2024年11月 新潟市分団研修 防災教育「ひなんじょたいけん」
日 時:2024年11月14日(木) 19:00~21:00
場 所:日本赤十字社新潟県支部 1F ボランティアルーム
参加者:8名
今月の新潟市分団の研修は、防災教育の一つ、避難所運営シミュレーションカードゲーム「ひなんじょたいけん」。
このゲームは、避難所運営をみんなで考えるためのアプローチとして静岡県が開発したHUG (HinanjoUneiGame):図上訓練を基に、日本赤十字社が、防災教育カリキュラム「ひなんじょたいけん」として独自開発したものです。
避難者の年齢、性別、国籍などそれぞれが抱える事情が書かれたカードを、避難所の体育館や教室に見立てた平面図にどれだけ適切に配置できるのか、また、避難所で起こる様々な出来事にどう対応していくのかを疑似体験するゲームです。
用意されるのは、避難所に見立てた平面図と、世帯ごとに避難者の年齢や健康状態、被災状況が書かれたカード。
5~7人のグループになって、避難者に見立てたカードを引きながら考えていきます。「病気の家族がいる場合」「避難所のトイレが使えなくなった」など、具体的で実践的な、さまざまな出来事・課題にどう対応していくのか、意見交換しながら気づきを深めることで「避難者と運営者」を疑似体験できるカリキュラムです。
今回の参加者は、初めての方ばかり、さぁ、ゲーム開始!
ゲーム開始は、地震発災の2時間後の避難所。
避難所には、既に様々な避難者が大勢集っている状況で、急いで避難者を受付、収容(配置)していきます。
次から次をへと来る避難者に対応する人たちは大慌て。しかし、いつまでも避難者を外に待たせるわけにはいきません。
チームは、だんだんパニック状態に、対応者の話がまとまりきらず、一人一人の声が大きくなっていきます。(^^;)
どうすればいいんだ~!
避難所開設から2時間30分後、ゲームでは約30分後、1回目のゲーム終了。
要配慮者(高齢者、障害者、難病患者、傷病者、乳幼児、妊産婦、外国人などの方)を含む避難者が、少しでも快適に過ごせる避難所運営(ルール設定)を行う体験型シミュレーションカードゲーム。
逐次、避難者に思いやりを持って寄り添いながら収容(配置)し、避難所の運営ルールを速やかに決定・告知(掲示板等)することが求められます。
1回目の検証(振り返り)後、作戦会議、役割変更もあり。
2回目のゲームは、同じゲーム内容であり、参加者は経験者になり、被災者に寄り添うポイントも学んだので、ゲームの進行速度は倍速?で開始。(^^)/
あれよあれよと、2回目のゲームも終了。
2回目のゲームも検証します。
あらたに被災者に寄り添うための様々な要配慮の視点をレクチャー。
参加者の皆様、大変お疲れ様でした。
求められたのは、配慮に次ぐ配慮、「思いやり」の視点で要配慮者等を含む避難者に寄り添ったルールづくり。
正解のない体験ゲーム、コミュニケーション能力も求められました。
今回は、人数が少なく1グループでの開催ですが、複数グループある場合、他グループの見学や意見交換・質疑応答など交えてから、振り返りをすると気づきの内容に膨らみが生じると思います。
自治体の皆様や学校関係者、自治会の皆様が、日頃から災害に備え、避難所等の準備をされています。しかし、大きな災害の度に避難者の皆様の大変さも伝わってきます。私たちも当事者として、あらためて、日頃から災害発生時の被災者としての目配りある準備に注力したいと思いました。
多分、今暫くだけのようにも思いますが・・・(^_^;)
国道交通省東北地方整備局の職員の皆様が、3.11東日本大震災当時の経験をまとめた本【災害初動期 指揮心得】には、下記の言葉が記されています。「備えていたことしか、役には立たなかった」
「備えていただけでは、十分ではなかった」
また、自分が知らない世界のことには、誰だって想像が及びにくい。私たち自身もそうだ。そして、知っていることが、出来るということとは異なる。
というような言葉もよく聴きます。
是非ご覧の皆様も、機会がありましたら、参加を検討下さい。m(_ _)m(H)