丹沢、シダンゴ山に登る。
2024/2/20
久しぶりに車を出して東名高速。すっかり夜は明けている。昨日までの雨は上がっている。海老名を越えて丹沢の山々が現れてくるはずだが霞っぽい雲が微妙にかかっている。新東名の方へとハンドル切る。そこからは車も減ってスイスイ。終点の新秦野まで行って高速を降りる。そこからはGoogleマップの指示通りに進んで、寄へ。蝋梅で有名な場所なんだけど、もう花の盛りも終わってロウバイ祭りも終わっているはず。ま、それを狙ってやって来たわけ。バス停前の駐車場に車を停めて靴を履き替えたり身支度を終わらせて、さあ山行開始!!。さて、今日の山行はと言うと、丹沢山塊の一角、シダンゴ山に登る。ちょっと最近天気が不安定だし、遠出の予定も立てずらいし、体力的にもあんまり自信ないので、ちょっと楽な山を選んだつもり。寄からは鍋割山にも行けるのだがちょっと今回は遠慮しておきます。と、シダンゴ山のことちょっと舐めていませんか?。初めてだし名前もカタカナでちょっととっつき易い印象もあるじゃない。シダンゴ山ってなんとなく団子を連想させるし、同じ丹沢でも蛭ヶ岳とか、檜洞丸とか、ちょっと怯むような名前じゃないし。山アプリで見る限り山行時間は3時間弱ぐらい。サクッと行って降りて来れるんじゃない?。なんてね。どんな山でもサクッと行けた試しなんて一度もないのによく言うよ。そんなこと思い思い歩き出す。まず橋渡って住宅地の舗装された坂道を地味に進む。住宅地はまもなく終わり茶畑が現れる。なかなか横浜に住んでいると見ることがない風景に目を奪われる。知らぬ間にだいぶ高いところに来ているみたいで車を停めた所が見下ろせる。その方向の岡の上は微かに黄色に色づいている。ロウバイ の名残りかな?。こうやって見るとここのロウバイ 園の規模はだいぶすごいみたいだ。これはロウバイ 祭りはさぞかし賑わったことだろう。さてここからも舗装道が続く、しかも勾配が相当キツくなってくる。昨日の雨でアスファルトが濡れていて舗装された道路のはずなのにツルッと滑りそう。そんな道をずっと歩いていく。しばらくするとベンチやトイレがある休憩所がある。まだ腰を下ろして休むほどではないのでそのまま進む。ますます勾配は急になっていく。この道やばくない?。って思い始めた頃、前方に鉄の扉が見えてくる。動物よけの柵の出入り口。つまり、あそこから山歩きが始まるのか?。そうここが登山口。辿り着きましたよ。鉄の扉の錠を外して中に入る。目の前に丸太で土留めされた階段が登場。風景も畑から杉林に変わる。ここから本格的な山道が始まる。階段を登り始める。舗装された道の勾配もきつかったが、この階段も大変。足を一歩上げるたびに息が切れるようになってきた。ちょっとここまでの行程は予想外の展開。もうちょっと楽ちんなトレッキングなのかと思っていた。これは普通に登山じゃないか。まあまあ、愚痴を言わずに登って行こう。まだ登山口に到着したばっかりじゃないか。階段を登り切ると九十九折りの細い道。ここでちょっと一息。水を一飲みして歩みを続ける。舗装道路歩いてたあたりでは、まだ曇ってて薄寒い印象だったけど、いつの間にか林の中に差し込んでくる日差しが明るくなってきて暖かい。というかむしろ暑いぐらいになったきた。今日は冬支度から一枚少ない格好で歩き始めたけど、それでも汗ばむよう。凍えて歩くのも悪くはないけど、やっぱり心地よい気候の中での山行は気持ちいい。坂道からいったん平地に出る。舗装された農道みたいな所と一瞬交差。ピンクのリボンに従えばすぐに脇の山道に戻るのだが、ここからは見上げるような坂道になっている。ここからが本番か?。水を一口。立ったままちょっと息を整える。山アプリ見るとここからが傾斜キツくなるみたいだ。でも山頂まではもう半分は来ているかな?。道は険しいかもしれないけどあと一踏ん張り。さあ、出発。ここから登りの段差も大きく、岩の比率も多くなってくる。斜度もそこそこあって登るスピードがガクッと落ちた感覚。この萎える状況を疲労と置き換えないように気をつける。疲労と思い込むと集中力が低下して、つまづいて転んだりしちゃうから、呼吸をリズミカルに整えて無心で登っていく。やがて木の根っこが這い回る直登の道。さらに登り辛くキツい坂道。どこが楽な山行なんだ?。そんな幻想を抱いていた自分の安直さがメチャ呪わしい。何が団子を連想させる面白そうな山だよ。絶対、カタカナの山じゃない。きっと難しい威厳のある漢字の山だと思う。上がった息で見上げるとこの急登は延々と続くような感じだったが深い林の道の向こうが微かに明るくなってきたような気がする。うん山頂感。もうそこだ。次第に明るさが増し杉の森が終わり視界が開けてくる。前方に石碑みたいなのが見えてくる。着いたー。山頂は馬酔木の木が群生。若干景観は良いとは言えないけど、丹沢の山々や相模湾が綺麗に見える。それに誰もいない貸切状態。それが一番のご褒美。頂上で絶景が待っていたとしても、頂上広場が狭かったり、人がぐちゃぐちゃいたら、速攻で撤退したくなる。そんなわけで今回は絶好の登頂体験が味わえるわけだ。リュックおろしたら、とりあえず馬酔木やミツマタの蕾や風景の撮影大会。いい加減飽きたら、カップ麺の蓋を開けてお湯を注ぐ。それから一つだけのベンチを占領してゆっくり座って水を飲む。日差しが気持ちいい。富士山の方向は雲が切れていないみたい。富士山は見えないが、反対方向の丹沢はだんだん雲が晴れてきて見事だ。丹沢山塊眺めながらのカップ麺とランチパックの食事タイム最高!!。ちょっと舐めてかかった今回の山行。けっこう難儀したけど、結果としては最高に気持ちいい山行になったよ。ありがとうございます山の神様。
ところで余談です。「シダンゴ山」は「震旦郷山」でした。お団子は全然関わっていない。威厳のある字面のお山でした。