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ジャーナル カフェ
2024/08/22
店内に入って、椅子に腰をかけて声がかかるのを待っている間、その店内の香りと雰囲気で、小学生時代の記憶が蘇ってきた。
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小学生の時、密かに憧れる同級生がいた。その子は肌が白くて清潔感があって、よく泣いてよく笑う女の子。痩せていて、太もも丈の短いズボンがよく似合う。その子を見かけるとなんだか幸せな気持ちになった。頭も良くて勉強ができる。憧れでもあり、その子のことが羨ましかった。
ある時、私の友人がその子と仲が良いということもあり、幸いなことに友人と一緒に、その子の家に招かれた。おしゃれな家にはおしゃれな人が住んでいて、おしゃれな人は自分の家をおしゃれにすることが得意だ。想像通り、外観も内装も白を基調とした、清潔感のある自宅だった。
小学生の私には理解ができなかったが、玄関に枯れた花束が逆さまに吊るされていた。それは”ドライフラワー”というインテリアの一種であると、少し経ってから分かった。その束を結んでいる、細い糸の淡い白色を今も鮮明に覚えているし、枯れているのに良い香りがしたのもまだ覚えてる。
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店内に入ると、ほのかに木の良い香りがして、あの時のことを追想させた。
このカフェの空間、清楚なのにどこか家庭的な雰囲気をまとっている。
右側に見える大きな厨房と、その中で手際よく調理する女性たちの姿を見た。席は、大人数でも座れるようなソファ席や、遊び心のあるロフト席、仕切りのあって落ち着ける席などバリエーション豊かだ。
大きな窓からは、黄緑色の大きな畑が一面に広がっているのが見える。
各窓の額縁に小さなカーネーションが置いてあり、空の青と、緑と、赤やピンクのグラデーションで、綺麗な絵画の中にいるような錯覚を感じてしまうくらいだ。
席に案内されて、メニューを開く。
ふわふわ卵のオムライス
パイナップルジュース
※サラダとドリンクセット
をチョイス
余談だが、私はデミグラスよりケチャップが好きだ。
ケチャップのオムライスが好きだ。
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絶妙な半熟さ、贅沢な半熟さだ。
具材は確か、ピーマン、玉ねぎ、ベーコン、えのき。
赤いソースが濃くしっかりとしているのに驚いた。自家製のトマトソースなのだろう。この濃さは、塩味というよりは、旨味と表現した方がしっくりくる。何よりもふわふわ卵との相性が良い。優しくまろやかな卵と赤いソースの旨味が合わさり、一口目を完全に飲み込む前に二口、三口と口に運んでしまいたくなるのだ。旨味の相乗効果である。
パイナップルジュース。(写真撮り忘れ)
パイナップルの果実を絞って、そのままグラスに注いだような、果汁100%のジュース。甘味もあり、ほんのり苦味もあり天然のジュース。
真っ赤なストローがささると、こんなにも黄色いのかと驚くほど、パイナップルの透明な黄色がさらに鮮やかに見えた。
そして、なんと不思議だ。
もう1時間いるのに、まだ木の香りが香り続ける。
一定の時間いると匂いには慣れてしまうものだが、店内ではずっと香り続けている…
この日、空は晴れているのに、土砂降りの雨が降った。
このタイプの雨は10分くらいすればすぐに止むタイプの雨だな!と余裕をこいていたら、10分後さらに大降りになって、そろそろ焦ってきた。
私は帰れるのだろうか・・・
このタイプの雨はすぐに止むのではなかったか?傘は車の中にある。
閉店まであと1時間だというのに、激しくふり続ける雨。
意を決して、すぐそこの駐車場まで走っていく。
心配してくれたカフェの店員さん、ありがとうございました。
また晴れてる時、座る席を変えてまた違うお料理をいただきたい。
今回訪れたカフェ
茨城県つくば市
journal cafe(ジャーナル カフェ)
自然と都会のいいとこ取り。
皆さんもぜひ!