「居心地の良さ」という居心地の悪さ
皆さんには、「居心地が良い」環境があるだろうか?
人間関係、職場、住居、環境と言った外的要因。
考え方、生き方、好き嫌いといった内的要因。
この「居心地」っていうのは、年齢を重ねて自分をわかっていくにつれて獲得していくものだろう。
いろいろな体験をして失敗と成功を繰り返していくうちに、自分の好き嫌いや得意不得意を知る。
こうして大切なものや好きなものと、避けたいものや苦手なもの、自分にとって必要ではないものを判断できるようになるのだろう。
そして、自分を知る過程で居心地の良いどこかに落ち着く。
私にも、居心地の良い場所がある。
いろいろなことにチャレンジしていく上で、好き嫌いを知って自分に合うものを選択してきた結果だ。
だが、私は「居心地が良い」と感じるとどうしても居心地の悪い環境が欲しくなってしまう。
最近の生活何だか安定してるな、と感じてきたら、新しい何かを初めて自分をきつい環境に置きたくなってしまうのだ。
ルーティーンが苦手ということもあるかも知れないが、一つ目標を達成して束の間の達成感を味わうと、
なんかつまんないなーと思ってまた何か始めようとする。
難しい方と簡単な方があれば迷わずキツそうな方を選択するし、
納得行っていることと納得いかないことがあれば、納得いかないことを考えてチャレンジしたくなる。
もちろん、人生には克服しなくて良いこともあると思う。
目の前に立ちはだかる壁全てを克服しようとするには、人生はあまりにも短い。
人生の目標において必要でない壁もあるだろう。
だが、あまりにも居心地が良い環境というのは、危険だと思うのだ。
失敗は成功の元という言葉があるが、本当にその通りだと思う。
失敗することによって、自分に足りないことがよくわかる。
超えられる壁ばかり超えていても、自分に足りないことがわからない。
居心地の良い環境に身を置くことは、すなわち失敗する機会がないということではないか?
そう考えると、これって恐ろしいことだと思う。
だから、3割くらいで自分が居心地の悪い環境に身を置いてみるのがいいかも知れない。
ちょっと苦手なタイプと付き合ってみたり、苦手だったことにチャレンジしてみたり。
考えたくなかったことを考えてみたり。
8割方失敗しそうなことにあえて挑戦してみたり。
最近なんかつまんないなーと感じるなら、こんなことを意識してみるのもいいかも知れない。