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#08 ナンバー2とサポーターは何が違うのか?

「私は人を支えたい、サポートしたいです」と言えば、なんだか良いように聞こえますよね。でも、ナンバー2が人や会社を押し上げるのと、サポーターとして支えるのとには、大きな違いがあると言い切ることができます。今回は、ナンバー2とサポーターの違いについて紹介します。

覚悟のないサポーターがなぜ増えたのか

私が経営者として面接をしていた頃のこと。
面接の場で20代前半の求職者に「何が得意ですか?」を質問すると「人を影から支えることが得意です」という答えを言う人がほとんどでした。

素晴らしいと思いながら話を掘り下げていくと、見えてきたのは『支えるけれど責任は取りたくない』という思いがあることです。

プロジェクトで頓挫したときや、目指していたものがダメになったときに、どうするか。
自らも責任を引き受けて矢面に立つことができるか。
それでも、自分が信じた支えたい人を影から支え続けることができるか。

苦しい局面でどう振る舞うことができるかが、サポーターとナンバー2の分かれ道です。

決してサポーターを非難しているわけではなく、その人に適した自分らしく生きられる環境があるのだと思っています。

しかし、ナンバー2としての生き方を極めたい、本当に何かを成し遂げたいのなら「覚悟を決めなさい」と強く伝えたいのです。

覚悟を決めたナンバー2が会社を押し上げる

ナンバー2の覚悟が、会社の成長に大きく関わる例をお話します。

私のナンバー2としての実績を聞いた経営者から依頼を受け、これまで何社にも直接足を運び、相談に乗ってきました。すると、ナンバー2が成長にブレーキをかけているケースを目にすることがあります。「このナンバー2が会社を潰していくんだろうな」と感じたのです。

特に、数十年勤めてきたベテラン社員がナンバー2の場合、「今までこういうやり方をしてきたから、川田さんの話をそんなすぐに取り入れるわけには…」と、変化を止める側にまわってしまう。そこには、会社を何が何でも押し上げるという覚悟、変化を受け入れる覚悟がないのです。

私は、ナンバー2として会社のトップに心酔し、この人と会社を上に押し上げると決めたときに「退路を断って、やり遂げるぞ」と覚悟を決めました。

能力のあるナンバー2は、劇薬のごとく力のある営業や販売のノウハウを持っています。

劇薬は、使い方を間違えると猛毒になるリスクもあります。
でも、上手く使うと成果が出る。

ナンバー2が、成し遂げたいことをやり切ると覚悟を決めたとき、大きな力が発揮されるのです。

これまで見てきたように、私が断言できるのは、社会のために成し遂げたいことがあるのなら、覚悟を決めなさいということ。会社のトップを押し上げ、退路を断って会社の成長を導いていく、その覚悟がある人がナンバー2なのです。


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