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久しぶりに"G"との対戦

久しぶりに"G"との対戦。

それは不意に訪れました。
しかし、予兆はありました。

帰宅するとマンションのエントランス内に何故か"セミ"がいました。
既に絶命しているのか、動かない。
一瞬"G"に見えました。

『そう言えば、"G"出やすい季節だな』

そんなことを思いながらエレベーターに乗り込みました。
自宅のあるフロアに着き、扉が開きます。
すると、目の前の廊下の手摺壁に違和感が・・・。

『や、奴だ。"G"だ・・・』

なかなかの大きさ。
逃げるでも無く、じっとしています。

部屋の玄関までは少し距離があります。

『このまま放っておいても、どこかへ行くかな?』

関わりたく無かったので、一瞬そんなことを考えました。

吹き飛ばそうと、ふう〜っと強く(遠くから)吹くと、なんとこちらに向かってきました。

びっくりして、思わず後退りしました。
"G"は手摺壁の天端から側面に移動して止まりました。

『ダメだ。このまま放置したら、どこへ行くかはわからない。下手したら、うちに入ってくる可能性もある。』

『これは、やらねば』

しかし、そう決意したものの、武器がありません。
会社帰りなので、かばんは持っていますが、叩けるものが無い。

しばらく、睨みあいを続けていると、捨てることが決定している靴が玄関に置いてあるのを思い出しました。

"G"の姿を確認しつつ、そっと玄関を開けて、捨てる靴を掴みました。

"G"はじっとしています。
靴の踵部分を持ち、スナップを効かせて素振りをします。

『いける』

いつも対戦時は"如何に潰さずに仕留めるか?"を美学にしています。
(後が面倒だし)

幸い、"G"の背後からアプローチすることができました。

"G"は動かない。

ゆ〜っくり、近づき、一閃。

完璧な仕事でした。

それにしても、嫌な予兆が即座に現実化するとは・・・。

ど〜でもいい予感って、結構当たるんですよね。

去年の夏は、室内で奴と大立ち回りを繰り広げました。
今日は外だったので、勝負しやすかったのは幸いでした。

毎年一回は対戦してる感じですね。
もちろん、楽しみでは無いし、恒例でもありません。
今年はもうこれで、二度とお目に掛かりたく無いですね。

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