スウェーデンの子育てから気づいたこと。
こんにちは!ぬくぬくママSUN'Sのかなちゃんこと中村香菜子です。
12月!忙しいけれど楽しい季節ですね。子育て中だからできるクリスマス会や忘年会、0歳の赤ちゃんのママにとっては新しいお楽しみもぐっと増える時期だと思います。赤ちゃんがいるからできたホームパーティ。赤ちゃんがいるから撮れた親子写真。赤ちゃんがいるから見られた公園の紅葉。「今」しかできないお子さんとの思い出をつくってほしいなと思います♡
先日、こんな本を読みました。NOTEで読んだ本の感想を書くのははじめてですが、ぜひこれはNOTEに書きたいなと思いました。
すごく読みやすくて面白い本でした。読み終えて日常生活の中でも、
「スウェーデンならこうやで」と、家族や周りにしょっちゅう話をしてしまい、「スウェーデンブームやな」と夫に言われました(笑)
スウェーデンどころか、香川県高松市のある地域周辺でしか暮らしたことのない私ですが「なんかスウェーデンって、子育てしやすい国っぽい」くらいのことは、わかっていたのですが、実際暮らした筆者の久山さんの話を読むと本当によくわかりました。
題名にもあるように、「待機児童がいない」というように、すべてのこどもが「保育園=就学前学校」に行くのが当たり前だそうです。日本の小学校や中学校のように、子供が増えれば子供の数に合わせて施設や職員を増やすシステムなのです。
どんな子供(親が働いていなくても)も、就学前学校に行く権利があり、行かせる義務もあるようです。
そこで何を学ぶのかというのは
・寛容さ、敬意、連帯感、責任感
・他人の状況に配慮したり、共感したりできる能力。そして他人を助けたいという気持ち。
・日常に存在する生き方への課題や道徳的ジレンマに気づき、自分で考え、意見を持つ能力
・性別、民族、宗教等への信仰、性的指向、障がいに関わらず、人間には全員同じ価値があることへの理解
・生きるものすべてへの敬意と、自分の周囲の環境に対する配慮
素晴らしいなと思いました。
一番素敵だなと思ったのは、「人間には全員同じ価値があること」です。
普段の生活の中でも、男女平等への意識は日本の比ではなく、子供服も、中性的なものが多いそうです。(日本は小さい子供のものほど、女の子らしい、男の子らしいもので溢れてますね。いつも疑問に思っています)
私が一番印象に残っているのは、
筆者の久山さんの娘さんがディズニープリンセスが大好きだったところ、保育園の先生に
「私たちはディズニーのプリンセスは好きじゃない、女はかわいくして王子様を待つという考え方だから」
と言われたそうです。
普段から容姿で子供を判断することがなく、「○○ちゃんはかわいい」「○○くんはイケメンだ」という見た目での評価はタブー視されているそうです。
日本人は自己肯定感が低い人が多いそうですが、なんとなく、根本的なところで、スウェーデンとは教育の仕方から違うのですね。
どんな人にも価値がある、(自分にも)と思っている人が多いため、様々な職業の人が自然に話をしたり、グループの中に様々な人が(年代、障がいの有無、性別など)いる方が自然とみなされるそうです。
たとえば、「○○ちゃんちはハワイ旅行に毎年行っているのに、うちは何で行けないんだろう」などと、経済的余裕などを比較して自己否定したり悲しむ人は少ないそうです。
ただただ、すごいな~と思いました。
でも、合理的すぎる面もあるように思いました。
久山さんが移住したばかりのころ、役所に届け出を出しに行くと、
「夫が働いているので私は今働いていません」という言い分がとおらなかったらしく、「貯金を切り崩しています」という回答でやっと納得してもらえたそうです。
スウェーデンの社会は女性も、高齢者も、みんなが自立して、同じように働き、子育てをする自由な国ということがわかりました。
なので、そのための支援がいろいろと手厚いのです。
私もいいなと思うこともあった半面、合理的なだけではうまくいかない場面や、しんどい場面、さみしいなと思った面もあります。
女性らしさ、男性らしさ、女性だからできること、男性だからできること、
そんなことも実際にはあるんじゃないかなと思うのです。
違うことをしている人、違う能力の人が力を合わせてなにかができることのおもしろさを私は日常的に感じています。
そこに決して、「特別な支援」はいらないのです。
事実として、私たちは自分の思うようにはならない「体」に乗り込んで暮らしています。生理のとき、気持ちが上下したり、出産や授乳で、自分が自分でないような感覚に陥ることは女性なら誰もがわかるのではないかと思います。
一方、男性には安定したホルモンバランスで毎日一定の仕事をすることができる力があったりします。
ママが頑張れない日があったり、出産に立ち会ったりおむつ替えが苦手なパパがいてもいいかなと思ったりするのです。逆に、ママらしいことが苦手な女性がいたり、女性が得意なことができる男性がいてもいいと思いますが。
要は、みんな一緒でなくてもいいんじゃないかと思います。
人間の考える「合理的なもの」だけでは解決できないものもあるのではないかなと思うのです。また、スウェーデンと日本では、社会の歴史も違うと思います。
日本は村社会。人々が手に手を取り合い、特性を生かし合って暮らしてきた歴史。
経済的なもの、合理的なものも大事。
でもそれ以前に、人間らしさ、人々が一人一人ちがうけど、ありのままでいいということもすごく大事。
スウェーデンにも、日本にも完璧なものは、ないなと思いました。
一人一人の世界を大事にできる社会。
そんな社会はどんな社会だろう。
まだまだ、私には探索の途中です。でも追及、研究していくのはおもしろい。私もまた、他の誰とも違う自分だけの感覚を持つ人間です。
今回、このスウェーデンの暮らしを垣間見られる本との出会いは本当に刺激的で楽しいものでした。
この本は、私がいつもヒントをいただいている
兵庫県立大学の竹端寛先生ブログより紹介していただきました。
先生のブログもおもしろいのでぜひ読んでみてください。
こちらのベネッセのまとめも「ママ友」に関して書いてあり、おもしろいです。
今週は長くなってしまいました。いつも読んでいただきありがとうございます。