CYNHN(スウィーニー)の攻略法を考えてみた 【2022/9/11 ukka合同リリイベに向けて】
(※以下の文中、敬称略で失礼します)
グループ結成・初お披露目から7年を過ぎ、念願のメジャーデビューを11月に控えたukka。
そのXデーまで3ヶ月を切り、次々とお財布の薄さが心配になる心躍るお知らせが続く中、テイチクから発表されたのが、レーベルの先輩グループCYNHN(スウィーニー)との合同リリースイベントだった。
大手事務所ディアステ発、楽曲・ライブパフォーマンス・衣装デザイン・MV、どれをとっても(自分が信頼している複数のオタクからの)評価が高いグループとの対バンとなると、お!これは面白そう。
告知ツイッターの2グループの写真を見ても、うん、なかなかいい感じでヒリヒリしている。
なるほど。これは、ukkaメジャーデビューへ向けた1つの試金石。ここでお手合わせさせてもらうべき(?)ボスなのかもしれない。
ということで、いちukkaチョロヲタとして(ニワカを承知で)CYNHNの偵察にチョロチョロ出かけてみて、その攻略法なんぞを考えてみることにした。
【攻略法その1】濃い”青色”を淡く染め直してしまえ
CYNHN(スウィーニー)というグループ名は、ロシア語で「青色」を意味するそうだ。
青で統一された世界観は、ときに曲やアルバムのタイトルに、”インディゴ”だったり”クラシックブルー”だったりと、その色あいを濃く冠することで、観客の没入感を呼び起こし、ライブ会場をCYNHNに深く染めていくこともあるようだ…おっと、早くもここで取り込まれるわけにはいかないんだ。
ukkaにも強力な「青色」装備が存在する。
2018年初夏に配信され、多くの人が「ukka(桜エビ〜ず)といえばこの曲」と認識している『リンドバーグ』である。
“インディゴに沈んで、藍色に染まって”しまったら、その場所からは、もしかしたら”ごく平凡な青”に見えるかもしれないけれど、ukkaが、ショッピングモールからライブハウスからアリーナから野外フェスから、さまざまな場所で歌ってきたこの曲で描かれた「青色」は、いつだって澄み切った空だった。
ukkaには、そして、去年メンバーとして加入した「葵るり」がいる。
去年新メンバーとして加わった彼女が冠する「葵色(#AA89BD)」は、2020年の流行色としてCYNHNのアルバムタイトルともなった「クラシックブルー(#0F4C81 ※)」と比べると、格段に淡い。
※ 2020年12月末に発売された1st EPは、その年に「カラーオブザイヤー」を受賞した”クラシックブルー”のWEBブラウザ表示用の16進法の文字列(カラーコード)をタイトル表記に冠しているんだそうです。
もしかしたら、この2年は、お互いのグループにとって、これまでになく試練を多く味わった期間だったかもしれない。
たまたま、このタイミングで戦友(レーベルメイト)となった2グループのステージを彩るのは、どちらの色合いだろう?
“青”柳透に、”葵”るりを。
青と夏。
AOAWASE。
【攻略法その2】氷菓は灼熱で溶かしてしまえ
9月に入ってもまだ残暑厳しい最中である。
コンビニに行ってもスーパーに行っても、思わずアイスクリームの棚に手が伸びる季節はまだ続いている。
綾瀬志希の唐突なボーカルから始まる『氷菓(読み : アイスクリーム)』
今どきの若者は、思い出の大半は、スマホの画面の中に押しとどめて振り返るらしい。
カメラロールをスクロールすると、何年もの時間をたった数秒で行き来することができる。
未来から見た自分たちの思い出は、それでも賞味期限のないアイスクリームのように、甘く淡く、スマホの画面にずっと居続ける…うん、よくわかる…て、いやそうじゃない。
あの夏の日が、今から振り返るとほんの一瞬だったからこそ、いつまでも価値があるんじゃないのか?
カッティングのギターの音色が印象的にフレームインする『灼熱とアイスクリーム』
「暑い」「ダルい」「眠い」「楽しい」
カメラロールの中には気配は感じないけれど、時を行き来する間に、思い出す感情と感覚。
思い出に賞味期限はないかもしれないけれど、目の前の「君」に歌いかける語りかけるのは、でも、きっと今しかないんだ。
甘美な過去の思い出なんて、灼熱で溶かしてしまえ。
【攻略法その3】青のソルベに飛び込む前に、月がゆれる夜に同じなキスをしよう
CYNHNの最新曲『ソルベ』。
3分弱という短い中に詰め込んだ、今の自分を押しとどめられない焦燥感とちょっとばかりの恍惚。
アイスクリームには賞味期限はなかったのに、ソルベはどうしてこうも短い時間で溶けてしまうのか?
制作陣の名前を見ると、作詞はexねごとの蒼山幸子、作曲がアカシック奥脇達也というペアの名前が見える。
奥脇達也といえば、そう、ukka屈指の名曲『おねがいよ』の作曲者でもある。
MV冒頭、村星りじゅが時計を巻き戻すシーンが、何度も印象的にカットインされる。
月がゆれる夜だけは、同じ時間を過ごしたい、刹那に見えていても永遠、そんな、ともすると「重い女」の怨念にも似た感情が、4分あまり続く。
この曲の作詞は、同じアカシックの理姫。
ソルベは溶けきってしまう2分55秒。ちょうど同じタイミングから、茜空の「♪泣けちゃうわ」の絶唱を耳にすることができる。
堰をきったように、畳みかけるように、そこから1分余りの怨念アディショナルタイムが始まる。
【攻略法その4】新加入・広瀬みのりの得意技を封じろ
CYNHNに、6月から新メンバーとして加入した広瀬みのり。
4人体制で既に相応の時間が過ぎ、完成度・成熟度とも高いグループにたった1人で加わる、というのは、なかなか大変だと想像するのだけれど、それら全てを受け入れて、堂々とパフォーマンスする姿は、もはや古株の貫禄で(…と見てきているかのように言っていますが、これも信頼できるオタクの情報です)。
全てお見通しかのように、ステージ向こうから流し目で振り返る表情や、長年のキャリアで培ったステージの遠景での魅せ方、そして、どことなく計算しているようなしていないような、あざとさ…そう、あざとさである。
かつて、コロナ前にもアイドル活動をしていた頃、広瀬みのりは、東京大学の学園祭の「あざと対決」で見事に優勝を飾っている。
「あざとい」の大家といえば、ukkaには我らが茜空がいる。
かつて、対バンで広瀬みのりを見た茜空は、この頃のブログでこう記している。
そして、そんな広瀬みのりの大好物はメロンパンだそうだ。
メロンパン好きといえば、ukkaには、長年にわたり、折に触れてメロンパン愛を語っている村星りじゅがいる。
CHNYNに新風を巻き起こしている(と噂の)広瀬みのりの得意技「あざと」+「メロンパン」は、我らがそらりじゅコンビではさみ撃ちにすることで封じてしまおう。
【攻略法その5】綾瀬志希の手書きのちょうちょをつかまえろ
今回のリリイベで、ほぼ間違いなく歌われるであろう、CYNHNの新しいEPリーディング曲『キリグニア』
「キリグ」=「お腹の中で蝶が舞うようなワクワクした気持ち(タガログ語)」、そんな思いに近づきたいなという歌だそうで、なかなかやっぱりタイトルの癖が強い。
お腹の中で蝶が舞う?だって?
そう、MV冒頭、無音の中で、そして最終盤のアウトロで、画面の中にちょうちょが舞っている。
このちょうちょは、メンバーの綾瀬志希が手書きで書いたものがアニメーションで舞っているそうだ。
思い出した。
ukka6人の新体制がスタートした舞浜アンフィシアター。
そのオープニング動画では、メンバー紹介とともに、きれいなちょうちょがメンバーの名前を横切っていく。
そして気まぐれに止まったり飛び立ったり。
古今東西、蝶は幸運を運ぶ存在だと伝えられることが多い。
さなぎが蝶に変わる非連続性が、そのまま輪廻転生や飛躍のモチーフに例えられることも多い。
ukkaの名前のもともとの由来は「羽化」である。
少し前まで4人体制で活動していたukkaとCYNHNが、形こそ違えど、新メンバーを迎えて、また新しい形で飛び立とうとしている、そんな折、同じ花にとまる様子を見られること。
そんな一期一会を見守れる幸運。
そんな会場で、日曜日にはどんな姿の蝶が見られるだろうか?
【攻略法その6】Viva La Vidaのスカでトドメをさせ
ukkaの最新曲『Viva La Vida』は、これまでの桜エビ〜ず、ukkaのイメージとは少し異なる楽曲だ。
次々と投げ込まれるメロディ、フォーメーション。
底抜けの明るさと、そしてキラーフレーズ。
ukkaはいいぞ!楽しいぞ!
少し前のCYNHNの楽曲『絶交郷愁』にも、スカらしきメロディが取り入れられている。
早めのBPMも、前向きな歌詞も、もしかしたら僕らがアイドルグループを追いかけている理由の一つはここにあるかもしれない、という説得力の高いこの曲。
ふと思ったこと。
可能性は低いかもしれない(リリイベのセトリに入るとはなかなか思えない)けれど、この曲が『Viva La Vida』と同じ日に聴けたならば、会場中で、客席で双方のファンが一緒になって、手拍子とともにツーステを踏みたいなあ。
動き続けるってそういうことかなあ、と。
斜め45度に出たり入ったりの、双方のグループの「素晴らしき人生」に讃歌を。
おわりに
ということで、9/11(日)の西武園競輪場。
楽しい対バンライブになるといいなあ。
ここまでの長文におつきあいいただき、誠にありがとうございました。