U_Sa

愛犬のエッセイを書いたりしています

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マガジン

  • しっぽのある日常

    愛犬の犬生の日記

最近の記事

血ぃタレと放置プレイ

 ななが我が家に来て一ヶ月くらい経った頃。  抱っこしようとして、手を噛まれたことがあった。  親指の付け根から血が出るほどの噛み傷。  これは今のうちに教えなければと、このとき初めて真剣に怒った記憶がある。  まず、輪っかにした指でマズルと口が開かないようにし、ダメだと言った後は、しばらくななに反応しないように家族にも協力してもらった。  家族の眼の前をウロウロしても、誰も反応してくれない。  それを数回繰り返しても誰も反応しない。  明らかな放置プレイに、な

    • 一、二回と三十センチ手前

       ななはおもちゃで遊ぶというよりは、チミチミと噛みちぎるコだった。  骨の形をした噛むと音がなるおもちゃがある。  ピコピコと音で興味をひき投げると、一、二回は手元まで持ってきてくれる。  それ以上になると、投げれば取りに行くが、三十センチ手前でおもちゃを落とす。  終いには、投げても見送る。  遊んでと持ってくるが、毎回、そうなる。  ……なぜ?    

      • 目が棒

         姉は、ななのことが大好きだ。  もちろん、家族もななが大好き。  親は静かにななを見守る。  私は基本、見守るベースでたまに、発作のごとくななの名前を連呼しチューの嵐を繰り広げる。 「仕方がないな……」 と、たまのことだから許容してくれる。  ところが、姉は一味違うのだ。  なな愛が強すぎて毎朝、ななの至福のときを邪魔し、なおかつ、やめろとサインを出すも気にせず構いたおす。  結果、何もしてないのに、 「ウゥゥゥゥゥゥゥゥゥ」 と唸られる。 「お姉ちゃ

        • 催促の最中

           遠巻きからアピールを始め、最終手段を繰り出す瞬間  最終手段とは、  甘えた声+地団駄+しっぽを上下に動かす

        血ぃタレと放置プレイ

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        • しっぽのある日常
          53本

        記事

          ヘルメット・ヘア

           ちょうど頭頂部分が白くて真ん丸で、ヘルメット被ってるみたいだった。

          ヘルメット・ヘア

          これが、これ

           うちのコになった当初  ……さらに、二ヶ月が経ち  すでに成犬と間違えられていた。

          これが、これ

          お散歩、行かないとダメ?

           あくび、小げぶを一通りこなし、目で訴える。  ※小げぶ   やりたくないことや嫌な   ことがあると小さな   ゲップがでるのだ。

          お散歩、行かないとダメ?

          ドスコイ、なな

           不機嫌ではないのだが、つまんない顔。  この写真を見るたびに、なんだか「ドスコイ」の言葉が浮かんでくる。  

          ドスコイ、なな

          ちみっと踏む

           家族で朝食を食べている時間は、たいていななはクッションの上で肉球のお手入れをしている。  たまに、ぽつんと独りが寂しいときがあるらしい。  ダイニングテーブルの下、家族の足を踏みつけてアピールをする。  「なな、痛いよ」  ちみっと足の指先を絶妙な強さで踏んでいく。  しかも、往復で。  家族全員でななの名前を呼ぶと、気が済むらしくまた、クッションに戻り肉球のお手入れをはじめる。  

          ちみっと踏む

          危険なカーテン

           ななは春と秋の季節は、窓辺でお昼寝することがあった。  ぽかぽかおひさまが窓越しに入り、気持ちが良かったのだろう。    ある日、かすかに何かの鳴き声らしき音が聞こえてきた。  ななの声か? と声のする部屋へいってみると、後ろ足にカーテンが絡まり、片足が上がったまま、身動きが取れなくなったななが助けを求めて、 「くぅ〜ん、くぅ〜ん」 と、鳴いていた。  「なな!どうした!?」  巻き付いたカーテンを解くと、ななは何事もなかったように普通に歩いて行ってしまう姿

          危険なカーテン

          つまんない……

           おこちゃまだった頃のななは、放置プレイが嫌いだ。  家族がドラマを真剣に見だすと、途端にサークルのプラスチック部分をわざと大きな音をたてて掘りはじめる。  「な〜な、やめて」 といって、素直に止めるはずもない。  チラッと家族を横目で見る。  家族の視線がテレビに集中する。  再び、大きな音をたてて掘る。  そして、チラッと家族を横目で見る。  声をかけられないと、不貞腐れて、私の部屋までやってくる。  作業をする手を止めずにいたら、足元をうろうろして、

          つまんない……

          鼻水

           ななはときどき、飼い主が大丈夫? と思うほどのくしゃみをする。  例えば、鼻血が出そうなほどの重みのあるくしゃみ……とか、十連続のくしゃみ……とか、床に鼻が擦れそうなほど頭を上下させるくしゃみ……とか。  たまに、本当に鼻が擦れたこともあった。  くしゃみで飛び出した鼻水は、まぁまぁな飛距離で、飼い主の顔に着地することもしばしばあった。  なながいなくなった数日後、姉が偶然、車の中でななが生きていた痕跡を見つけた。 「見てみて」 「なに?」 「ななの鼻水の跡」

          撫でていいぞ

           うちのなな、吠えない、噛まない、暴れないコなので、ご近所さんに可愛がられていた。 「おとなしいわね」 と、頭を撫でてくれる人。 「可愛いわね」 と、褒めてくれる人。 「歩かなきゃ、だめだよ」 と、笑いながら声をかけてくれる人。  その中でも、会う頻度が高く、静かに褒めてくれ、頭を撫でてくれる人がいる。  すると、リアクションに乏しいななが自らぬーっと頭を微妙に差し出し、 「撫でていいぞ」 と、態度を示すのだ。  逆に、ななにとって好ましくない人が頭を撫

          撫でていいぞ

          ご挨拶の三段活用?

           ななは散歩中、わんこに会うとご挨拶するコ、しないコ、それ以前の問題のコに分けられる。  おとなしいめのわんこには、控えめにご挨拶をする。  ちょこっとやんちゃなわんこには、挨拶されても微動だにしない。  大型犬に関しては、豆粒くらいにしか見えない距離から、ぴたりと立ち止まりしばらく様子を見ていたかと思うと突然、抱っこしろと必死にアピールしだす。  抱っこが完了すると、大型犬が近づいてお尻の匂いを嗅がれても、我かんせず、高みの見物状態だ。  

          ご挨拶の三段活用?

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           ななは、シー・ズーだ。  紛れもなく、シー・ズー。  子犬と呼ばれる頃くらいまでは確かに、シー・ズーの顔つきだった。  ところが、成長するにしたがって、どことなくシー・ズーの顔つきとは微妙に違うのか? と思われる独自の路線を歩みだした。  鼻ぺちゃではなく、マズルが少し長くなりはしたが、雰囲気はシー・ズー。  横から見るとやっぱりなんか違う。  尻尾も胴体も長い長い。  一応、正統派シー・ズーと銘打っていたが、やっぱりなんか違う。  別に、違ってもいいんだけ

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          三者三様のお家事情

           我が家の最初のペットのマルちゃんのハウスは、ダンボールをくり抜き、蒲鉾の板で表札を付けた手作り。  二番目のぴーちゃんは新調したサークル。  最後のななちゃんはぴーちゃんのお下がりのサークルをハウスとして使っていた。  マルちゃんもぴーちゃんもななちゃんも、ハウスにはなんの躊躇もなく自分の場所だと認識してくれた。  ただ、それぞれサークルに対する認識は違っていた。  マルちゃんはあってもなくてもどちらでもいい感じだった。  ぴーちゃんにとってサークルは、お仕置き

          三者三様のお家事情