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考えるクセをつけて働き詰め農家から卒業する

昨日のことですが、農業研修を希望される方と話をしました。

基本的には来るもの拒まずのスタンスですが、お互いの条件に折り合いがつかない場合もあるので事前に確認するために話をするようにしています。

ふだんなら畑まで来てもらって、育っている野菜を見ながら話すのですが、今回はZoomでオンライン。

会うからこそわかる空気感みたいなものはなかなか感じられませんが、遠いところからわざわざ時間とお金をかけて来ていただかなくても話ができるのはオンラインの良い点ですね。

それはさておき、話した内容は詳しく書けませんが、研修を希望しているので作業日程はどんな感じなのかを簡単に説明しました。

うちでの研修は、基本的に平日の午前のみ。土日も休みです、と。

一般的な農家研修だと、明るいうちはガッツリ働かされるイメージがあるかと思いますが、うちは真逆。物足りないくらいの作業時間です。

これはすごく驚かれました。

その方は、他農場で1週間ほどの農業体験をしたときは早朝から日没まで働かされたと言ってました。それが普通だと思っていたと。

たしかにそうかもしれません。受け入れる農家としても、せっかくの労働力がタダで使えるわけですからフルに働かせたいでしょう。そういう研修生をあてにして作業スケジュールを組み立てている農家もいることを知ってます。

一概にそれが悪いとは言いません。農業の厳しさを身をもって体験する、農家として体力をつけるために働く。そのためにあえて厳しい労働を強いる、スパルタ教育な側面もあるでしょう。

けど僕はやりません。

体育会系なノリは皆無です。根性論とかどうでもいいです。

ひらめきは心の余裕から生まれる

もちろん一通りの作業は覚えてもらいますし、出荷日には雨だろうが雪だろうが働きます。厳しい側面も時々はあります。でも研修で本当に身につけてほしいのは

考えるクセ

です。なぜこの作業を今やるのか、もっとほかに良いやり方はないのか、もっと早く終わらせるために工夫できないか、自分が独立したときに同じことができるのか、

考えるための時間、考えを整理するための時間。

そういう思考を持つために、僕のところではあえて働く時間を少なくしています。

忙しすぎる人のところに新しいアイデアは下りてきません。風が吹けば飛ぶような小さな農家は周りと同じことをやっていても突き抜けた成果は望めませんから、他とは違うアイデア、自分なりの改善など、考える力は非常に大事です。

そのためのゆとりある生活。

研修のみならず、すでに就農している方にとってもゆとり時間を持つことは大切だと思いますので、半日とは言いませんが1時間でも2時間でも仕事を早めに切り上げて、

カフェに行ってみるとか

それができなくても

仕事仲間と雑談する時間を設けるとか

ちょっとした変化をつけてみるのはアリだと思います。



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