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『正体』信じる、君を。この世界を。
いつも、上のタイトルのキャッチコピー文は自分で考えるのですが、今回は公式のキャッチコピーを採用します。
シンプルながら深い。観た後だからこそ頷ける!
昨日、観て参りました。
公開初週での鑑賞ということで、私にしてはフットワーク軽く動けたのかなと思います。
私にそうさせた山田杏奈さん、グッジョブ!(笑)
(彼女のインタビュー記事を読んだのが切っ掛けです)
昨日もつぶやいたのですが……、
観に行って良かったです!
今日も仕事しながら『正体』のことを思い出しては、考え事をしていました(集中しなさい!)。
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主要人物5名以外にも、置き去りにできない人達が何人もいて、まるで星雲のように映画をまとめています。
日本中を震撼させた凶悪な殺人事件の容疑者として逮捕され、死刑判決を受けた鏑木(横浜流星)が脱走した。潜伏し逃走を続ける鏑木と日本各地で出会った沙耶香(吉岡里帆)、和也(森本慎太郎)、舞(山田杏奈)そして彼を追う刑事・又貫(山田孝之)。又貫は沙耶香らを取り調べるが、それぞれ出会った鏑木はまったく別人のような姿だった。間一髪の逃走を繰り返す343日間。彼の正体とは?そして顔を変えながら日本を縦断する鏑木の【真の目的】とは。その真相が明らかになったとき、信じる想いに心震える、感動のサスペンス。
テレビ放映ならともかく、映画館の鑑賞だと、わりとこの世界観は前情報として頭に入っている状態でしょうね。
少なくとも私は、ほぼその状態でした。
レビュー情報は多少は拝読しましたが。原作は読んでいないし、山田杏奈さん以外のインタビュー・コメントは一切読まずにいました。
でも、その程度の前情報で十分楽しめました。
原作を読んだ後なら、また違った楽しみ方があるのでしょうが、私はなくても十分だと思います。
最初から最後まで見所満載!
特に私は、ラストシーンが良かったです。ある意味、抑えた演出だったのですが、それが最高。やっぱり「終わり良ければ総て良し」ですね(本当にハッピーエンドなのか問われると、人により違うかもしれない……)。
役者の皆さんも、全員レベルで良い演技でした!
私の場合、それぞれの過去の出演作を観ていたり観ていなかったり、まばらなのです。でも、新しい一面を窺わせる演技があって、面白かったです。
主演の横浜流星さんの必死の逃亡犯もそうですし。
吉岡里帆さんの冤罪証明に苦しむ女性もですし。
あと・・・・・・
松重豊さんの役ね。
私……生まれて初めて、こう思いました。
「松重~~~~っ!!」って(笑)。
頭ではわかっているのですよ。
松重さんは松重さんなのだと。
ただ、ああなるしかなくて、ああなった方が映画のためには良いのです。とてもいい演技でした。マジで。
あと、山田孝之さんの又貫刑事は、本当に好きです。
この映画では、最終的に一番好きだったかもです。
本映画の名バイプレイヤーだと思いました。
又貫刑事は、表情の動きが乏しい人です。朴念仁の職人気質なのでしょう。でも、彼が何を考えているであろうか、不思議とわかるのです。いわゆる目力がそうさせるのでしょう。
「目は口程に物を言う」ということわざがありますが、それを完璧に演じてみせているのです。
本当にカッコイイです。又貫刑事と山田孝之。
山田孝之のカード、契約してみたくなりました(笑)。
(※CMネタ)
いろいろ語っていますが、肝心の「正体」には何も触れないまま。なんとも意地らしいいじり。
『正体』のメインは逃亡者と接触者3名の関係性です。
逃亡者と和也。
逃亡者と沙耶香。
逃亡者と舞。
三者三葉の出会い。
うーん、でもね。
観終わった後に並べた3枚の葉は、意外とバランスが良かったですよ。私個人の感想ですが。
主要・サブ関係なく、映画の終わりの物語とか、いろいろ考えます。逃亡者は、その後どうしたかとかね。
又貫刑事は、どうなっちゃうんだろうとか。
前田公輝の役とか、どうするんだろうとか。
もしも考察コメントとか、お見かけすることがあれば、楽しんで読もうと思います。
自分のとは違う未来を想像していると、嬉しい。
それもいいねって思えると、嬉しい。
信じたくなるよ、君をってね。
逃亡劇をご覧になりたい方
逃亡の真相を推理したい方
この世界を、また信じたい方
そんな方には観て頂けたらと思います。
「正体」が、明るみに出る世界に成りますように。