故の影響で車椅子生活を余儀なくされ、生きる希望を失ってしまった、ウィル・トレイナーの介護兼話し相手をする、期間6か月の仕事だった。

最初はルーに冷たく当たるウィルだったがルーの明るさが、ウィルの頑な心を溶かしていき、やがて2人は心を通わせ、
互いが最愛の存在になっていく。

しかしある日ルーは知ってしまう。

ウィルが決めた「生きる時間」があとわずかだということを・・・

Amazonより

よかったシーン

心に残るシーンがたくさんありますが、特によかったと感じるシーンをいくつか挙げる。

1. ルイーザがウィルの笑顔を初めて引き出すシーン

最初は頑なで冷たい態度をとっていたウィルが、ルイーザの奇抜なファッションやユーモア、そして純粋な明るさに徐々に心を開き、笑顔を見せる瞬間。ルイーザの努力が報われたように感じられ、観客も温かい気持ちになる。

2. 結婚式でのダンスシーン

ウィルとルイーザが結婚式に出席し、ダンスフロアで楽しむシーンは特に感動的。ルイーザが車椅子のウィルをリードしてダンスをする姿は、二人の間に生まれた深い絆を感じさせる美しい場面。ウィルも心から楽しんでいる様子が描かれ、彼の笑顔が忘れられない。

3. ウィルとの旅行中のプールシーン

二人が最後の旅として訪れた南国のリゾートで、ルイーザがウィルをプールに入れるシーン。初めはためらっていたウィルですが、ルイーザのサポートで久しぶりに水に触れることで、少しずつ心がほぐれるような様子が印象的。二人が水中で見つめ合うシーンは、美しくも切ない雰囲気を漂わせる。

4. ルイーザがウィルに愛を告白するシーン

ルイーザがウィルに対する自分の気持ちをはっきりと伝える場面。彼を失いたくないという思いを涙ながらに伝えるルイーザの姿は、観る人の胸を打つ。しかし、ウィルが彼女の愛情を受け入れながらも、自分の選択を変えないと伝えるシーンには切なさがあふれている。

5. 最後の手紙のシーン

ウィルが亡くなった後、ルイーザが彼からの手紙を読む場面。手紙には彼女への感謝や新しい人生へのエールが綴られており、彼の深い愛情を感じさせる。このシーンではルイーザがウィルとの思い出を胸に前を向く姿が描かれ、観客に希望を与える締めくくりとなっている。

これらのシーンは、二人の関係性の変化や愛の深さを描く重要な場面。特に、ウィルとルイーザの感情が交差する瞬間は観る人の心を揺さぶる。

名言

心に響くセリフがたくさんある。その中でも特に印象的な名言をいくつかご紹介する。

1. 「君がどれほど僕の人生を変えたか、君には分からないだろう。」

ウィルがルイーザに向けて語る言葉。人生に希望を見出せなかった彼が、ルイーザと過ごす中で少しずつ変わっていったことを象徴するセリフ。この言葉から、彼女の存在が彼にとってどれほど大きかったかが伝わる。

2. 「人生は一度きり。だからこそ、自分の手で選択して生きるんだ。」

ウィルの人生観を象徴する言葉。事故で自由を奪われた彼にとって、このセリフは彼の選択を正当化するものでもあり、生き方そのものを問いかける言葉でもある。

3. 「目を開けて、世界を見て。冒険して。思い切り生きるのよ。」

ルイーザがウィルに影響されて、彼の言葉を胸に刻み、自分の新しい人生を歩み始める姿勢を示すセリフ。ルイーザが成長した証でもある。

4. 「好きなことを見つけて、熱中する。それが本当の幸せよ。」

ルイーザがウィルの励ましを受け、幸せを見つけるために自分自身を解放していくシーンで象徴的な言葉。自分らしい生き方の大切さを教えてくれる。

5. 「君は僕に、もう一度何かを感じる喜びを教えてくれた。」

ウィルがルイーザに感謝を伝える場面でのセリフ。彼の人生に色を取り戻したのはルイーザだったという事実が、この言葉から強く伝わる。

これらのセリフは、人生の選択や愛、自己発見といったテーマを象徴しており、多くの観客の心に響いた名言。

考察

愛と自己決定、そして人生の意味について深く考えさせられる物語。以下、いくつかの考察ポイントを挙げる。

1. 愛と自己犠牲のジレンマ

ルイーザとウィルの関係は、無条件の愛と自己犠牲の狭間にある。ルイーザはウィルを救いたいと願い、彼が生きる希望を取り戻すために努力する。しかし、ウィルはルイーザへの愛を理由に、自分の選択を曲げることなく、彼女に新しい人生を歩んでほしいと願う。
このジレンマは、「愛する人のためにどれだけ犠牲を払うべきか」「愛する人の意思を尊重することが本当の愛なのか」という問いを観客に投げかける。

2. 「生きる」とは何か

ウィルは、かつては自由でアクティブな人生を送っていましたが、事故によってそのすべてを失う。彼が安楽死を選ぶ理由は、「ただ生きるだけでは、自分らしい人生ではない」という価値観にある。これは非常に議論を呼ぶテーマであり、観客の立場や価値観によって解釈が異なる部分。
ウィルの選択に共感する人もいれば、命の尊厳を重視し、生きること自体に意味があると考える人もいるだろう。この多様な視点が、映画を単なるラブストーリー以上のものにしている。

3. ルイーザの成長物語としての側面

映画のもう一つの大きなテーマは、ルイーザの成長。彼女はウィルとの出会いを通じて、自分の可能性や人生の選択肢に気づく。特に、ウィルが彼女に「もっと広い世界を見て、自分の人生を思い切り生きてほしい」と願う姿勢は、ルイーザが変化していくきっかけになる。
物語の結末では、ルイーザがウィルの遺志を胸に抱き、新しい一歩を踏み出す姿が描かれている。この成長は、ウィルの死が悲劇で終わるのではなく、新たな希望や未来への扉として描かれている点で重要。

4. 映画の倫理的側面

ウィルが安楽死を選ぶという物語の中核は、観客に対して倫理的な問いを投げかける。「生きる権利」だけでなく「死ぬ権利」について考えさせられる部分。愛する人の死を受け入れるルイーザの姿には、尊厳死をどう捉えるかという現代的なテーマが込められている。

5. タイトルの意味

邦題『世界一キライなあなたに』は、最初のウィルとルイーザのギクシャクした関係を指し示していますが、物語が進むにつれて、「キライ」という感情が「愛」や「敬意」に変わっていくのがわかる。最初はぶつかり合う二人が、最後にはお互いの人生に深い影響を与え合う姿は、タイトルの変化の意味を物語っていると言えるだろう。

『世界一キライなあなたに』は、単なるラブストーリーではなく、深いテーマ性とキャラクターの変化を通じて観客に多くの問いを投げかける作品。観た後に、自分の人生観や価値観について考えさせられる映画だと言える。

評価

その感動的なストーリーと深いテーマ性から、観客や批評家の間で賛否を呼びながらも、多くの人々の心に残る作品として評価されている。以下は主な評価ポイント。

ポジティブな評価

1. キャストの演技

エミリア・クラーク(ルイーザ役)とサム・クラフリン(ウィル役)の演技は高く評価されている。
• クラークは明るく純粋なルイーザをチャーミングに演じ、そのユーモアと情熱で観客を惹きつけた。
• クラフリンは複雑な感情を持つウィルを説得力を持って演じ、悲しみと希望の間で揺れるキャラクターを見事に表現した。

2. ストーリーの感動性

愛と生きる意味を描いたストーリーは、多くの観客に涙を誘った。特に、ルイーザがウィルを通じて成長し、ウィルが彼女を通じて一瞬の幸せを取り戻す過程が感動的だと評価されている。

3. 映像美と音楽

イギリスの田園風景の美しい映像や、エド・シーランの「Photograph」をはじめとする心に響く音楽の選曲も、映画の魅力を引き立てている。

4. テーマの深さ

「生きる価値」や「自己決定権」という難しいテーマを扱いながらも、観客に考えさせる力を持つ映画として評価されている。

否定的な評価と議論

1. 安楽死の扱いについての議論

ウィルが最終的に安楽死を選ぶ展開については、多くの議論を呼んだ。
• 一部の視聴者は、障害者の生き方や尊厳に対する描き方がステレオタイプ的であると批判している。「障害がある人生は価値がない」という誤解を与える可能性があるという意見もある。

2. 展開の予測可能性

ストーリーが感動的である一方で、「王道的なラブストーリー」という意見もある。特に原作を読んだ人には、展開が予測しやすいと感じられる場合もあるよう。

3. テーマの消化不良

深いテーマを扱っているにもかかわらず、軽めのロマンティックなトーンとシリアスな内容のバランスが難しく、どちらの要素もやや物足りないと感じた人もいる。

総合評価

• 観客スコア:泣ける映画として多くの観客に支持され、感情移入できる物語として人気を博した。
• 批評家スコア:Rotten Tomatoesでは、約54%の評価で賛否が分かれていますが、一般観客からは好意的な評価が多い。
• 一言総評:「泣けるラブストーリー」「考えさせられる人生の物語」という点で、多くの人に心の余韻を残す作品。

この映画を観た方にとっては、特に感動的なシーンやテーマについて議論したくなる映画だといえる。

感想

ジョジョ・モイーズの同名小説を原作とした2016年公開のロマンティックドラマ。エミリア・クラーク(ルイーザ役)とサム・クラフリン(ウィル役)の演技が印象的で、多くの人の心を揺さぶった作品。

感想ポイント

1. キャストと演技
• エミリア・クラークが演じるルイーザの明るさやユーモアは、この映画の温かさを引き立てている。彼女の奇抜なファッションセンスや笑顔が、ウィルとの対比を際立たせ、観客を魅了した。
• 一方、サム・クラフリンが演じるウィルは、かつて自由奔放だった人生を事故で失い、自暴自棄になっている様子が説得力を持って描かれている。彼の内面の葛藤とルイーザへの感情の変化が自然に表現されている。
2. ストーリーとテーマ
• 映画のテーマは「生きる意味」や「人生の選択」といった深い問題を扱っている。ウィルが自分の運命をコントロールしようとする姿勢は賛否両論を呼びましたが、その選択に向き合うルイーザの成長もまた見どころ。
• 特に、ウィルとルイーザの関係が変化していく過程や、彼女が彼のために世界を広げようと奮闘するシーンは感動的。
3. 映像美と音楽
• イギリスの美しい田園風景が物語に穏やかさを添えている。また、エド・シーランの「Photograph」など、感情を引き出す音楽の選曲も素晴らしいと評判。
4. 感動と議論を呼ぶラスト
• 結末については、観客によって賛否が分かれる部分。ルイーザがウィルと過ごした時間を通じて自分自身の人生を見つけるというメッセージに感動する人もいれば、ウィルの決断に対する意見が分かれることも多い。

総評

『世界一キライなあなたに』は、ロマンティックな物語でありながら、生きる意味について深く考えさせられる作品。笑いと涙がバランスよく詰まっており、キャラクターたちの心の動きに引き込まれる。人生の大切さや、人との繋がりを考えたい方におすすめ。

こんな人におすすめ

感動的なラブストーリーや深いテーマを楽しめる方に特におすすめの作品。以下のような方に響く映画。

1. 泣ける映画が好きな人

感動的な物語や涙を誘うラブストーリーを求めている人にぴったり。ウィルとルイーザの関係性や切ない展開に、多くの観客が涙した作品。

2. 人生の意味や選択について考えたい人

「生きる意味」「自己決定」「愛の形」など、重厚なテーマに興味がある人におすすめ。物語の中で描かれる倫理的な問いや、ウィルの選択を通じて、自分自身の価値観を見直すきっかけになるだろう。

3. 心温まる恋愛映画を求める人

障害を抱える男性と明るく純粋な女性という対照的なキャラクターのラブストーリーが好きな人におすすめ。ロマンティックな雰囲気の中にも、心に残る温かさがある。

4. 成長物語に共感できる人

主人公ルイーザの成長に注目したい方におすすめ。彼女がウィルとの出会いを通じて、自分の可能性を広げていく姿は勇気と希望を与えてくれる。

5. 原作ファンやロマンティックなドラマが好きな人

ジョジョ・モイーズの原作小説『ミー・ビフォア・ユー』が好きな方や、『きみに読む物語』のようなロマンティックな映画が好きな人には楽しめる作品。

6. 難しいテーマを議論したい人

安楽死や人生の尊厳といったテーマに興味がある人におすすめ。物語を通じて、この問題についての自分の立場を考えるきっかけになるだろう。

おすすめしない場合

一方で、以下のような方には少し注意が必要。
• 重いテーマや倫理的な議論が苦手な方
• 感動系の映画で辛い気持ちになるのが苦手な方
• 現実離れしたロマンスがあまり得意ではない方

映画のテーマやトーンは観る人によってさまざまな受け取り方をしますが、人生や愛について深く考えたい方には特におすすめ。

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