中国広告紹介「中国清代版『大奥』!?いつの時代も情報戦!」
皆さん、こんにちは!最近猫と一緒に寝ているふうです。もふもふしてて暖かいです…
もうすぐ寒い冬が終わり春がやって来ますねー。
そして、日本はもうすぐ卒業シーズン!日本と違って中国の卒業シーズンは6月です。ちなみに、今年中国の大学卒業生は2022年に続いて、なんと一千万人を超えます。就活も厳しいでしょうね…しっかり企業研究して、情報を把握しておくことが大事ですね!
就活も情報戦ダァ!
さて今回ご紹介するのは、このような企業情報データサービスを提供するプラットフォーム「天眼査」と中国の人気ドラマIP「甄嬛伝」が出したコラボ広告です。
ー中国清代版『大奥』とよく言われる『宮廷の諍い女』(中国語名:甄嬛伝)は派閥争いを詳しく描写されている中国のテレビドラマです。中国の小説家「流瀲紫」さんによるインターネット上に発表された小説が原作です。原作は架空の世界が舞台ですが、テレビドラマは清王朝が舞台になっており、2011年末より2012年春にかけて初放送されました。それからの10年間、毎年テレビで再放送されています。
ドラマは「妃が皇帝を殺して皇太后となる」という物語を中心に、その過程の中で運用された人心掌握術・言葉使い・やり取りの方法に関して、中国では十数年に渡る大討論が巻き起こりました。物語に描かれた様々な技により、その有効性や実用性の高さから中華圏では「甄嬛学」と呼ばれる程の社会現象が発生し、甄嬛伝への絶賛は今も続いています。宮闘劇の王者とも言える国民的ドラマですね。
一方、「天眼査」は2014年10月に設立され、「査公司 査老板 査关系(会社・ボス・コネを調べる)」をキャッチコピーに、中国企業に関する情報データの検索サービスを提供するプラットフォームです。
「天眼査」は国家企業信用情報公示システム、中国裁判文書網、中国執行情報公開網、国家知識産権局を含む合計約2,000サイトの公開情報を集計しています。システムは3億社を収録し、2020年には3億を超えるユーザーも獲得しました。市場浸透率も80%近くに迫る勢いです。
また、企業管理者の間の関係をわかりやすく図で説明するという情報の可視化が特徴で、定評のあるプラットフォームです。
そんな「天眼査」が2022年12月、人気IP「甄嬛伝」とコラボしました。
地下鉄の駅を王宮らしく赤い壁と黄色い屋根に装飾し、巨大な広告が掲げられたため、すぐにネットで拡散され、大きな話題となりました。
「天眼査」の特徴でもある相関図作成という強みを生かして、人気IPの「甄嬛伝」で登場した人物間の関係図をまとめ、名シーンを面白くわかりやすく解説しました。
隅々までドラマ感が漂う空間になっていて、大勢の人が集まって写真を撮っている姿が見えます。
更に、ドラマの名シーン「碎玉軒」の撮影スポットが設置され、当時の服装を身に着けて写真を撮る人もたくさんいます。
■オンライン・オフライン参加型イベント
12月9日「天眼査」と「甄嬛伝」の公式WEIBOアカウントが#用天眼査解读甄嬛传#(天眼査で『宮廷の諍い女』を解読)という話題タグを作りました。ユーザーをオフライン会場へ誘導し、現場に行けない人のためにも、特設ページを設置しオンラインイベントを実施しました。
#用天眼査解读甄嬛传#というタグを付けて、現場の写真か特設ページのスクショと「甄嬛伝」の登場人物への感想をつぶやいたら、抽選で天眼査プレミアム会員権とプレゼントを獲得することができるというものです。
タグの公開と共にKOLが発信し、「天眼査よく知ってるね!」「新しすぎる」「情報量がすごいw」といったコメントが寄せられて、大いに盛り上がっていました。
「『甄嬛伝』を通じて職場サバイバル術を学ぶ人がいると聞いたことあるけど、こんなふうにビジネスの視点から登場人物間の関係をまとめて物語を分析するのが新鮮すぎて今まで見たことがない、いいアイデアだなって思う。」と80年代生まれの女性が語りました。
彼女は『甄嬛伝』初放送以来、既に違う視点で少なくとも4、5回見てきました。今回の広告でドラマでの人物関係、ビジネスの競争戦略や競合製品への考えを再認識し、起業している彼女にとって大きなインスピレーションとなりました。
近年ますます厳しくなった就職活動をする時も、起業や他社と連携する前のリサーチをする時も、現代社会における様々な場面で、しっかりと会社の情報を把握したほうが良いでしょう。
「天眼査」の宣伝手法はというと、「斬新な視点でインパクトを残し、ターゲットの好みを狙い撃つこと」。ターゲットの興味をそそるような広告を作り、イベントに積極的に参加してもらい、その体験や面白さは写真などを通じてSNSに共有され、たくさん拡散されたことで話題になりました。それだけでなく、情報を魅力的に可視化できることを強くアピールし、プロモーションの面においても非常に参考になる広告でした。
こちらの事例を基に、中国のSNS運用や広告動画・画像記事における参考ポイントを考えてみると。
① マーケティングリサーチが極めて重要!
天眼査が映っているビジネス社会・現代と、甄嬛伝が描写している宮闘・古代、いつの時代も複雑な人間関係と激しい派閥争いが存在しています。それらを理解しやすいように、シンプルに捉え直そうとしてるのが今回の広告でした。
ターゲットの需要を掛け合わせ、自社との相性のいい有名IPや、社会的に注目しているコンテンツと連携し、広告戦略を練れば、双方が利益を得られるウィン・ウィンの関係を築くことができます。
② 欠かせないのがSNS!オンライン×オフラインの相乗効果が抜群!
撮影スポットなどを設置したオフラインキャンペーンに、KOL施策も合わせながら、プレゼントを獲得できるオンラインイベントも開催すれば、一般人にもより広く積極的に参加・拡散してもらえる可能性があります。
これらの手段を有効活用すれば、効果的にブランドを構築することができるでしょう。
③ 広告戦略において、今回は就職活動をしている人と社会人がよく使う「天眼査」と、職場術を学べる「甄嬛伝」の重なる部分に共感した人が多くいたため、ユーザーとの距離を縮めることが出来ました。
ターゲットは性別も年齢も違うので、共通するものでいかに人の感情を動かせるかということが重要なポイントになります。
情報やデータは一見難しそうに感じますが、現代人なら誰でも利用するサービスではないでしょうか。「天眼査」はユーザーの需要を洞察し、人気IPの「甄嬛伝」とコラボし、その登場人物間の複雑な関係図をまとめ、名シーンを面白くわかりやすく解説し、いつの時代でもビジネス情報の重要性を強調して会社を強く宣伝しました。同時に、既存IPを商業化してユーザーにも素晴らしい体験をさせ、まさに一石三鳥!
当社は中国現地のトレンド・消費者行動/心理を把握しているマーケティングリサーチと分析チーム、越境EC・インバウンドを熟知している企画・営業チーム、数多いクリエイターと良好な関係を築いている経験が豊富な運営チームを持ち、商品開発のアドバイスからSNSを活用した広告、中国人に刺さるコンテンツの制作までさまざまな面でサポートすることが可能です。
「インバウンドビジネスのチャンスを掴みたいけど、
中国人消費者の習慣・好み・心理が分からないやー」
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