迷いと腎臓〜自立への歩み
月イチ無料配信「Monthly Live」2023年9月。撮影しながら、書き起こした即時録です。実習や詳しいお話は、動画をどうぞ。
2023/9/9 天野泰司 (NPO法人気功協会 運営責任者)
於: Youtubeライブ配信 まとめ(純)
秋と腎臓
「寒い」というのは、体が冷えて硬くなる状態。暖かいところに入っても、ゆるむことができず、足から腰に響いて腎臓が疲れてくる。
秋に入ると、そうした冷えの影響と、もうひとつは汗をかかなくなることで腎臓に負担がかかる。逆に言えば、腎臓が元気だと楽な季節。
腎臓は人間の寿命や性の働きに関連が深い、と古典的に言われ、裏打ちするような研究結果も出てきている。上に副腎がついていて、血糖や心臓の働きを調整したり、血液を濾過して尿を作るだけではなく、血液全体の状態をモニターしている重要な臓器。
古典的には、足の裏側や耳をなでると体力が落ちても元気でいられる、「先天」の働きが腎臓に宿る、性の働きが腎臓を元気にすることで元気になる、とされてきた。
泌尿器と生殖器は親戚関係、消化器と呼吸器は親戚関係。腎臓は幅広い働きを持つ。きょうは心の働きとの関係を。
迷いと腎臓
子供はまだ腎臓の働きが完成していないので、あれもこれも、と途中で投げ出したり、迷う。腎臓が弱い状態だと、自分で決められない。
腰がしっかりすると迷わずに決めてその道に進めるが、腰に力が集まらないと途中で切り替わってしまう状態が起こる。こう言っていたと思うと違うことを言ったり。腰が弱い、腰が決まらない。大人が論理的に考えると「さっきこう言ってたのに」となる、そうした心理状態を今回は「迷い」とする。
腎臓が元気になると、迷いが少なくなる。私は娘が生まれた後に水疱瘡にかかり、長くかかったが、腰の弱さが克服された感がある。水疱瘡は腎臓系統が元気になる病気。自然な経過をまっとうしていくと体が元気になる。病気の間は体が活発に働くが、その後に休息期間がある。熱が下がったあとにしっかり休むことに気をつけて。
腎臓に気をあつめる
腎臓の位置は、肋骨の下端にかぶるくらい。こぶし程の大きさ。
腎臓と気を合わせる。腎臓のことを思う。
からだの内部と気を合わせることの大切さ。子供を育てる、誰かを大事にするような時は、関心を持つことが大切。無関心は辛い。腎臓にも関心を持って直接的なふれあいがあるように。
[実習・腎呼吸〜腎臓に手をあてる〜腎臓から腰全体をなでる]
ここぞ、というときにきちんと気をあつめること。
いま、秋は腎臓にとっては、「ここぞ」という時。
腎臓は左右2つあり、肺と似ている。呼吸の動きに腎臓も影響される。肺の動きも感じる。
いま手の当たっている所くらいまで肺がある。呼吸のリズムにそって、身体中が働いている時、動いている時がある。
[内股をなでる]
小水を我慢すると、内股が縮む。我慢しないことが大事。秋は水をちゃんと飲み、体に水分を満たすことが腎臓を元気にするひとつの方法。左内股に異常が出やすい。丁寧に聞いてあげる、わかってあげることが大事。肝になる部分に同調する。
[足裏、足の甲をなでる]
ゆっくり。何回、と数える方法も。
足の甲は冷えの急処、眠りにくい時にも。
そろそろ、風呂上がりには靴下をはくこと。あったまった後は冷えやすい。
いま、足湯もいい。足湯を続けていると腰がしっかりして、迷いがなくなる。やりかたは「足湯のススメ」を。
[足をなでる〜腎臓行気〜耳をこする]
外側を降りて、内側を上る。
腎臓で吸って、足の裏側で吐く。「行気」という。
耳をこする。耳の温湿布で関節が変わることも。耳ー股関節ー足首、と変化していく。
[立って動く]
振り返る。腰椎3番(おへそのま裏)に、振り返ると力があつまる。腎臓と関係が深い。
ねじりのふりこ、ツイスト
ゆるむ幅が広がると引き締まる幅も広くなる。継続的にしていると、腰が強くなる。すっと引き締まる、ふっとゆるむ。それはワンセット。
そうすると、望むほうへすーっと行ける。内から湧いてくる、体から出てくる、こちらへ行きたいという思い。腰椎3番から動いてくる。
体がゆるむと、心の方向性も素直に動いていく。