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不幸中の幸い
検査結果、やっぱり圧迫骨折だった。
しかも、三回目だということが発覚した。
なんですと!?
記憶を遡ると、母がまだ五十代の頃だったか、腰が痛いと言い出したことが二回ほどあった。……ような気がする。
仕事柄、腰痛がたまにあったので、そのときも湿布を貼ってバイクに乗り仕事に行っていた。
母よ、知らないことはある意味、幸せなことなんだね。
若さで乗り切っていたということだ。
そして、微熱で寒気の件。
圧迫骨折したところから細菌が入り込み炎症を起こしていたらしい。
化膿性脊椎炎疑いだそうだ。
初期段階なので、一週間の抗生物質投与で細菌はなくなるはずなので、入院しましょうね、とのことだった。
圧迫骨折だけでは、入院とはいかないらしい。
母も私も今まで病気や怪我は無縁で、病院事情はさっぱり疎いので、勉強になった。
それにコルセットして家に帰されても私が困る。
とにかく、当面は母の中で悪さをする細菌が死滅できるのか一週間、見守るしかない。
後に分かったことだが、整形外科の先生は常勤ではなかったらしく、たまたま、救急を呼んで病院に行った日は、勤務する曜日だったらしいのだ。
私の中では、どの科も医師は常勤しているもんだと思っていた。
まさに、不幸中の幸いだと思ったのは、言うまでもない。