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出会いと別れ

韓国に移住してから知り合い、頻繁には会えなかったけれども心の支えだった韓国人の友が2人いる。ひとりは昨年アメリカへ。そしてもうひとりの彼女も、今月海外に引っ越すことになった。

私は彼女から本を読む喜びを思い出させてもらい、誰かと会って話すことの幸せを感じさせてもらい、この街で今よりもっと自由に暮らせる方法を教えてもらった。

彼女はこれから、母国ではない国での生活が始まる。

きっと新しい人間関係に恵まれ、家族みんな元気で、楽しく暮らせるはずだと信じているけれど、もし辛くなった時には、私のことをふっと思い出し、韓国語で好きなだけ話してもらえたら嬉しい。彼女の前で、私が好きなだけ日本語で話していたように。

旅立つ友へ、チャン•リュジン作家の短編小説集『仕事の喜びと哀しみ(일의 기쁨과 슬픔)』の原書を贈った。この本の中に、これから彼女が暮らす街のことが描かれていたからだ。

今日、ミンジン•リーの小説『パチンコ』がドラマ化され、3月25日からAppleTVで配信が始まるというニュースが流れた。

友人がこの小説を教えてくれたことで、本を読む喜びを思い出し、私はこの文章を書きたくなったのだ。

そして、昨年久しぶりに彼女とカフェで再会した時には、こんな言葉を書き残していた。

次にいつ会えるかはわからないけれど、大人になってから、それも子どもを産んでから、国籍などの違いをこえて、くだらない話から人生の話までできる友人に出会えたこと。今とても、感謝している。

別れの挨拶で、おもわず泣いてしまった私をぎゅっと抱きしめてくれた彼女の優しさと力強さ。ずっと忘れない。

만나서 반가웠어요! 
사랑하는 친구에게...

出会えてうれしかったです。
愛しい友へ...

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