マドリードで死んで、ロシア・ロストフで成仏されたオレのサッカー人生。
去年の今頃、俺はひとりぼっちのマドリードで泣いて泣いて泣きまくっていた。
ずっと続けてきたサッカー人生が、今まさに終わる――。
小さいころから憧れ続けた日の丸にはかすりもせず、何万人の観客の前でゴールを決めることも、お世話になった人たちに成長した姿を見せることも、とうとう叶わなかった。
BIGになるとか、子どもたちに愛されるとか、すべての夢は自分の右足に紐づいていたはずで、なのにそれを今この瞬間に全部あきらめるんだと思うと、脳ミソが感情と過去の記憶でパンパンになって、涙を出