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徒然日記 宿題がなぜ必要なのか考えてみた

12月になりました。2024年もあと1か月。そしてやってくる子供の冬休み。

小学校に入学してから不登校だった娘が、4年生になったら急に教室に行き始め、2学期からは毎日朝から登校するようになりました。本人は、「学校楽しい」と言っています。突然の変化。この辺の変化についてはまた後日考察してみたいと思います。

学校に行き始めるとやってくるのが『宿題』の山。

学校から疲れて帰ってきてからの宿題はしんどそうです。そういうときはやらなくていいから休みなさいと娘には伝えます。

一緒に下校する娘の友達たちも、やっぱりしんどそう。というより、その子たちの親御さんが宿題をさせることに必死すぎて、親子喧嘩になってるそうです。

頭ごなしに、『提出しなきゃいけないから』という理由だけで宿題を無理矢理やらせて、本当に意味があるのでしょうか。その時間、本当にその子たちの為になっているのでしょうか。

親に怒られながら嫌々する宿題って、何の為にあるのでしょう。

そもそも、こんなに沢山の宿題が課されて、しかも提出期限は次の日、出さないと怒られる、成績が悪くなるというのは、世界的に見ると異色のようにも思えます。

日本の宿題を取り巻く考え方は、100年前から変わっていないのだそうです。

諸外国の休みの過ごし方は、体験重視。休息重視。
フィンランドでは、子供の過労リスクの回避のため、先生の仕事は宿題の添削よりも重要なことがあるためなどの理由で、1912年には宿題を禁止した学区もあったとか。でも学力は低くない。

日本で言う漢字テストや算数テストの勉強は、授業の中で徹底してやるんだそうです。

そんな外国と違って日本では未だに宿題神話が信じられているのはなぜでしょう。

日本の先生の中には、「本当は宿題出したくないんですけど」と言う人も実は居るんですよね。娘の不登校中、いろんな先生とお話させていただいて、我が家が辿り着いた答えは、『大人が子供の様子を知るため』でした。

今、子供が勉強で躓いても親が教える時間も無いし、そもそも教えられないという親御さんも多いです。指導要領もかなり変わりましたからね。

私自身、塾の経営・講師をしていたときに親御さんと面談していて、この内容の相談をよく受けました。

そうなると今の時代、その分の指導負担は当然先生に向くんですよね。

先生に、つまり学校でちゃんと指導してほしい。
学校がダメなら塾に行かせよう。

そうして子供たちがホッと一息つく時間が減っていき、子供たちからは疲れと愚痴ばかりが零れる。

先生たちも、子供たちには笑っていてほしいんです。だから、勉強で躓いているところがないを知るために、宿題からそれぞれの子供の様子を見ようとしている先生も居るんじゃないかなと思うんです。

希望的観測かもしれません。

でも、もしある宿題を出して、ほとんどの子ができていなければその部分の授業をもう一度やった方がいいかもしれないと思う先生も居るかもしれない。

○○さんはいつも宿題を出すのに、最近はどうしたんだろう。と気に掛けるきっかけになるかもしれない。

家庭と学校の連携が上手く取れない昨今、宿題からわかる情報ってたくさんあるように思えます。

子供からしても、苦手な場所を先生に伝える早い手段になるかもしれません。

どうせ宿題を無くせないなら、そういう風に宿題を活用してもいいんじゃないかと、先生と話して、そして娘と話していて思い至りました。

我が家は私が娘に勉強を教えてあげられるので、宿題に関しては口うるさく言いません。やらないならやらないでいいし、やるなら字は丁寧に書くことという方針の下、娘自身に考えてもらっています。

宿題をやらない日もあるし、前向きにやってる日もありますが、今のところ成績は申し分ないですね。わからないところもすぐに聞きに来てくれます。

無理矢理宿題や勉強をやらせても頭に入らない。

これはもう皆さんが自身の経験を通してわかっていることだと思います。怒ってイライラして親子喧嘩をするくらいなら、いっそほっといてもいいんじゃないかなと思います。

勉強や宿題をポジティブにやりたいと思わせるトークをするのが『周りの大人』の役目と私は思っているので、そう思わせられなかった時点で大人側の負けです。だって子供はまだ経験が無いんですもん。わかりませんよ、怒られたって。自分もそうでしたよ。

それにすっっごく疲れているのかもしれません。小学生の不眠症罹患率、精神病罹患率、不登校率、自殺率は年々上昇しているというデータすらある現状です。自分の子が過労で自殺したり不眠になって亡くなったらと思うとすごく怖いです。

そんな現代日本の宿題とは、無理矢理子供にやらせるものではなく、宿題というツールを通して子供の様子や状態を観察・理解する、先生や親のためのツールなのではないのかとさえ思うんです。


子供になぜ宿題をするのかを聞かれたときに、「あなたのことを知りたいから」「わからないところはどこなのかを先生に知ってもらうため」と伝えられれば、今の子供たちって頭がいいから少しずつわかってくれると思います。

なぜ宿題をしなければならないのかと思うなら、「宿題を通して先生にわからないところを聞こう」「自分のメンタルや体調のバロメーターにしよう」と考えてみてもいいかもしれません。こちら側には宿題を無くせませんからね。いっそ活用するって考えになった方が時間を無駄にしなくて済みそうです。

もし、この記事を読んでいるあなたが宿題のことで悩んでいるなら、試しにそんな風に考えてみてください。

ダラダラと、半分備忘録のつもりで書きましたが、この記事が悩む誰かの役に立ちますように。


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まつかほ(STORYマルシェ)
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