令和喜多みな実・野村尚平 写真小説『わたしの影』
駅の駐輪場ったら朝7時には埋まっているのだから堪らない。歩けよ、と思う。私は不動産屋さんの説明が足らなかったせいで三つの駅のバミューダ中間の部屋を借りたので仕方ない。少し離れたところに停めると帰りに迎えに行くのが億劫だ。かといってその辺りに停めてしまえば2,500円をご老体に献上することになる。悔しい。今日は来ないと信じて銀行の前に停める。私が迎えに来るまでは堂々と
「ちょっと引き落としに来ました」という顔で立っていてほしい。
2番線の5号車を目指す。それが最も効率の