11.失恋したとき、復縁を考えているときに読みたい本9選
5年にわたる関係に終止符を打ち、また独りになった。
まずはこれでもかというほど感傷に浸りたかったし、最初のうちは復縁を望んでいなかったと言えば嘘になる。
先人たちの体験談や物語にふれたくて、普段は読まない恋愛小説や映画鑑賞に没頭した。
人との関係というのは、一本の長い糸。どこかで途切れたとしても、生きている限りは交わることもある。
それを運命だったり、ご縁と表現したりするのだろう。
'男女の出逢い直し'がストーリーラインになっている物語に触れたかったが、巷には「どうしたら復縁できるか」というようなハウツー本が紹介されていることが多かった。
誰にでも当てはまるように書かれているハウツー本より、感情の機微が丁寧に描かれるストーリーの方がよっぽど価値がある。
後半ではそんな小説を中心にまとめているので、もしも似たような感覚をお持ちの方がいれば参考にしていただきたい。
幸せについて 谷川俊太郎
彼と別れた時に、親しい友人がくれた詩集。
じわじわと、心が温まる。朝の木漏れ日の中、コーヒーを飲みながら、ゆっくり流れる時間の中で読んでほしい。
特に素敵だな、と思う一節を引用したい。心の底から、うんうん、と頷いてしまった。そうだ、わたしが求めていたのはこんな幸せの形だな、と気づかせてくれた一冊。
闘いの庭 咲く女 彼女がそこにいる理由 ジェーン・スー
最近読んで、鼓舞されたので紹介したい。
コラムニスト ジェーン・スーさんの最新作。
田中みな実さん、一条ゆかりさんなど現在進行形でご活躍されている女性たちが、どのように花を咲かせたのか、インタビュー形式でまとめられた一冊。
夜、お風呂につかりながら、寝る前に読みたい。そんな本。
とてつもない才能や恵まれた環境、誰かの成功ストーリーは自分には到底無理だと思ってしまいがち。
でも、実は一人のプロフェッショナルを貫く女性として同じように悩んでいたり、生き方、考え方に鼓舞させたれたり、自分自身を少しだけ彼女たちに投影させることもできる。
帯にもなっている、一条ゆかりさんのこの言葉。パンチがあって好き。
フランス人は10着しか服を持たない
失恋をしたら、断捨離をしたり、部屋の雰囲気をガラッと変えてみるのもおすすめのアクション。
別れた翌週、カーテンを明るい色に変えたら、なんだか少しづつ元気になっているような気分になったことを覚えている。
そんなときこそ、不要なものは思い切って捨ててみよう。
Think Simple!
サヨナライツカ 辻仁成
話題になった映画の原作。辻仁成さんが当時奥様だった中山美穂さんにヌードを演じさせるという、だいぶ大人な映画だったことを記憶している。
ストーリーは1人の男性を基軸に、駐在先のタイで出会った奔放な女性と、由緒正しき正妻の女性の人生が対照的に描かれる。
そばにいられなくても一生をかけて愛されるか、隣にいて愛情を注ぐか、それぞれの選択と人生が描かれる、復縁を考えている人に勧めたい一冊。
冷静と情熱のあいだ 辻仁成 / 江國香織
3-40代の方は懐かしさを感じる方も多いのでは?
まさに別れた男女の数年後の再会を辻仁成さんは男性目線から、江國香織さんは女性目線から描く。
一度別れた男女にはお互いが知らない時間が存在する。男女の細やかな感情の機微と、時が経つことの意味を改めて感じさせられる。
マチネの終わりに 平野啓一郎
こちらも過去に惹かれあった大人の男女の再会までのストーリー。
アートを鑑賞しているような、美しい文章に惹き込まれる。
映画もよかったなあ。最後のマチネのシーンは涙なしには見られない。
福山雅治さんと石田ゆり子さんとパリの街並み。
ただただ美しい…
四月になれば彼女は 川村元気
君の名はなど、新海誠さん作品のプロデューサーとしてご活躍されている川村元気さんの小説。
物語は、9年ぶりに届いた元彼女の手紙から始まる。
1年後に愛しているかわからない今の彼女との結婚を控えた男性が翻弄されるストーリー。
恋愛とは、結婚とは、を改めて考えるきっかけになるかもしれない。
詩集 私を支えるもの 銀色夏生
あと一歩、勇気がほしいとき。
ありふれた日常の中から光を見つけるような、お守りのような詩集
この他にも紹介したい作品があるので、また別の機会に。
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