除草剤を使わない大豆の培土式カルチ除草 1回目
先日、有機栽培農家さんたちと大豆のカルチ除草のやり方についての、勉強会をおこないました。
有機栽培農家さんたちにとって、一番の問題は作物の生育を邪魔する雑草をどう抑えるか、コレが基本で、最も重要な課題になります。
特に、生育初期から雑草を取り残してしまうと、後々大変になるので、最初が肝心です。
培土式カルチ除草のやり方は、資料や動画などの技術マニュアルもありますが、今回は実際の圃場での実地勉強会です。
農家さん同士も、意外にも他の農家さんが作業をしているのを間近に見ることは少なく、貴重な機会になりました。
大豆の子葉が地面から顔を出した時が、カルチ除草1回目の適期です(写真)。
せっかく出てきた大豆を、日農機の「草かるチ」を使って2~3㎝ほど培土して、もう一度埋めてしまいます。
結構大胆に培土して、さらに熊手・チェーンを大豆の上からかけていきます。
見学者からは「こんなに培土して大丈夫なの?」「チェーンで豆を傷めないの?」と驚きの声が上がりますが、大丈夫です!
「話は聞いていたが、実際に見てみないと、ここまで思い切ってはできない」との感想もあり、百聞は一見に如かずでした。
この後、1週間間隔で6~7回程度、機械の設定を少し変えながら、除草していきます。
参考に、過去の大豆圃場の写真です。ほとんど雑草無く管理することができます。
日農機の「草かるチ」を使った培土式カルチ除草の技術は、北海道で大規模に栽培されている豆類やじゃがいも、トウモロコシに対応できます。
機械作業で大規模に効率的に除草できる技術です。
除草剤を使わなくても、本当にきれいに除草できます。
この除草方法のポイントは、
① 作業効率(1時間に1~2haを作業することができる、除草適期をのがさない)
② 除草効果が非常に高い(ほとんど取り残しをしない)
③ 誰でも簡単にできる(農作業経験ゼロからできます)
④ 作物を傷めない
といいことずくめです。
この方法で、大豆であれば一人で20haの畑をつくることができます。
無農薬の有機栽培で小麦・大豆を一人で50ha以上栽培している農家さんもいます。
肥料の値上がりもあり、慣行農家さんの中にも、有機栽培へ転換する方も増えてきました。
今、拡大していきている大規模畑作有機栽培では、肥料の使用量を極わずかにできますし、農薬代はゼロです。
安定した収量で高品質、農薬・肥料・機械などのコストを大幅に低減できるので、利益率の高い農業経営になります。
生きた土、健全な作物、人間の健康。子供たちの未来のために・・・
私たちの全ての技術は、有機農業をはじめたい方、どなたにでも共有いたします。
気になる方は、ご連絡ください。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?