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短歌集

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新旧を問わず短歌を載せた記事を集めています。 一つの記事に一つの時もあれば複数もあり。 かなり不定期な更新です。
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#角川短歌賞

昔の短歌50首と再会しました!

 最近「#今日の短歌」なるタグができましたね!  フォローさんにも短歌を詠んで楽しんでいる方がいて、私はのほほんと読みながらハッピーに過ごしております(笑)。  で、本日は私もちょいと詠んでみました!  どう? ……どう??(ドヤァ) 10年前の50首に思いを馳せて 短歌といえば、実は私、しこたま創作していた時期がありました。その数、50首。それなりの短期間に集中して詠んだので、たぶん自分にしては頑張れた方だと思う(笑)。  目標にして作っていたのか、たまたま作ってい

【短歌】空を盗みたい人 -冬の灯-

涙出る かじかむ指に涙出る チョコの味わい じんわりミルク 芽生え咲き実った愛を摘み取って暖炉にくべて耐える冬の日 イブの夜 ひとり受けとる粉雪に冴える眼差し 震える返事

【短歌】空を盗みたい人 -秋の昔-

つと浮かぶ はじまりの色 とおい屋根 秋のとんぼとちいさな手より 栗御飯見て気づいたの あのときの言葉のイガに甘い実と色 色づけば紅葉もあせる手を開き夕陽と送る あせる君を

【短歌】空を盗みたい人 -秋微笑-

自由でも月まで飛ばず渡り鳥 冬際の宙 お礼の儀式  赤リンゴ 鍋に入れて煮出したら白くなる皮 我は青なり  ひと想い色あせた絵に別れ告げ彼岸へ花とともに流して

【短歌】空を盗みたい人 -夏の夢-

柳風やけに冷えると目を開けば あつい夜の夢置き去りの汗  わか苦い煮詰めた念を茶葉にして捧ぐ ちなみにこのうた抹茶  憂鬱な君と今にも降りそうな空の機嫌をうかがう真昼

【短歌】空を盗みたい人 -夏と雨-

袖濡らすあつい夕立手でぬぐい仰げば虹と華の太陽 紫陽花よあの子の心うつすのか五月雨で知る 知らない花弁 アマガエル天の恩恵 歌うため いざ跳ねかえる田んぼの外に

【短歌】空を盗みたい人 -春の子-

待ちぼうけ食らい歩いて来た出店 苺を食べて兎を待ち受け  たんぽぽの子らは気ままに旅をする大地に根差し輝く親から  あいの空子どもははしゃぎ見て笑う こいは昇って大きく育つ 

【短歌】空を盗みたい人 -春の恋-

恋は咲き散りゆく風が病ぞと関ゆく人の桜みる目は  日溜まりで君の笑顔が泣いたのは ぼくがチクリと刺さったのかな  耕してよもぎの酒でよみがえる眠れる君の記憶の色香