#12 どう質問するかでコミュニケーションのクオリティが左右されてしまう話
「自分でできることとできないことを切り分けてから質問してきて」
何かを作り上げる過程において、
制作に熟練していない人に作業を依頼する際
思うように出来上がってこないことはいくらでもある。
途中で止まって作業が進んでいないため
そうなるわけだが、その際に
「わかんないことは聞いてこい」
と言っておいても、
聞いてこない人は聞いてこないし
もっと早く聞いてこいや、ということもあるし
逆にちょっとでも調べてから聞いてこいよ・・・
という場合もあるし、
塩梅がなかなか難しい。
・・・と、SESをやっている同居人くんがよくこぼしている。
SES(System Engineering Service)
ソフトウエアやシステムの開発・保守・運用などの特定の業務に対して技術者を派遣する技術支援サービス
同居人くんは質問する側で、
現場ヒエラルキーの中では底辺レベルの
未経験エンジニア(というか見習い?)なので
何が分からないか分からない状況。
しかし、そんな中でも、
質問するときに切り分けをしてから質問してこい、と上の人に言われて
YouTubeで「質問力」「質問の仕方」などを
調べてしまうマジメくんである。
初心者は何が分からないか分からないんだから初心者。
自分が何をやったか、くらいしか理解できてることはないんですよ笑
なので質問の仕方を考えてこい、というのは正直ナンセンスな投げかけなのである。
そんな投げかけを真正面から受け止めちゃうマジメくんなので、潰れる前に愚痴として吐き出す習慣がちゃんと出来てるのは彼なりの生存戦略なんだろう。
「なにをどこまでやったのかを説明してくれる?」
いっぽうおいらは質問を受ける側で
制作さんやアシスタントさんにやってほしいことの指示を投げる際
「自分でわかんなくて手が止まったら教えてねー」と
必ず伝えてあるわけである。
自己解決できないと判断したら、
すぐにこちらに指示を仰げ、という意味であり
自己解決しようと躍起になって時間がかかるより
聞いてもらったほうが終了によっぽど早く近づくから
そのほうがマシ、という意味でもある。
で、実際に作業が止まったと連絡があったときにはこう質問している。
「何をどこまでやってどうなってるのかを説明してくれる?」
その説明により、以下のことが分かる。
・相手の理解レベル
・どこがネックになっていて進まないのか
・どういう点に引っかかりやすい性格なのか
ゆえに、説明の内容により、
実際に作業を進めるためにどこをチェックすればいいかも
こちらには判断できるのだし、
この人にはこの辺を考慮して指示を出せばいいんだなというのも
こちらからしてみればはっきりわかる。
「自分でできることとできないことを切り分けてから質問してきて」
「なにをどこまでやったのかを説明してくれる?」
このふたつを受けて出てくる答えは、結果的には同じものであることがほとんど。
しかし出てきた答えにより分かる情報量は、
問を投げた側にも投げられた側にも、雲泥の差となる。
適切な答えが返ってこないのは
適切な問いを立てられていないからであって
促し方、誘導の仕方がへたっぴぃな教育係がほとんどだ。本職じゃないから仕方ないんだけど。
考えさせたいなら、遠回しに誘導するよりもっと直接的にどう考えてるか聞いたほうが早いしコミュニケーションコストも下げられるし、同時にコミュニケーションのクォリティも上がる。
誘導される側も、もうちょい自分がどう考えてるかを詳しく説明するのを挟んだほうがいい。
結局はコミュニケーションの主導権を握りあっている関係になってるから摩擦が強くなるわけで、もっと対等というか、上司と部下ではなくチームの仲間って感じになったらいいのにねー
下書きを10分で1記事に仕上げたチャレンジ12日目。
同居人くんに話した内容を、より端的に
語ってくれていた記事でした。
忖度なく主張するということについて
改めて同居人くんと話してみる材料に
使わせていただきます。
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