側臥位の特徴【麻痺則を下に??】
お疲れ様です。
脳リハです。
本日は、以前お伝えした背臥位に続き、側臥位のポイントについてお話したいと思います。
側臥位の特徴
側臥位では、「体重の荷重側は伸展に、反対側は屈曲を強めやすい」特徴を持っています。
支持基底面との相互作用によって荷重に床反力が集中するため、安定性が最も要求されます。
この姿勢では、よく肺痰姿勢や褥瘡予防姿勢など、ポジショニングとして導入されやすいですが、支持基底面が背臥位と比較して不安定な姿勢になりやすいため、安楽なポジショニングには注意が必要です。
脳卒中の場合
日常的に、側臥位になるパターンは少ないかもしれません。
病前なら、ソファーでテレビを見ている時、ベッドで横向きで寝るなど、何気ない場面では多かったと思いますが、まず麻痺側を下にして横向きで寝る事は無いでしょう…
なぜなら、麻痺側でどのように安定性を作ればいいかわからないからです。
不安定=姿勢制御が難しいとなれば、そこを自主トレに織り交ぜれば、安全な自主トレかつ、足先から手先に掛けての練習になり得る可能性があります。
有利な点
側臥位の姿勢は、体幹/四肢の回旋要素の変化、あるいは安定性に影響する枕の使用によって多様に変化する可能性があります。
脳卒中患者の場合、麻痺側を下にした側臥位により、触覚入力や体重の荷重を介して麻痺側を刺激できる可能性があります。
また、身体の中心と近位部間の両方の姿勢活動を促通する事も可能です。
非麻痺側を下にして側臥位は、空間上での麻痺側上下肢の運動も促通できます。
どちらを下にしても、用途に合った自主トレができるわけです。
不利な点
側臥位は、背臥位に比べて重心の位置がわずかに高く、支持基底面は長く狭い為、不安定になりやすいです。
その為、難しい治療姿勢になる可能性があります。
もし支持基底面への適応が不適切な場合は、タオルやクッションなどで対側の隙間に入れたり、体幹の前方/後方/大腿へ枕を正中に詰めることで同様に高める事ができます。
臨床のアイデア
安定した側臥位をサポートできれば、立位に比べて股関節伸展の促通や知覚は得られやすいです。
ぜひ、実践してみてください。
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