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NHK エデュケーショナル「えいごであそぼ」のプロデューサー吉田秀樹さんに聞く(その1-1)...NHK「えいごであそぼ」の現場を見る!


はじめに

筆者のコラムFor Lifelong English (『TOEFLメールマガジン』掲載)は2007年5月より2013年2月まで、次の趣旨の下、

「様々な世代の人々が様々な場で、生涯を通して何らかの形で英語にかか わって仕事をしています。英語は人それぞれ、その場その場で違いま す。このシリーズでは、英語を使って活躍する方にお話を聞き、その人 の生活にどう英語が根付いているかを皆さんにご紹介し、英語の魅力、 生涯にわたる楽しさをお伝えしていきます。英語はこんなに楽しいも の、英語は一生つきあえるもの。ぜひ英語を好きになってください。」

各界の「英語にかかわる仕事をする人々」にインタビューし、発信する英語、使える英語、役に立つ英語を推進しました。 今回は2009年9月当時NHK「えいごであそぼ」のプロデューサー吉田秀樹さんのインタビューの模様をお届けします。掲載時は(その1)と(その2)の2回に分けましたが、今回は(その1-1)(その1-2)(その2-1)(その2-2)の4回に分けてお届けします。


2009年9月インタビュー時の吉田秀樹氏(上)と鈴木(下)

尚、筆者は2001年から2011年まで10年間に亘り、同番組には英語監修として参加しました。筆者の英語教育理念の根幹であるFor Lifelong English、すなわち、英語で楽しく生涯に亘り発信する、の出発点であり、原点であると思い参加させて頂きました。詳細は(その1-2)の「鈴木のコメント」に。


コンセプト


鈴木:今回はNHK「えいごであそぼ」のプロデューサー吉田秀樹さんにインタ ビューしていきたいと思います。私は2001年から、この番組で英語監修をやらせていただいていますが、吉田 さんは今までどのような番組を作られてきたのでしょうか。

吉田:平成8年に入社して、子ども番組を中心に制作しています。健康関係、料 理関係の番組も担当したことはありますが、「おかあさんといっしょ」 「天才ビットくん」を経て、2005年から「えいごであそぼ」を制作して います。

鈴木:それではまずは「えいごであそぼ」のコンセプトを教えてください。

吉田:この番組は未就学児全般が対象になりまして、とりわけ5歳、6歳の小学 校に上がる直前の子どもをターゲットにしています。実際は「えいごであ そぼ」だけを特に見るのではなく、子ども番組が集まっている時間帯の他 の番組と合わせてご覧になるというご家庭が多いようです。放送は月曜日 から金曜日の午前7時50分からと午後5時15分からの10分間で同じ内容になります。朝ですと、幼稚園の準備などをしている時に、午後 はお母様が夕食の準備をされている時間だったり、小学生ですとちょうど 帰宅してからの自由時間だったりという時にご覧いただくことが多いよう です。

鈴木:一連の子ども番組を見ながら、その続きとして、この英語の番組も見てい くようになっているわけですね。10分間というのは短く感じますが、子 ども向け番組はこのくらいなのでしょうか。

吉田:それぞれに違います。例えば「おかあさんといっしょ」は25分ですし、 他でも15分番組があります。5分というのもあり、それぞれ番組が持って いる特性を生かしたつくりになっています。番組としては長かったとして も、コーナーを区切って多彩なコンテンツを並べるなど、集中力を持続し てもらえるよう工夫しています。それから前後の番組編成もありますの で、それらも含めトータルで楽しんでもらえるようにしています。

鈴木:この番組は言語としての英語を取り上げるだけでなく、コミュニケーショ ンということにも力を入れているということですが。

吉田:はい、コミュニケーションをとるというと、幅広くとられるかもしれませ んが、我々が目指しているのは、番組を見ている間に、一言でも二言でも 英語を発語して欲しいということ、そしてさらに番組が終わったあと、例 えば朝幼稚園に行ったときや、夜お風呂に入ったときにその日聞いた単語 が一つでも出てきたり、フレーズが一言でも出てきてくれたりしたら最高 だと思っています。それから、その単語を言った子どもがほめられるシチ ュエーションがあれば、それが英語への興味の第一歩になるのではないか とも思っています。

鈴木:子どもは、鉛筆やクレヨンという道具をつかって絵を描くことを喜ぶよう に、大人より道具が身近だから、それと同じような感覚で、英語も道具と して一つ二つ手に入れて、触れてもらえればいいな、しゃべってもらえれ ばいいなと。そういった発想ですよね。

吉田:そうですね。そのためにも番組の中では、なるべく一つの言葉を繰り返 し、興味を持ってもらえるような仕掛けや工夫をしています。また、歌や ダンスなど、子どもの注意をひくようなものや、興味を持ってもらえるよ うなゲームを提供して、飽きられないよう、遊びながら番組を見てもらえ るようにしています。


アートディレクター佐藤可士和氏デザインの番組タイトル(吉田氏提供)

その1-2)の続きます。


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