『深い集中を取り戻せ』 井上一鷹
「仕事のことが頭から離れない」「次の予定がいつも気になる」「ついスマホを触ってしまう」などなど。若い頃より集中するのが難しくなった気がする。働き方や生活スタイルが大きく変わりつつあるいまだからこそ、「集中」は大切だと感じて手に取ったこの本。単なるハウツー本でなく、気づきの多い一冊でした。
集中できる環境は自らつくる。
リモートワークにより、働く場所や時間を自由にできる割合が増えた。短い時間で集中して、しっかり成果を上げれば、あとは自宅でnoteを書いていたっていいわけで、「集中の価値は今までになく高まっている」。その上で、メガネのJINSで集中力を測る眼鏡の技術開発に携わっていた経験を生かして、43の技法が分かりやすいイラストと共にまとめられています。個人的に「これは取り入れたい!」と思った厳選3つをご紹介。
技法17 「思考パターン」ごとに予約する
1人で作業するときもスケジュール管理をキッチリしようということ。さらにどんな脳の使い方をするかによって、スケジュールも色分けをするイメージ。それは、直感・論理・作業の3種類。もし1周間で提案書を仕上げる仕事があったならば、直感(アイディアを練る)、論理(構成を組みたてる)、作業(パワポをつくる)という感じだろうか。
技法22 「迷う時間」と「迷わず進める時間」を分ける
深い集中で作業をするためには、作業する前に「これは何のためにするのか?」という「なぜ(Why)」を考え切ることが重要だとのこと。この切り替えを意識的にやることで、不安による集中の妨げがなくなるといいます。構成が納得できるものなら、パワポはすぐできてしまうようなイメージ。これでいいのか?と不安になって行きつ戻りつするのが深い集中を妨げています。
技法42 「やらされ仕事」ではない「軸」を持つ
能動的に自ら楽しいと思えることのためでないと持続しないという主張。”アドレナリン系で動けるのは4ヶ月間、ドーパミン系で動けるのは4年間である。”という脳神経科学の言葉もありました。
集中の上位互換は「夢中」だ。
この本は、後半になるほど技法から、仕事観・人生観という方向へ進んでいきます。単なる集中ではなく、仕事や人生そのものについて深く集中し続ける(夢中になること)ための根源として
「 Live Your Life ( 自分の人生に集中して生きる ) 」
という言葉に辿り着いたということ。このあたりは井上さんの熱い思いが詰まっている部分なのでぜひ気になる方は直接読んでみてください。
まとめ・行動
まず、週のはじめに3種類の自分なりの集中時間をスケジュールに組み込んで見るところから始めてみようと思いました。