
生成AIでMicrosoft IMEとGoogle日本語入力の辞書を作る
プロンプトで変わった色を指定したくなる
画像生成のプロンプトを考えていると、色のテイストを変えたくなることがあります。例えば「黄色」ではなく「ウィンザーイエロー」とか、「赤」ではなく「ヴァーミリオン」とか使いたくなります。
Microsoft Designerなら日本語そのまま通用しますが、そうでない生成AIもあったりして、その時「ウィンザーイエロー」や「ヴァーミリオン」の英単語のスペルが出てこず手が止まってしまうことばしばしば。
無料枠で利用しているChatGPTやClaudeの1ターンを、単語を訳すために費やすのはもったいない。DEEPLやGoogle翻訳に移動して訳させるのも面倒くさい。
かな漢字変換辞書の充実
そこでかな漢字変換です。辞書にたくさんの色を登録しておけば、スラスラとプロンプトが作成できるのではと考えました。
Windowsであれば、Microsoft IME、Google日本語入力、ATOKが3大 IME (FEP) ですよね。これらの辞書を生成AIに作ってもらおうという試みですが、私は有償のATOKを利用していませんので、本記事では除外します。
辞書を作るためのプロンプト
何も難しいことはありません。次のプロンプトをClaude 3.5 Sonnetに投げただけです。
日本語の色、例えば「みどり」「あか」「おれんじ」などの色を表す単語を、英語に変換する辞書を作成してください。Microsoft IME用とGoogle日本語入力用の辞書を作成して、.txtファイルとしてダウンロードできる形で提供してください。
Claudeが出力する辞書ファイルの文字コードがUTF-8です。csvファイルだとExcelに関連付けられている人も多いでしょう。Excelで辞書ファイルを開くと文字化けするのです。設定の問題なのですが設定いじるのも面倒なので、ここは .txt ファイルとして出力してもらうことにしました。

Claudeではアーティファクトから辞書をダウンロードできます。ただ、Google日本語入力辞書の書式に誤りがあったので、やり直しさせました。出てきた辞書がこちら。
Microsoft IMEの辞書
みどり green 品詞:名詞
あか red 品詞:名詞
あお blue 品詞:名詞
きいろ yellow 品詞:名詞
むらさき purple 品詞:名詞
おれんじ orange 品詞:名詞
ぴんく pink 品詞:名詞
ちゃいろ brown 品詞:名詞
くろ black 品詞:名詞
しろ white 品詞:名詞
はいいろ gray 品詞:名詞
ぐれー grey 品詞:名詞
べーじゅ beige 品詞:名詞
あいいろ indigo 品詞:名詞
きん gold 品詞:名詞
ぎん silver 品詞:名詞
こん navy 品詞:名詞
みずいろ light blue 品詞:名詞
くりーむ cream 品詞:名詞
えんじ burgundy 品詞:名詞
Google日本語入力の辞書
みどり green 名詞
あか red 名詞
あお blue 名詞
きいろ yellow 名詞
むらさき purple 名詞
おれんじ orange 名詞
ぴんく pink 名詞
ちゃいろ brown 名詞
くろ black 名詞
しろ white 名詞
はいいろ gray 名詞
ぐれー grey 名詞
べーじゅ beige 名詞
あいいろ indigo 名詞
きん gold 名詞
ぎん silver 名詞
こん navy 名詞
みずいろ light blue 名詞
くりーむ cream 名詞
えんじ burgundy 名詞
辞書のインポート
完成した辞書をIMEにインポートします。
Microsoft IMEの場合
(1)「単語の追加」を選択します。

(2)「ユーザー辞書ツール」をクリックします。

(3)「ツール」>「テキストファイルからの登録」を選択し、辞書ファイルをインポートします。

(4)完成。

Google日本語入力の場合
(1)「辞書ツール」を選択します。

(2)「Import as new dictionay…」を選択します。

(3)Claudeからダウンロードした辞書をインポートします。辞書名はお好みで。

(4)完成。

いかがでしょうか。今回の辞書は簡単な単語だけですが、生成AIにリクエストすればいくらでも単語を追加できます。
色に限らず、ファッション、ヘアスタイル、表情などの辞書を作成すれば、より可愛い女の子のイラストを生成できることでしょう。
ではまた。