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伊仙町、人と海と時々空

徳之島の伊仙町(いせんちょう)に、1週間、珈琲農園の体験のために滞在をした。「珈琲が好き」だからこそ、どのようにして豆が作られているのか、どのような環境で育つのかを知りたくて、農園体験してみよう。という理由と、あとはもう1つ、農園をされている宮出さんに会いたいと思い、この島に行こうと決めた。

1週間という短い期間ではあるが、この島で感じたことや、環境、風景とかをこのブログでお伝えできたらなと。(最近はよく、自分の体験を、自分のことばで、どうやって伝えたらいいかな、なんていうことを考えている。)

珈琲が好きな方はもちろん、徳之島ってどういうところなんだろ?っていう、島に興味のある方もぜひ読んでみてください。

滞在している間は、天気模様がそんなに良くなかった。通年は梅雨明けしている時期なんだけど、今年はその梅雨明けが少し遅かったみたい。
最後の2日間は天気にも恵まれて綺麗な写真を撮影できたりもした。

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ここは畔プリンスビーチと言い、昭和47年、当時の皇太子殿下と美智子妃殿下訪れたことからこの名が付けられたみたい。素敵。

島の人たちは、海は近いけど、そんなに海水浴をしないみたいで、この日も人が少なくて、島旅行したいっていう人には徳之島の海はとてもおすすめです。
人混みなく、プライベートビーチの感覚で楽しめると思う。


そして、本題の、珈琲農園のお話へ。
1週間、高校時代のサッカー部の合宿をした時の記憶が蘇ったような、そんな生活を送っていました。
住み込みで、農園の宮出さんのご自宅にお邪魔をして、夜はみんなでご飯を囲んで、、。という生活で、すごく懐かしかった。農園体験をしたいという方は、年中、数名おられるとのことなので、みんなで家族のような生活をして、だからこそ、宮出さんや、徳之島にある農園のファンが少しずつだけど、増えているんだろうな、そんな風に感じた。
一緒に生活をするということは、その人のことを深く知ることができるきっかけにもなる。

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宮出さんは元々大阪の方で、今の僕と同じくらいの年齢(30歳)ぐらいの時に徳之島へ移住。そこから珈琲農園を始められた。台風の影響を受けて、最初に育てていた珈琲の木たちは全滅。でもそこから、諦めずにまた育て始めて、その木たちが今の収穫の元になっている。珈琲の木は成長速度が遅いため、大きくなり、珈琲豆の果実を付けるには時間が必要となる。この写真の木たちで、約10年の月日が経っている。

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大阪時代は焼き鳥屋、カフェ、バーのお店を運営されていたことや、そこから店舗を全部閉められたこと、珈琲よりも実は紅茶が好きなこと、宮出さんのこれまでの人生についても、いろいろと教えてもらって、宮出さんの元へ来て、よかったなと感じた。

宮出さんは、僕の一回り上。
ある日の夜、「30代の期間って、何をしたらいいと思います?」と聞いた。
「種を蒔いて。それが40代の自分に繋がるから。」と宮出さんは答えてくれた。それに続けて、
「俺もお店やって、それ潰して、30歳から徳之島に来てるけど、20代では感じることができなかった”人の大切さ”に気づけた。それだけじゃないんやけど、今繋がりがある人との出会いには感謝してるし、大切だと思う。30代はいろいろと、まだまだ種を蒔ける時期だから。」

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宮出さんは珈琲の豆を生産するだけでなく、”珈琲の木をまるごと”をコンセプトに、木から芽生える花や、葉っぱの部分にも目を向け、茶葉の生産や、そこから作られる新たな商品開発も併せて行われている。
滞在期間中は、それらに必要となる作業や、加工にまで一緒に携わることができ、他の農園さんでは体験できないようなことに触れることができた貴重な期間だった。
1つのことが、何か違うことへ派生するかもしれない。という向き合い方や、その可能性を信じるということは、生きる上で大切な、物事の捉え方だと、宮出さんの作業スタンスや生産に係る想いを生で体験できたからこそ、そう感じた。

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農園来訪を通じて、宮出さんの人柄や、想いに触れることができ、自分に落とし込めるところを模索し、時間をかけながらになるかも知れないけれど、吸収していこうと思う。
これから2~3年後はもっともっと、農園も大きくなり、収穫量や、珈琲豆だけではない可能性も広がるはず。日々の作業は決して楽なものではないし、毎年の台風の影響などが大きく収穫に左右する予定不調和の未来はあるかもしれないという不安もありつつも、笑顔で作業をされ、その未来のお話しをされる宮出さんの表情には、同じ男としても惹きつけられるものが、そこにはあった。

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自分の可能性を信じることと、そこにある可能性を実現するためには、種を蒔く(チャレンジする)という、宮出さん自身の行動が、その言葉をありのまま、リアルに伝えてくれた徳之島での農園体験。

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最後の2日間、本当に良い天候と風景に癒されました。皆さんも興味があればぜひ徳之島へ。

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