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なるほどクラック vol.8 〜自走支援モデル「学ぶ」②〜

CLACKの活動についてご紹介する「なるほどクラック」

前回のnoteでは、CLACKの自走支援モデル Step 2「学ぶ」のプログラミング学習支援についてご紹介しました。

vol.8では、vol.7でご紹介したプログラミング学習支援とあわせて実施している「キャリア教育」について綴ります。

キャリア教育は月に1回程度、
①思考の枠を広げる
②進路の選択肢を知ってもらう
③お金や生活に役立つ知識を身につける
という目的で実施しています。

それでは、具体的にどのような内容を行っているかをご紹介します。


思考の枠を広げるアイデア出しワーク

学校と家の往復で日々余裕のない生活を送っていると、どうしても視野が広がらず、自分の選択肢を無意識に狭めてしまうことも珍しくありません。
そうした状況から少しでも希望を見出せるようにしていくために、アイデア出しのワークを実施しています。ここではその内の2つほどを紹介しようと思います。

例①[ブレインストーミング(ブレスト)]
付箋を使い、テーマに沿うアイデアを出すためのグループワークです。
ブレストの際には
・批判しない
・質より量
・自由奔放
・便乗歓迎

というルールの元、大学生メンターも一緒に、皆が同じ条件で自由にアイデアを出していきます。
これまで「ドローンを使ってできそうなこと」「無人島に持っていきたいもの」「小豆の消費量を増やすためのアイデア」…などのテーマでたくさんのアイデアを出す練習をしてきました。

例②[アイデアしりとり]
「アイデアしりとり」というアイデア発想法があります。(無限プチプチ等を発明したおもちゃクリエイター・高橋晋平さん発)
この発想法は、ひとつのテーマに対しいくつかのアイデアを出したいと仮定して、
①まず、しりとりで自由にキーワードを出し、メモしておく
②しりとりで出てきたキーワードから連想してアイデアを生み出していく
というものです。
ゼロからではなく、しりとりで出たキーワードを元にアイデアを出すという発想法を使って、自由に発想する経験をしてみます。

進学/高卒就職のそれぞれのメリット・デメリットを知る

多くの高校では進路に関する情報が、どうしても大学進学に関する情報に偏ってしまう傾向があります。
高校卒業後、進学を選ぶにしても、就職やそれ以外の選択肢についてもしっかり考えた上で進学を選ぶことが大切です。
奨学金を借りて進学するのか、高卒でしっかり育ててくれる企業でお金をもらいながら経験を積んでいくのか。進学/就職どちらにもメリット・デメリットはあります。
そうした話を、通っている生徒の事情になるべく合わせた形で提供しています。

例えば、高卒就職についての講座をした際には、
「高校生が豊かな選択肢の中から意志をもって進路を決められるようにすること」をビジョンに掲げ、新しい高卒就職の形を作っている株式会社アッテミー代表取締役の吉田さんにお話いただきました。

「大学で勉強した後、どのような仕事がしたいのか。」
「高卒就職という選択肢を含めたうえで、進路を考えているのか」
一度よく考えてみないといけないことだなと思いました。

こちらは、生徒によるイベントレポートです。


お金の授業

学校ではなかなか習わないけれど、お金について学ぶことは生徒たちにとって、切っても切れない重要なことです。

「奨学金っていくらくらい借りて、どうやって返していくのか」「一人暮らしにいくらかかるのか」といったことをなるべく身近な例で楽しみながら実感を持ってもらえるようにしています。

情報リテラシー

昨今生成AIが急速に発展しており、プログラミング学習にもChat-GPTを活用しています。
教室内では、分からないことがあったらとりあえずChat-GPTに聞いてみる。それでも分からなければメンターやエンジニアに質問する、という流れができてきています。

生徒には、今後生成AIを使って仕事をしていくことが当たり前になっていくということも前提に、

  • 個人が特定されるような情報は入力しない

  • 出された答えが間違っていないかどうか自分で判断する

などの、リテラシー面についても伝えています。

色々な大人の話を聞く

保護者や学校の先生以外に、身近な大人がほとんどいないという生徒も多くいます。
そうした生徒たちに対し、
・様々な生き方、働き方をしている社会人
・学部や専攻ごとに多種多様な大学生、専門学生
といった大人の話を聞き、自分の将来について深く考える機会をつくっています。

生徒が話を聞きたいと言っている職業の方に来ていただいたり、高校生の間にこんな価値観にも触れて欲しいな、という人に話していただいています。

[これまでの講座例]
・グローバルとローカルで活躍する二人の学生起業家の挑戦 
・学生時代に思いもしなかったキャリアを歩む二人の女性 
・【大学進学希望者必見!】大学生活をイメージしてみよう! 
・Googleの社員さんと話そう!
・動画製作会社に教わる!無料で動画編集する方法を学ぼう! 
・世界中に50万人の社員がいる外資系企業アクセンチュアの社員さんと話そう!  
・プロに教わる!文章力UP講座 
・名物塾講師に学ぶ効率的な勉強法! 
・人見知り解消!?話し方が上手くなる講座 
・4人で合計50か国!海外の魅力について語ってもらおう 

企業見学

ゲーム会社 株式会社ユークス様への企業見学

CLACKに通う生徒の中には、バイトをしている高校生も多くいます。
そして、バイト先では年齢などの関係でどうしても弱い立場になってしまい、いわゆる”ブラックバイト”状態になってしまうケースも。

例えば、
・テスト前は休みたいと言っているのに、シフトを毎日入れられる。
・休日は、飲食店のピーク時にあたる11時~14時の後、同じ日の17時~21時にも再び勤務させられる。
・バイトを辞めたいと言っているのに、数か月やめさせてくれない。
などです。

社会との初めての接点がこうした働き方になると、働くことに対してネガティブな印象を持ってしまいます。
働くことへのイメージを変容させること、また、色々な働き方があるということを知ってもらうために、企業への職場見学なども行なっています。実際の職場で社員さんが仕事をしている様子を見て、働き方のイメージを広げてもらいます。

現在は、大手のIT企業から地域の優良IT企業まで複数の企業に協力いただき実施しています。現在はIT企業が中心ですが、IT関係以外の企業の職場を見る機会も増やしていきたいと思っています。
高校生の職場見学を受け入れたいという企業の方は、お問い合わせからご連絡ください。

まとめ

今回の記事では、CLACKが実施しているキャリア教育についてご紹介しました。次のvol.9では、自走支援モデルのStep 3「実践する」そして中高生が「自走する」までを綴ります。


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