#インタープリテーション
インタープリテーション(IP)スクール 初級編
インタープリテーション(IP)スクール 初級編では、IPスクール・コンピテンシーの19項目について学ぶことができます。IPについてはじめて興味を持った方や、これから実践してみたい方などに必要な、スキルや知識を網羅しています。
それぞれの記事にはコード番号が付いていますから、興味があるコンピテンシーの項目を探し出して、どこからでも学びはじめることができます。コンピテンシーそれぞれの項目に対して、熟
B01 気候変動や外来生物による課題があることをフィールドで実際に示す
私は標高1000m付近のフィールドでインタープリターとして活動していました。ここは太平洋側と日本海側の両方の気候を持った特色のあるフィールドです。ツキノワグマが生息する自然が豊かな森林が広がり、冬には1m以上の積雪があるのでスノーシューなどの冬のアクテビティが楽しめます。
温暖化については、毎年のように人々の関心が高まっていますが、ここのフィールドを訪れるビジターの方にもより強く関心を持ってもら
A01 どのようなビジターに対しても先入観を持たずに対応し、誠実な態度で接する
ビジターセンターやインフォメーションセンターなどフィールドの入口に当たる施設には、様々なビジターが訪れます。
ここはフィールドの「玄関」に当たる部分ですから、訪れる誰に対しても、フィールド全体の意義や成り立ち、見るべきものなどの資源を的確に丁寧に伝えなくはなりません。
A02 どのような訪問団体に対しても、団体が期待する体験を提供できるように最善を尽くす
そのフィールドが持つ豊かで魅力的な自然には、四季を通じて様々な人々が訪れます。個人や団体など対象は様々ですが、問い合わせの連絡を入れることから始まります。
施設側は、予約を受けた段階で、相手の希望の内容や滞在時間、人数などを把握し、その団体の受け入れを決めた後は、当日までのやりとりは施設側とクライアントの担当者どうしが行うことになります。
A03 ビジターの関心にあわせて、適切な話題提供やコミュニケーションを取る
私は、訪れるビジターとの会話をとても楽しみにしています。「カウンターIP」とカウンター上に展示している「更新型展示」がその役割を助けてくれます。
セミの抜け殻やニホンリスがマツボックリ種子を食べた痕(通称「エビフライ」)、不思議な形をした植物の種子やドングリなど、「触ってもよい(ハンズオン展示)展示物」で、小さなお子さんたちは何度も触っていきますので、やがて壊れていきます。
A04 どのようなビジターに対しても、親しみと礼儀正しい態度を失わずにコミュニケーションする
私は、「カウンターIP」の上達のために、「コミュニケーション・コード」を作成しています。
「コミュニケーション・コード」が他の施設で使用されているのかどうかはわかりませんが、内容は以下のようなものです。
A05 ビジターが志向する対象や、期待している感情を的確に把握する
そのフィールドが持つ豊かで魅力的な自然は、一年を通して来園者に様々な刺激を与えます。
ここで一年以上働いているスタッフは、四季それぞれの自然が放つリソースを理解しています。何度も訪れているビジターもそのことは知っていて、それぞれのモチベーションでそのフィールドにやってきます。