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#音楽 記事まとめ

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楽曲のレビューやおすすめのミュージシャン、音楽業界の考察など、音楽にまつわる記事をまとめていきます。
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2019年9月の記事一覧

I'll Be Waiting: カントポップ以前  【香港カントポップ概論:前史】

【一代一聲音〜時代の声、時代の詞〜:香港カントポップ概論】前史 "Cantonese"(広東語)と”Pop”を足した「カントポップ」(Cantopop)という英単語がはじめて使われたのは1978年、香港在住のスリランカ系音楽ジャーナリスト、ハンス・エバートがアメリカの『ビルボード』誌の記事で用いたのが最初ということになっている。 ちなみに「J-Pop」という言葉は、1988年、洋楽専門で放送を行なっていたラジオ局J-Waveが自社で流せる洋楽っぽい日本のポップスを呼ぶため

サントラ紹介:「va-11 hall-a COMPLETE SOUND COLLECTION」

この記事は、2019/8/24(土)に開催された「第108回 トライノート おすすめサントラスペシャル」内で筆者が発表したものをブログ記事用にアレンジしたものになります。当日の発表スライドは下記のリンクからご参照ください。 今回は、Steam/PSVita/PS4/NintendoSwitch等で配信されているゲーム「va-11 hall-a」のサウンドトラックの紹介記事です。ゲーム内容の紹介とサントラの紹介を合わせてさせて頂きます。 (ゲーム紹介)まずはゲームの紹介

¥100

「 #ハロプロで一番好きな曲と歌詞は何ですか? 」で深層心理がわかる。

「 ハロプロで一番好きな曲と歌詞は何ですか? 」ハロプロ好きの人と話すとき、必ずしちゃう質問です。その人が生きるうえで大切にしているものや、思考が少しわかるんですよね。相手への理解が深まるし、距離も縮まって、一気に打ち解けることができるんです。 ハロプロって20年以上続いていて、とにかく膨大な楽曲数なんです。「モーニング娘。が好き!」という人でも、推し曲はばらけがち。同じフレーズでも、人それぞれ解釈が違って面白いんです。 ハロプロで好きな歌詞、刺さった曲で深層心理がわかる

現代で最高のミュージシャンは「とたけけ」である可能性について (翻訳)

はじめに Kotakuに寄稿されていた"K.K. Slider Is The Most Influential Musician Of Our Generation"(とたけけは私たちの世代で最も影響力を持ったミュージシャンである)という文章がとても興味深かったので、拙いながらも勝手に翻訳させていただきました。 https://kotaku.com/k-k-slider-is-the-most-influential-musician-of-our-gen-18377467

【和訳】 Post Malone & Swae Lee - "Sunflower"

Writer:@raq_reezy 今回は番外編ということで、Post Malone & Swae Leeによる「Sunflower」の和訳をお届けします。 ぜひ、以下の記事と合わせて読んでみてください。 あわせて読みたい 「太陽」を見つめるのは誰か (Post Malone - "Staring At The Sun" ft. SZA) 1バース目(Swae Lee)Needless to say, I keep her in check She was a bad

ヒプマイ楽曲に見るHipHopのエッセンス 前編

アーイ🙌 てな訳で、ヒプノシスマイクの話をします。 筆者はヒプマイについては、曲をチェックしている程度のライト層なのですが、HipHopをテーマにした今までにない二次元コンテンツと言うことで、この試みに興味を寄せています。 ヒプマイ曲については、リリックの考察(熱量が高い)や、モチーフの元ネタ、ラップのフロウについての解説が既に多数存在しています。 そこで筆者としては、ヒプマイ曲のトラックについて掘り下げてみたいと思います。 トラックを聴くだけでも、HipHopの様

【rural 2019】3泊4日テクノ山籠もり・前編

かつて石野卓球さんがテクノという音楽を「都市の民族音楽」と説明したように、テクノ、ないしエレクトロニック・ダンスミュージックは、本質的に大小さまざまな意味での"都市性"を内包しているように思う。電力供給ネットワークが世界各地の人口過密地帯を覆い、それでも人々の肉体から滲み出るようにして生まれた根源的なダンスへの欲求。われわれは都市生活の窮屈な日常から逃れるように、夜な夜なクラブへ行き、DJのプレイする大音量の音楽を浴びて心を無にして踊り、そして朝には再び日常に帰っていく。

ヂアナ・オルタ・ポポフとの幸福な出会い 〜 トニーニョ・オルタを呼ぶことになるとは思わなかった〜

ヂアナ・オルタ・ポポフの音楽は特別だ。彼女の才能はそれを好きにさせると同時に、それを守ろうと思わせる。この音楽を心から堪能しよう。【イヴァン・リンス】 ヂアナの音楽にはミナスの音楽の過去と未来が表れている。【トニーニョ・オルタ】 ・・・・・ ヂアナ・オルタ・ポポフとの出会いは、まだ、ラティーナに出戻りする前に遡る。2014年5月号で、ベーシストで音楽理論家の濱瀬元彦さんと、ミナス新世代を紹介する記事を編集部に提案し執筆した。 濱瀬さんがミナス新世代ディスクガイドを32

「5G時代のエンタテインメント」は”ライブのクラウド化”、そしてマルチバースへ

エンタテインメントは常に”テクノロジー”による環境の変化にさらされながらも、それを活用する新世代のアーティスト、クリエイター、ビジネスマンが出てきて、彼らが次世代のメインストリームになる、という歴史の繰り返しを経ています。 (ピンク・フロイド、小室哲哉、ジャスティン・ビーバー、西野カナ、GReeeeN、あいみょん、そしてLil Nas X) これが『エンターテック』の考え方で、そうした歴史を知っている/知らないアーティスト、業界人他と一緒にエンタテインメントの未来を作る”勢い

「週刊カニエ・ウェスト」Vol.2

『カニエ・ウェスト論 《マイ・ビューティフル・ダーク・ツイステッド・ファンタジー》から読み解く奇才の肖像』(カーク・ウォーカー・グレイヴス著、池城美菜子訳・解説)の発売を記念した隔週連載「週刊カニエ・ウェスト」の第2号を更新しました。本書とあわせてお楽しみください(前号はこちら)。 * ・《My Beautiful Dark Twisted Fantasy》の制作秘話を明かす——リック・ロスの自伝が発売  リック・ロスが自伝『Hurricane』を9月3日に上梓(じょうし

それでも長く生きていると、音楽の壁が突然壊れる瞬間がある

自分とはいつのまにか遠い存在になっている曲があって、そして気がつくと、まあまあな壁が出来上がっているってこと、僕は、よくある。 僕自身は44歳なので「33歳から新しい音楽を聴かなくなり、35歳を超えると音楽自体を聴かなくなる」だとか「音楽の好みは14歳の時に聴いた音楽で形成されている」といった記事にもある通りだし、だけど音楽業界に17年も在籍させてもらえたせいか、多少は柔軟なんだろうけど、でもだいぶ音楽の趣味は仕上がっている年齢であり、たくさんの壁が出来上がっているとは思う

グッドミュージックの宝庫|ライブ・セッション動画チャンネルとは

1. ライブセッション動画海外のアーティスト名をYoutubeで検索すると、MVともライブ映像とも言えないけどスタジオのような部屋でメンバーが実際に楽曲を演奏するクオリティの高い動画がよく出てくる。 Studio live sessionなどと呼ばれるこれらの動画。 動画配信を中心とする音楽メディアが海外では多くあり、それぞれのYoutubeチャンネルで様々なアーティストを招いてスタジオ・ライブ・セッション動画を配信している。 映像も綺麗で、録音環境も良くて、なおかつ気

Spotifyリスナー10万人突破記念!サブミッションnoteを始めます。

皆さんこんにちは。作曲家で音楽プロデューサーの齊藤耕太郎です。KOTARO SAITO名義で自身の作品を発表しながらCMなどの映像音楽を作っています。 直近のお仕事。 7月に開催されたSoftBank World 2019の開会映像の音楽。孫さんのご登場を音楽という形で彩らせていただきました。テレビなどのニュースでも、この映像とともに流れていましたね。音楽プロデューサー冥利に尽きます。 そして・・・ようやく最初の関門を突破しました。 ついに、Spotify月間リスナー

JK から共感の嵐! 井上苑⼦に LINE MUSIC 部が突撃インタビュー!!

LINE MUSIC では⾼校⽣を中⼼にティーンのリアルな意⾒を交換したり⾳楽が好きな仲間たちと活動を⾏う「LINE MUSIC 部」🎵を結成しています。 その LINE MUSIC 部が今回、シンガーソングライターの井上苑⼦さんをインタビューすることになりました。JK たちのドキドキな初インタビューの様⼦をレポートします☆  インタビューに挑戦してくれたのはどちらも⾼校三年⽣のゆめのちゃんとまうちゃん。苑⼦さんの⼤ファンだというふたりはとっても緊張しながらインタビューが