8・9月絶対に読んで欲しいオススメブログ〜臨床に活かせる3つのブログ〜
本日も臨床BATONにお越し頂きありがとうございます。
臨床BATON90日目を担当します脳外臨床研究会 触診講師・触診アシスタントの橋本一平がお送り致します。
僕自身は臨床経験12年目の理学療法士です。今まで急性期、回復期、訪問、老健、デイケア、デイサービス、そして、現在は生活期の病院で日々臨床に向き合っております。その中で、患者様が自宅に復帰する為に何が必要かを考えた時に基本的な動作に加えて、応用動作や応用歩行の必要性を感じ、現在は講師をさせて頂いております。
そんな私が今回お送りするブログは30日という月の終わりに相応しく、8・9月の臨床BATONの中から絶対に読んで欲しいオススメブログを総合的かつ僕の独断と偏見を織り交ぜながらトップ3のランキングをつけて皆様にお送りいたします。
初めてお越し頂いた方やもう一度、読んでみたくなった方などが臨床BATONを読むきっかけにして貰えれば、嬉しく思います。また、ブログフォローもお待ちしております!
*気になったブログには「スキ」や「コメント」もお待ちしています。
では、早速いきましょう!!
それでは、第3位からいきたいと思います。
第3位は、、、、
長下肢装具の効果を知りたい!!
74日目を担当された田舎の一匹狼セラピストのPT貴田農士さんの「長下肢装具歩行練習の即時的効果ってなんだ?〜随意運動?バランス?〜」のブログです。
このブログを選んだ理由としては、
最近の臨床において、長下肢装具を使用する頻度が多くなっています。私が新人の頃は装具を使わずに治療することが良い(色んな意見があると思いますが)と言われていたことがありました。装具を使用することがいけないことであるとマイナスなイメージを持っているセラピストも多くいました。しかし、近年において多くの研究や著書により必要性や重要性が示されてきています。ただ、とりあえず長下肢装具を使用して立位・歩行するだけになっているセラピストがいるのも事実です。なぜ使用するのか、そして、何で評価して効果判定するのかを明確にしないと使用している意味がありません。そんな不明確にしている考えを明確にしてくれるブログだからです。
それでは内容にいきましょう!!
貴田さんが長下肢装具のよる立位、歩行練習において検討していることは
・家族や本人への装具購入の提案の仕方 ・装具選定の基準、考え方
・練習時の装具の設定(角度や油圧など) ・介助方法、介助技術
・歩行速度 ・実施頻度(量) ・実施環境(練習場所) ・難易度調整
・機能的な目的 ・効果判定(即時効果含む) ・脱却判断、時期などです。
長下肢装具歩行練習での効果判定、特に即時効果をどのようにとらえていくかという内容を今までの経験を踏まえて記載しています。
さて、皆さんは上記の内容を踏まえて長下肢装具の歩行と立位を検討しているでしょうか?もっと安易に長下肢装具を使用していることが多くないですか?私自身も長下肢装具を勉強するまではそうでしたが、とりあえず、が多かったように思います。しかし、貴田さんはこれだけの評価や設定は最低限した中で実施しているということです。これだけでもとても参考になりませんか?しかも、ブログ内ではこれだけではなく、長下肢装具を使用することで起こる弊害についても記載されています。
次に、長下肢装具使用における効果判定についても記載されています。
貴田さんは「抗重力筋(姿勢筋)の筋緊張の変化」であると判断し、触診を介して即時効果、前後比較するようにしています。この理由は、歩行とは主に筋緊張制御であるという理由からとしています。
長下肢装具使用での立位練習や歩行練習の後に筋緊張の変化があったかを見ることが効果判定として最も大切と考えています。
皆様は長下肢装具使用時の効果判定は何で行なっていますか?長下肢装具を使用しただけで終わっていませんか?私自身は新人の時はいつもとりあえず実施してみて、なんとなく良くなったかなと感じていましたが、どのように評価したら良いのか明確に分からないままでしたが、このブログを読むことで、効果判定をどのようにすれば良いのかが明確になり、長下肢装具を使用する意義、目的が明確になりました。
その他にブログでは、治療展開や他職種へのつなげ方、効果がでないときの工夫してみること(難易度設定・環境設定、目標設定)についても記載されています。
効果が出ない時の工夫に関しては、環境設定では視覚・前庭系どう考慮するのか?どのような場所で治療を行なっていくべきかを視覚・前庭系を考慮して記載しており、これはかなり参考になりますよ。
そして、難易度設定、目標設定についてもかなり参考になる事ばかりでもっと早く知りたかった内容ばかりであり、私も後輩にオススメしたいブログの内容になっています。また
これだけ長下肢装具の効果判定について記載ブログは見たことがないので、皆様も是非一読してください。長下肢装具に対しての概念が変わりますよ。
次に第2位は、、、、
経口摂取可能どうか判断したい!!STはどうやって判断しているのか?
臨床BATON 78日目を担当した急性期でスーパーSTを目指すゆっこさんの「経口摂取開始の判断基準〜常温水3ccが飲めるかどうかが鍵〜」のブログです。
このブログを選んだ理由としては、
僕自身、PTということもあり、いつもSTがどのような基準で嚥下機能が良いや難しいを判断しているのかを知らなかった、、、しかもそれがたった3ccの常温水でわかるという事、痰の色を見て、嚥下の評価をするかどうかを判断している。それをこのブログを読んで教えてもらいました。
そして、嚥下はSTの専門分野ではありますが、施設や訪問など特に地域の分野においてはSTがいない場合もあります。しかし、それらの分野でも痰の色を見分ける事で嚥下の評価が可能かどうか、判断することができるのかということにも気づかされたので、明日から見てみようと思いました。また、STだけではなく、是非、PT・OTにも読んで欲しいブログ内容となっています。
では内容にいきましょう!!
一言で言うと「常温水3ccが飲める嚥下能力があればSTによる直接訓練を開始
する」ということです。
経口摂取開始の判断の前に、嚥下機能スクリーニングテストとして水飲みテストを実施することが可能かどうかの判断が必要なり、黄色の乾いた痰の塊があるときは、水飲みテストは実施しません。
痰色で判断しているとか知らなかった!誤嚥性肺炎など嚥下障害のある患者さんは、
それを排出できなかったり、飲み込めなかったりすることが患者様にとってはリスクになります。
患者様は痰を排出できない、口腔内に貯留する、、、これはいけないですよね。
黄色い痰があることで水飲みテストが実施できないことを評価していました。
これでSTがいない施設などでも嚥下の評価が可能かどうか判別できますね。こんなに簡単に分けられるとは本当にすごいです!!
ゆっこさんが「常温水」で検査する理由には、患者様の生活を考えているからこそ「冷水」ではなく「常温水」で行う。評価の為にしているのではないと感じました。
文献や学校で教わったものをただ実施するのではなく、患者様の生活に合わせた評価にすることで、「冷水」から「常温水」で見ていくという工夫がされているのだなと感じました。
また、3ccにすることにも患者様のリスクを管理しての量であるということもブログ内で説明されています。また、開始食のゼリーの形態に関しても記載されています。それらは是非、本文を購読してください。
今回のゆっこさんのブログで、STがどのように基準で嚥下機能が良いや難しいを判断しているのかを知ることができた。
そこには、ゆっこさんの患者様の生活を考えた配慮やリスク管理があり、常に患者様のことを考えているゆっこさんらしい評価の考えだなと感じました。
私自身も経験年数が浅い時は文献に書かれている評価をそのまま正しいと思い込んで実施していました。
それを今回のブログを通して、再度、今実施している評価が患者様の生活を獲得することに繋がっているのかを見つめ直す為にブログであると私自身感じました。
明日からの皆様の臨床の見方が変化するブログ!是非、一度購読してみてください!
そして、輝く第1位は、、、
循環器に問題がある患者様を担当する時には必ず知って欲しい!!
第64日目は、広島県のセラピスト、ミッチさんの
「運動前の需要観察項目!〜超簡単に循環動態を把握する方法〜」のブログです
このブログを選んだ理由としては、
循環器の疾患を合併症に持つ患者様って臨床の中でも多いと思います。その時に、皆様はどのようなリスク管理をしていますか?バイタルサインをとりあえず取るだけになっていませんか?私自身、新人の時とかはずっとそうでした。とりあえずは、、、バイタルサインをとっておいたらいいか!、、、という安易なリスク管理。リスク管理をしているようでしていない。循環器のリスク管理ってどうやったらいいのか分からない、でも何にも起こってないから大丈夫とかなり危険な状態で患者様の治療を実施していました。今思うとゾッとします。そんな経験があるセラピストもしくは今そんなリスク管理をしている人には必ず見て欲しいブログとなっております。
では、内容にいきましょう!
ステップ1:運動中の循環動態について
循環動態が悪く、血流が低下している状態で運動を始めると、骨格筋以外の臓器は更に血流が低下してしまうため各臓器への負担が大きくなるということ!
これは、リハビリを行うセラピストであれば、絶対に押さえておかないといけないリスク管理ですね。運動した時の患者様のサインを見逃さない為にも循環器に問題がある患者様にはいつも以上に症状の確認が必要になります。皆様も注意です!
ステップ2:心臓の状態により低灌流なのか?うっ血しているのか?
心臓の状態が悪くなると、収縮機能が低下し全身に血液を送り出せない状態の「低灌流」と、拡張機能が低下し全身の血液が心臓に戻れず、滞留してしまう状態の「うっ血」!循環動態には、この2パターンあります!
新人の頃には全く分けて考えていなかった。何もしてなかった自分が恐ろしくなってきました。
「低灌流」の場合:四肢の冷感、脈圧が小さい、尿量低下、低Na血症、傾眠…と所見はありますが、今回は尿量の把握についてお伝えしてくれています。
ミッチさんはブログの中で尿量はバイタルサインと並に重要であると言っています。また、高齢な方は尿量がそもそも減少しており、更に心臓の状態が良くない場合は血液循環量が低下し、尿量が低下すると言っています。そして、治療薬として利尿剤を用いることも多いので脱水には注意が必要とあります。
皆様も施設や病院で勤務している方が多いのではないのでしょうか?リハビリを実施する際にはより尿量を把握してリスク管理をしていかないといけませんね。そして、服薬状況を考えて尿量を考えた上で、リハビリしていく時の負荷量を決定していく必要がありますね。ブログには脱水のチェックテストについてのやり方なども記載されています。ぜひ、気になる方はご覧ください。
次に、うっ血の場合:頸静脈怒張、起座呼吸、胸水、下腿浮腫…と所見はありますが、今回は下腿浮腫についてお伝えします!!
心性浮腫の場合の特徴や強く起こる部位。そして、見分け方のテストも記載してくれています。
浮腫がある場合、筋ポンプ作用を促さなければ…
しかし、運動を急激に行ってしまうと、ただでさえ血液の渋滞が起こっていたところに静脈還流がいっきに増加し、更に心臓への負担が増加してしまうことが予測されるとあります。私自身も筋ポンプを促さないと一生懸命動いてもらったり、動かしたりしていました。すると、先輩からリスク管理ができていないととても叱られた記憶があります。
では、どうするのか?という方法をブログには記載してくれています。
今回のミッチさんのブログでは、循環器の疾患を合併症に持つ患者様のリスク管理をどのように行なっていけば良いのかをわかりやすく解説してくれています。また、バイタルサインが全てではないということを気づかせてくれ、リスク管理する為の引き出しを増やしてくれるそんな素敵なブログでした。今回のブログだけでなく、循環器についてミッチさんは過去にも面白いブログを書いてくれています。循環器のリスク管理に苦手意識がある方はかなり苦手が和らくことと思います。是非、読んで頂ければと思います。
最後に、、、
<皆様に重大なお知らせがあります>
10月より臨床BATONが300円の有料マガジンになります。
これまでに臨床BATONでは4ヶ月で90本の記事を書かせてもらいました。1年後には約200件、2年後には約400件を読むことができます。300円なので1日約18円で読むことができます。これは非常にお得ですね!
また、有料にする事で無料では書けなかった内容や情報を皆様にお届けします!
ブログを読んでいただけると評価の意義や治療の新しい視点、リハビリに取り組む姿勢などの変化を感じることが出来ます。
これからも『ブログメンバーと共に学び、成長していくことを目指したブログ』を皆さんにお届けするために切磋琢磨していきます。
10月からは月、火、木、金の週4回更新になります。
10月よりパワーアップした「臨床BATON」をどうぞよろしくお願い致します。
10月1日有料ブログ一発目は清水啓史さんのブログです。テーマは『マッサージ!臨床でどう活用していく?〜マッサージの効果を出すために考えること〜』です!
内容としては、マッサージという手段を適切に選択して、臨床で効果を出すためのポイントを伝えるようになります。
皆様もマッサージをリハビリの治療手段として、実施すると思います!しかし、マッサージって教えてもらうこと少なくないですか?それをこのブログでは効果を出す為にどうしたら良いかを示してくれます。是非、読んでい頂ければ、皆様の明日からの臨床が変化します。有料マガジンにて皆様とお会いできるのを楽しみにしています。