弘法山で花見遊山。
2024/4/12
さて、気づくと、またまた弘法山の登山口に来ている。秦野駅からテクテク歩いてやって来た。秦野の街はちょっと旬の時期は過ぎたかもしれないけれど、桜の季節真っ盛りだ。弘法山公園には桜の木がたくさんあるから盛りは過ぎたものの、けっこう見応えがある花見にありつけるかもしれないぞ。と半分ぐらいの期待しておこう。あくまでも、目的地の鶴巻温泉の弘法の里の湯に入ることが一大イベント。今回は行動食というか、口にするものは持ってきてない。一応、秦野から鶴巻温泉まで歩くのに何の準備もしてきてない。カッパも持ってきてない。ストック一本と風呂の道具。といってもタオル一枚とそれを入れるビニール袋だけ。山に入るのにこんなことでいいのか?。まあ大丈夫だろ。昨日いきなり決めたし。朝も出かけるのけっこう逡巡したしなあ。それで最終的に迷ったらGO!!ということで部屋出てきた。横浜駅までの徒歩。なんかしどろもどろの足取り。今日は山行に出かける自分としては最低の点数だな。それでも弘法山への登山口からのいきなりの急階段に入れば、何とかちゃんと足は上がる。今週は立て続けなキツい仕事があって、ちょっと心身がヘタレている。そういうこともあって出かけることま気が乗らなかったんだ。でも山歩きに直面すれば、ダラダラした気分は払拭される。山の空気に気分がリフレッシュされるとかそういうんじゃない。どんな山でも緊張感に直面する。それに伴ってアドレナリンが上がるのかもしれない。それでダメダメでダレダレな心身が払拭されてしまうのかもしれない。そんなわけで最初の関門クリア。浅間山に到着。今日はあいにく曇り。富士山に迎えられることはなかったが、それに負けないソメイヨシノが舞い散る光景に迎えてもらった。何度もここにはきているのに桜の季節は初めて。花見の季節は人がごちゃごちゃいるだろうなと思って、どこに出かけるのも気乗りしないから来たことなかった。足下にはアイリス。この前咲いていた水仙の花はもうおしまいな感じ。浅間山から水平移動でしばらく進んでいく。いよいよ桜の木が多い場所を通り過ぎる。ピンク塗れの風景。そこに桜吹雪。見事。これぞJAPAN秦野の絶景ここにあり!!。スマホで写真撮りまくりだよ。一通り満足したら先に進みましょうか。この先権現山までは延々階段の道程。この坂こなせば後は大変な所はない。地味に足を上げてせっせと登る。展望台が見えてきた。権現山に到着。わーすごいなぁ桜。散り行くピンクの花弁で風景も揺らいでいるようだ。何も期待せずにやって来たのに、もう、最高だよ。想定以上。期待を遥かに超えて来てる。出かけることを朝迷ってたけど、やっぱり迷ったらGO!!は正しかったようだ。車の運転と山行中は迷ったらSTOP!!だけど。それ以外は迷った時はいつもやめとくよりやるってことで今まで生きて来た。それが正しかったかどうかは死ぬ時までわからないけどさ、今日の選択に限っては間違っていなかったみたい。権現山の広場を一周してみた。今日は富士山や丹沢の山などの遠景眺めるより桜吹雪と戯れていたいから展望台は登らず休憩もせずに桜の木々を頭上に眺めながら公園内を下って行く。桜のピンク色にツツジの赤い色がアクセントをつける。春のペールトーンから、初夏のビビットな色彩に変化しつつある。冬が終わり怒涛のように季節が動き始めているんだなあ。こんなこと部屋でぐうたら寝てたら何も知らずな時間を過ごしてしまうんだろう。そして、時間が過ぎるのは早いとか、したり顔でつぶやくんだろうな。クソだよね。自分が時間無駄に生きてるから、時間が飛んでいってしまっているだけなのに。秦野の自然に対峙してそんな立派な蘊蓄云々語ってしまう。権現山を降り公園内の平坦な遊歩道を進んでいくと、ゆるい階段。そこを登り切ると今回のメインポイントの弘法山。こちらは公園の遊歩道の桜並木の派手さはないけれど、本堂や鐘楼などとのコラボ桜も味わいがある。さすがに桜の季節、弘法山の境内のベンチは人がいっぱい。ここもパス。次に進む。ここからは公園的な山行から普通に山らしい山行になってくる。桜なしだったらこのコースの中で一番気持ちよく歩けるところ。今までは整った人工的な風景だったけどここからは山吹とかが無造作に蔓延るように咲いている野山じみた風情が目を楽しませてくれるようになってくる。花の風景というより、単に緑がストレートに主張してくる。それも今だけの季節の特権的なご馳走とも言えるんじゃない?。そうやって飽きることなく次々に現れるアトラクションに気を取られていると、なんか木々を叩くような音が断続的に聞こえてくる。雨?。まさかね。そんな雨が降るなんて夢にも思わなかったし、カッパはおろか何の雨具も用意して来ていない。空もそんなに真っ黒ってわけじゃないから、そのうち止むだろう。とたかを括っていたが、雨止むどころじゃない。けっこう本降りじゃないか。向こうから歩いてくる人が次々立ち止まってレインウェアを着ていたり、ザックにカバーをかけたり慌ただしいそれを横目に早足で進んでいく。ゴールの鶴巻温泉まではもう終盤になっている。カッパは持って来てないが、薄いウィンドブレーカーはある。それでだましだまし行こう。最後の休憩ポイント吾妻山に到着したものの。大勢の人がベンチを占拠して着替えしてるし。ここも通過だな。弘法の里の湯まであと30分ぐらいだろう。何とかずぶ濡れみたいなことにならないで行けるかも。雨足もそれ以上は激しいものにはならなさそう。雨に濡れて凍える季節でもないし。今年の桜ももう盛りを過ぎている。花散らしの雨。季節はどんどん進んでいく。最後は雨に降られたけれど、今年も春の風景の中に浸れたことに感謝です。山の神様ありがとうございました。さあ、もう少しで温泉だ。至高の時間を目指してせっせと歩いて行こう。