【映画感想文】途中で見るのを断念してしまった『フルメタル・ジャケット』
名作と名高い『フルメタル・ジャケット』を見ました。
時間があったのでいつも通りプライムビデオを開いたところ、一番最初に目に留まったのがコレでした。
「これは見るしかない」そう思った私はすぐさまクリック。だがその1時間後には視聴をやめてしまいました。その理由と感想を書いていきます。
※ネタバレ注意※
感想
これは痛烈。見ている最中も辛いし、見終わって数時間経っても辛い。
何が辛いかって、”微笑みデブ”というあだ名を付けられたキャラが可哀想過ぎる。海兵隊に志願したものの、教官からの鬼指導に耐えきれず、仲間からも暴力を振るわれ、卒業式で教官を殺して自殺してしまう。
これが辛すぎて私は映画を見るのを途中でやめてしまいました。表現が上手すぎます。
字の通り「限界まで追い込まれ」てしまい、それを超えてしまう。そうなるまでの微笑みデブの表情や声が変化していくのを見ると胸が苦しくてたまらない。正直この俳優(ヴィンセント・ドノフリオ)が一番演技力あるかも。
ちなみに「フルメタル・ジャケット」は彼が教官を撃ち、自ら銃口を咥えて引き金を引いた際に装填していた銃弾の名前です。完全被甲弾と言うらしいです。
また、彼がリンチされる時、優しくされていた主人公は最初渋々でした。しかし、主人公はなぜか他の人より多く、強く叩く。これは恐怖しかないです。
マジで2重人格だなと思いましたが、よく考えてみれば教官も微笑みデブを急に褒めてたし、人間全員2面性があるのかも。
もう一つ、私が視聴をやめた決定的な場面が、一人の兵士がヘリから民間ベトナム人を撃ちまくるシーンです。これは実際にもありそうで怖かった。
このセリフの後に笑いながら「戦争は地獄だろ?」と主人公に問いかけます。自分の気を狂わせなければ自分を保っていられないのでしょう。
この2つが私が視聴をやめてしまった理由です。決してつまらないからではなく、見る人を辛くさせるほど出来が良すぎたからです。
まとめ・最後に
他の方達の中には「これはそこらの反戦映画ではなく、戦争の現実を移した最高の反戦映画だ」との主張がありましたが、私も全くその通りだと思います。
普通の人間じゃほぼ見ることのない、「戦争に行くまで」をグロく、悲惨に、痛烈に描いています。これほどの映画がどこにあるのでしょうか。もしあったら教えて欲しいくらいです。
ぜひ見てください。↓
主人公”ジョーカー”
「俺はクソの中にいる…そうだ。だがまだ生きている。そして恐れるものは何もない。」
「full metal jacket」FlickrユーザーDaniel Duende Carvalhoより ありがとう
「Full Metal Jacket」同じくThomas Hawkより ありがとう